はじめに
 セブンイレブンをはじめとして、フランチャイズビジネスの問題が大きな話題とされるようになった。こうしたコンビニ会計やチェーンストアパラドクスなどの問題点は、少なくとも20年ほど前、筆者が学生であった自分でもすでに知っていたことで、何をいまさらという感がある。しかも、フランチャイザー(以下:本部)は儲けすぎ、フランチャイジー(以下:オーナー)を酷使しすぎという規範的な分析までついて批判一色だが果たしてその通りだろうか。

フランチャイズシステム
 そもそも、フランチャイズシステムのメリットは、ノウハウは持つが資本は小さいというスタートアップ期の新興企業が、他人の資本を巻き込んで、早くにスケールメリットを享受できるというものではなかったか。そうであれば、既に、大きなビジネスになっているコンビニにそのメリットはないはずだ。もし、本当にリスクや投資に見合う儲けが期待されるならば、本部が自己の信用力で資本を調達し直営店としてビジネス展開するほうがはるかに儲けが大きく合理的だろう。しかしながら、なぜ本部は多大な資源を投じてオーナーを募集しているのだろうかと、オーナーになろうという人は自明な疑問を持たないのだろうか。わたしはふしぎでたまらない。

”アウトパフォーム”ビジネス
 オーナーは、自分を含む家族の人生に大きな影響をもたらす、大変な契約をする前に、脱サラする前に、自分で週末にアルバイトするなどして、既存店を体験してみる等いろいろ情報収集できたはずなのに、そうしたことをやったうえで契約しただろうか。もし、やっていたらおそらく始めなかったのではないか。
 また、机上の思考だけでも「相手が熱心に宣伝したり勧誘してきたりする儲け話には裏がある」というごく自明の真理を考えたり、契約書を読んだりなどしたら、そもそもそんなうまみが、コンビニビジネスにはないことは自明にわかるだろう。
 もし、こういう常識レベルの人が、自分で考え自分で運営するという、完全実力主義世界の自営業を自力でやったとしたらどうだろうか。もし、本部の力がなければ、業をきっと超速で倒産させ、多額の借金を背負い人目から消えることにはならないだろうか。ただ、本部があればこそ、なんとか潰れないギリギリの範囲で暮らせるように持ちこたえているのであって、その姿が悲惨に見えるだけなのだとしたらどうだろうか。
 
おわりに
 確かにコンビニビジネスは、本部が、法律をうまいこと利活用し、POSなどの小道具を利用して、オーナーになろうという人に甘い期待を抱かせ、その錯誤によって契約させるビジネスで、リスクに見合う儲けがないだろうが、少なくともそんなオーナーの能力をアウトパフォームする環境を提供しているといえるのではないだろうか。仮にそうであるなら、本部は儲けすぎという批判は当たらないのではないか。どうであろうか。このコンビニビジネスに対して、政府が干渉しているがどうだろうか。
 一連の韓国の日本に対する戦後賠償に対して、その社会体質を嘲弄していわゆる「国民情緒法」なるものを語り、日本は法治で韓国とは違うと悦にいるものもいるが、果たしてどうだろうか。そういう論者も本部批判をしているものも、筆者からみれば大差ないと感じるがどうであろうか。わたしはふしぎでたまらない。