はじめに
 宋美玄という産婦人科医が、「とくダネ!」という番組で、南海キャンディーズ・山里亮太さんと蒼井優さんの結婚について
 「なんか私は女性目線でいくと、結婚って子供産んだりするじゃないですか。さんざん山里さんの顔のことが話題になってましたけど、私はちょっとなんか子供の顔が心配な人は無理」
 などと論評したそうだ。そのことで、他人様の生まれてくる子供の見た目を赤の他人が評価するなと批判されて炎上した。果たしてこれは、山里亮太さんと蒼井優さんへの問題発言であって、当人らが許せば済む話なのだろうか。

生まれてくること
 産婦人科医ならば、例えば、顔面裂の子供の出産に立ち会ったことはないのだろうか。その子供が生まれてきたことに、複雑な思いを抱きながら、責任を感じながら人生を過ごしている親御さんもご本人もいることだろう。
 もちろん、子供の顔を美醜について言及するのは、自明として、結婚したら子供ができるのは当然という大前提に立つが、本当に結婚→子供は自明だろうか。確かに、健康と機会に恵まれれば、結婚してしばらくして子供が生まれるということは、今の日本では多いことだろうか。だからこそ、理由はともあれ、子供を持てないことに複雑な気持ちを持つ人がいる。
 子供を産むには、その能力が備わっていないといけないが、後天的に、何らかの病気や治療で不妊にならざるを得ない人もいれば、先天的に不妊の人もいる。それでもなんとか子供がほしいとつらい不妊治療に取り組む人もいる。子供をつくる能力があるとしても、子供を持たないという選択をする人もいる。山里さんと蒼井優さんがそういった人ではないといえる根拠がどこにあるのだろうか。そういう人たちの存在や思いについて、どう考えるのだろうか。
 医者がしかも産婦人科医が、言えることだろうか。わたしはふしぎでたまらない。

おわりに
 テレビのようなものが常識を発揮するなどということはほとんどないから、きっと山里亮太さんらが許したから、その程度の話でよいと済まされるのだろう。