こんばんは、管理人のゴゴです。
この世には決して太陽の輝きが届かない暗黒大陸があります。
第53回は早見純先生の『純のはらわた―血みどろ怪奇作品集』です。
この世には決して太陽の輝きが届かない暗黒大陸があります。
第53回は早見純先生の『純のはらわた―血みどろ怪奇作品集』です。
嫌な予感がします、久々にとっても嫌な予感がします。
前にも言ったけど三条友美先生、駕籠真太郎先生、早見純先生で三大エログロホラー漫画家だと思ってる。あとは大越孝太郎先生と丸尾末広先生と花輪和一先生とか。異論は認める。
このブログを最近読んでくれるようになったご新規さんがものすごい勢いで去っていく音が聞こえます!
前にも言ったけど三条友美先生、駕籠真太郎先生、早見純先生で三大エログロホラー漫画家だと思ってる。あとは大越孝太郎先生と丸尾末広先生と花輪和一先生とか。異論は認める。
このブログを最近読んでくれるようになったご新規さんがものすごい勢いで去っていく音が聞こえます!
去る者追わず! ページビュー気にしてブログなんてやってられるか! 生まれたところや皮膚や目の色やエロ漫画家かどうかでいったい早見先生の何がわかると言うのだろう!
わたし、ちょっと次回までお休みをいただいていいですか?
駄目よ。それに女の子一人で帰ったら早見作品のヒロインみたいな目にあうよ。
なんですか、それ? 読んだことないからわからないですけど。
例えば、そうだね。 何の落ち度もない少女が突然さらわれて暴力的に×××された挙句、■■■を△△△されて殺害されてぇ、その様子を一部始終録画したビデオが親元に届けられたり。
わたし、ちょっと次回までお休みをいただいていいですか?
駄目よ。それに女の子一人で帰ったら早見作品のヒロインみたいな目にあうよ。
なんですか、それ? 読んだことないからわからないですけど。
例えば、そうだね。 何の落ち度もない少女が突然さらわれて暴力的に×××された挙句、■■■を△△△されて殺害されてぇ、その様子を一部始終録画したビデオが親元に届けられたり。
幸せの絶頂にあった少女が何の前触れもなく車に轢かれて上半身と下半身を切断されてぇ、愛する人にもさらけ出すこともなかったグロテスクな体の中身を衆目に晒して死んだりぃ。
「長い夜」はかなり好きな作品です。
もも? 暴漢に拉致されたお嬢様が目と口をやっぱり糸で縫われてぇ、抵抗するもんだから手と足を〆〆〆されて●●●にされて、□□□に詰められて放置されたりぃ。
まだまだたっぷりあるから楽しみにしてて。さて、著者紹介です。早見純先生はジャンル的に言うとエロ漫画家。エロ劇画という昭和が生んだ混沌の担い手の一人です。
昭和ってほんとにおそろしいですね。平成バンザイ。
デビューは1978年、別名義で応募した「少年サンデー」の新人賞に『雪山の対決』が佳作入選して漫画道を歩み始めます。同じ年、同じ賞を高橋留美子先生が受賞してデビューしています
少年誌の編集方針が肌に合わないと感じた早見先生は、アシスタント業のかたわら1983年に久保書店に作品を持ち込み、晴れてエロ漫画家デビューを果たします。その異質なエロ描写はだんだんとコアなファンを生んで行きました。
この辺の作品はほとんど後に再収録された本が出ています。
この辺の作品はほとんど後に再収録された本が出ています。
勝手にしゃべるよ!その当時ほとんどなかった残酷・かつ変態的なエロ描写に、作品によっては若い編集者に素直な気持ちをぶつけられたこともあると言います。いわく「なんなんですか、これ。ふざけてんじゃねーすよ。」
もうご勝手にどうぞ。
後年、その作品群は私小説のような独特の読後感と世界観により、前衛アートにも似た評価を受けます。『暗黒大陸』『暗黒抒情』などと早見作品はサブカルチャー世界で一定の評価を得ることになるのです。
1999年に来た恐怖の大王は早見先生だったかもしれません。
もうご勝手にどうぞ。
後年、その作品群は私小説のような独特の読後感と世界観により、前衛アートにも似た評価を受けます。『暗黒大陸』『暗黒抒情』などと早見作品はサブカルチャー世界で一定の評価を得ることになるのです。
1999年に来た恐怖の大王は早見先生だったかもしれません。
その特徴は残酷! 汚辱! 惨美! 早見作品の少女達は肉体だけではなく人間の尊厳まで徹底的に貶められ、たいてい死にます。エロ漫画だというのに、可憐な少女たちの酷薄なる人生の終焉を描いたものがほとんどです。
意外と女性のファンが多いから。さて、エロ漫画家デビューを果たした早見先生ですが、90年頃突然断筆して漫画家をやめ、久保書店の編集者に転職しました。
そうだね。断筆して1999年、復刻本が盛り上がっていた頃、大西祥平先生を中心に、「伝説の猟奇エロ漫画家」として再び脚光を浴びます。そこで『自薦最低作品集 純にも抜かりはある』が出されました。これは名作。
大西氏との交流を経て、早見先生は漫画家に戻る決意をされました。この頃からホラー漫画を描こうという意思表示をされていますが、連載の決まっていたホラー漫画雑誌が出版社ごと倒産廃刊して行く宛をなくします。
先生がたどり着いたのは21世紀に残された最後の砦『ホラーM』でした。2000年半ばごろからいくつかの読み切り作品を誌面で発表します。が、単行本は出されませんでした。
そう、2000年代以降もがんばり続けたホラー漫画誌『ホラーM』です。当ブログでは頻出ワードですよ。
向こうから集まってくるんだと思うよ。後年、古巣の久保書店から『ホラーM』掲載分を中心に出されたのがこの『純のはらわた』です。
安心するのはまだ早い! 確かに明らかに18禁な描写はないですが、その残酷なる世界観は健在です。では、いい加減中身を見ていこう。
しのぶには誰にも言えない秘密がありました。彼女の太ももには大きなできものがいつからかあり、日に日に大きくなるそのできものはいつしかこぶし大の大きさにまで膨らんでいたのです。
そうだね。さて、放課後の学校の屋上で、しのぶは意を決して友人の香代にその巨大なできもののことを告白します。それだけではなく、カッターを差し出すと「できものを切り取って欲しい」とお願いしました。
はぁー。さっちゃんにはわからないかねー。
年頃の清純可憐な少女が、内腿にできたグロテスクなできものなんて、知らない人に見せられないし告白したくないでしょうよ。わからないかなー、この乙女な恥じらい。
信じない、そんな現実認めない。でね、香代は親友の白い肌に刃を立てる不安と興奮にとまどいながらも、なんとかしのぶのできものを切り取ります。不思議としのぶに痛みはありませんでした。
無事に切除が済んでほっとする二人は、ふと、ずっと学校を休んでいる少女・かおりのことを思い出します。確か彼女もできものができてから学校を休むようになっていたのでした。
焦らない焦らない。かおりの家を訪ねた二人はそこで信じられない光景を目にします。かおりの内腿で肥大化したできものは赤黒く隆起し、そのいびつな表面には目や口のような彫りができて、まるで人間の顔のようでした。
それだけではありません。食事をすくった匙を近づけると、人面のそれは口のような凹凸を動かして食事を食べているではありませんか。ですが、食べ物を運ぶかおりは我が子に授乳をする母親のように朗らかな顔でした。
そうだね。しのぶも自分がしたように切り取るよう進めますが、かおりはこれを断ります。彼女の中ではすでに母性愛に似た感情が生まれていたのです。
そこでしのぶは香代にかおりを取り押さえさせ、無理矢理そのできものを切り取ることにしました。この時のセリフ「女の子がそんなものをくっつけてちゃいけないわ」が象徴的でとてもいいね。
人面瘡はジロリと睨み返してきたのでしのぶはその眼にカッターの刃を突き立て、眼と口を抉り取り・・・というところでここまで。
処女って残酷じゃん。男を知らない女ほど残酷になれるものはないぜ。
そう、怒りなさんなよ。いいかい、古くはギリシア神話の月と狩猟の女神アルテミスのように、潔癖なる処女はその高潔さゆえに残酷なことを平気でするのさ。ラッキースケベで水浴びを覗いた男を容赦なく殺したりね。
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ「アクタイオンの死」
ラッキースケベでアルテミスの水浴びを覗いたアクタイオンは、鹿に変えられて自分の猟犬に食べられてしまいます。
ラッキースケベでアルテミスの水浴びを覗いたアクタイオンは、鹿に変えられて自分の猟犬に食べられてしまいます。
少女は少女であるがゆえに自らの体に根づいた醜い異物を取り除こうとしたのです。異物を受け入れようとしていた少女は、慈愛ゆえに女になろうとしていたのです。彼女たちは少女であるべきか女になるべきか、これはそういう話。
でしょう。早見純先生のホラー漫画は骨組みがかなりオーソドックスなんですね。そこに早見流の何かがトッピングされて奇跡の一品に仕上がってるんです。人面瘡って言ったら「人こぶ少女」や「チチチ」だね。
『のろいの顔がチチチとまた呼ぶ』 まあ、人面瘡自体はもっと古く、江戸期の文献や中国の文献にも見られる伝統的な怪奇談です。こぶがしゃべるとか素敵だよね。岩明均先生の『寄生獣』みたいな。
そう? あと、早見純作品の心得その1「美少女」! 早見純先生の作品世界は清らかな乙女と、その純潔の血潮によって彩られています。少女たちへの容赦ない描写は圧巻です!
まあ、さっきの話も人面瘡を除くと女の子しか出てませんでしたしね。
じゃあ、そろそろ次へ行こうか。「久美が泣いている」 美緒の親友であった少女久美が、無惨な遺体となって発見されたのは町外れにあるトンネルの中でした。
小さな町で起きた凶悪な事件に、町中は噂でもちきりでした。なにせ少女の遺体は身体中を刃物で滅多刺しにされており、身体はあちこちバラバラで、犯人が持ち去ったのか首から上の頭部がなかったのです。
噂では犯行時刻近くに大きな駕籠を担いでほっかむりで顔を隠した老婆が目撃されたと言われており、首はそのおばあさんが持ち去ったのではないかと言います。しかし、美緒はそれは真実でないと知っていました。
美緒の兄は以前から久美に恋い焦がれて付きまとっていました。ある夜、彼女は自室にこもる兄が一人で何事かを囁いている声を耳にします。そっと部屋を覗いて目にしたのは、久美の生首に愛の言葉を囁く兄の姿だったのです。
印象的なシーンで瞳を血管まで象徴的に描き込むのが早見先生流の手法
印象的なシーンで瞳を血管まで象徴的に描き込むのが早見先生流の手法
だから美緒は久美の頭を持ち去ったのが噂の老婆でないとは知っていたのです。美緒は犯行現場を訪れ、かわいそうな美しかった久美のことを思いました。高ぶった感情が久美の気持ちに同調したその時・・・と、ここまで。
まあ、まるまる結末まで話すのは野暮だから言わないけどね。この後素敵な惨殺シーンがあります。
素敵な⚪︎⚪︎っていうと何にでも応用が効いて便利な言葉なんだよね。素敵な白骨死体とか素敵な嘔吐とか素敵な地獄めぐりとか、こう、素敵ってつけるだけでぐっと来る気が・・・
ですよねぇ。さて、純のはらわたと題されるように、この話には素敵なはらわたボロンシーンがあるのですが、早見純の心得その2「人間はただの肉塊である」!
ええ、これぞまさしく至言。早見純先生が言った言葉です。乙女も青年も老人も子供も、一皮むけばただの肉塊。我々は知性の皮でつくられた肉袋なのだ。
「人間はただの肉塊である、みたいなことを見せられると安心するんです。どんなに美しい少女でも、飾りが全然なくなっちゃうみたいな。そこが好きなだけです。」
青林工藝社『アックス』VOL.26 「特集 暗黒大陸早見純」
綺麗な作り事ばかり見てると忘れてしまうことがあるんだよね。残酷!と言われがちな早見純作品ですが、色んなインタビューで先生は「私ほど良識のある人間はいない」「私の作品は常識的」とおっしゃってます。
ええーっ、って言っちゃうと失礼かな? ここまで話を聞くと全然そんな気しないです。
だろうね。作品だけ読むと早見純先生は圧倒的にヤバイ人と思われがちです。よくインタビュー記事も、インタビュアー側から「2ショットでの対談は怖い」って言われて複数での対談にされたりしてます。
だろうね。作品だけ読むと早見純先生は圧倒的にヤバイ人と思われがちです。よくインタビュー記事も、インタビュアー側から「2ショットでの対談は怖い」って言われて複数での対談にされたりしてます。
現実ってさ、否定しようがないから恐ろしいじゃん。子供が滅多刺しにされて殺されたりとか、スナッフビデオが被害者に送り届けらたりなんてこと、今の世の中フィクションでもなんでもなくて、ふつーに起こり得るじゃん。
でも平和な日常の中ではそんなこと忘れてしまうのよ。腹を裂かれれば腸が飛び出すし、夜道を歩いてりゃハイエースされることあるし、それもまた現実なの。光の差さない暗黒大陸が確かにこの世にはあるんです。
あるよ!大アリ!普段日の目を見ないようなそんなことだからこそ、改めて見つめることで自分の周りの世界が浮き彫りになるの。忘れてはいけない、人間はただの肉塊なのだ。
全然! 血しぶきたまらん! 血まみれの美少女たまらん! 白い肌に浮かぶ静脈の色たまらん!それしか考えてない!
うわぁ、ドン引きです。血の気が引くとはこのことですね。できれば永遠に日の光の差さない世界に埋もれててください。
ふひひ! じゃあめげずに次行こうか「老婆の予言」 奈美とミサの二人は連れ添って歩く深夜の道で、年老いた占い師の女から声をかけられました。
かもね。未来を予言できるとうそぶく占い師の誘いにのり、奈美は占いをしてもらいます。結果はありきたりなものでしたが、次に老婆はミサの手を取って予想外のことを言ってきました。
今日の日付が変わる12時ちょうどにミサは死ぬというのです。日付変更まであと数時間。言わば、彼女の寿命はあと数時間限りだと予言しました。
世の中には興味を引くために不愉快なネガティブなことをいう占い師もいます。奈美は不吉な予言に憤慨し、その場をあとにしようとしましたが、ミサはその手を掴んで彼女を引きとどめました。
死がやってくる、だとしたら私はどうやって死ぬのか。飛行機が落ちるのか、通り魔に刺されるのか、本当に死がやってくるのであれば見届けようというのです。二人は手をつないで、佇む老婆の前でじっとその時を待ちました。
刻一刻と着実にその時は近づいていき、ついに12時!というところでここまで。
野暮なネタバレはしません。特徴的でしょう。数ページにわたって、三人の会話だけで物語が進みます。絵面が地味だから、構図とか台詞回しに配慮しないと淡々とつまらなくなってしまうんだけど、そこはさすがに早見先生です。
エロ漫画ってさあ、男女が絡み合ってるだけのセッ⚪︎⚪︎シーンを色んなカットで描くしセリフにも気を使うじゃん。そういうところじゃない? ほら、実際の男女の営みなんて地味なもんで、天井のシミを数えてる間に終わるでしょ?
おー怖い怖い。ま、話に戻るけど非常に読ませる作品になってます。こういう体裁、小劇団の芝居みたいで結構好きです。他に巻末の短編「ファミリー」がこういう体裁です。
へー。
そこで、最後に早見純作品の心得その3「性と生と死」 早見作品にはとにかく死がまとわりつきます。突然の死、不条理な死、健康的な生命力溢れる少女たちは、その死によって美しさを永遠とするのです。
死! かつて楳図かずお先生は人間は死ぬと真実の姿が現れるというテーマを何本も描きました。「真」という漢字は逆さ吊りにされた生首が元です。では、美しい少女たちの真実の姿は本当に美しいのか?
否! 彼女たちの純潔な魂は死によってこの世を去り、瑞々しい肉体はやがて屍肉となって腐り落ちます。だとしたら、その美しさの頂点は死の間際、その瞬間にしかない刹那的なものなのではないでしょうか!
知らないですよ。もー、終わりにしたいー。
早見先生の作品群は、その少女たちの死に携わる瞬間をストロボ撮影のように切り取って紙面の中に閉じ込めた、永遠の美と言える作品群なのです。どっちかというと、成人向けエロ漫画作品の方がそんな傾向です。
全然! 純くんシリーズは今日も健全に変態だなぁ、とかそんな程度。
すいません。解説は以上です。早見純先生は常に新しい趣向で作品を作ろうとする方で、この作品集以降ホラーの単行本は出されていません。っていうかぶっちゃけエロ漫画の方がある意味怖いです。
そんな野暮なことは考えずに作品そのものを楽しみなさいな。先生が変態だろうと、変態の皮を被った聖人だろうと、作品の質は変わらないから。ひとつ言えることは、変態だとしたら並大抵の変態ではないということだ。
再びすいません。早見純先生、またホラー漫画を描いてくれる日を楽しみにしています。が、俗人の言葉は気にせず、お好きな作品をもって世を震撼させてください。
コメント
コメント一覧 (13)
今回の記事のワードで早見純先生ってあるけど、あの早見純先生じゃないよなぁ…って思いながらクリックしたら、あの早見純先生でした!w
早見純先生を取り上げるという事は、行き着くところまで行った感が強いですねぇ。
早見純先生の作品は単行本の「ラブレターフロム彼方」しか見ていないのですが、それでも自分の中でのラインを軽々越えてくる内容に衝撃を受けました。
そして、取り敢えずベットの下に入れました。w
自分は友達にも日野日出志先生の作品を勧めて、ちょっとブーム的なものにして楽しみましたが、それでも早見純先生の作品を公開するのは難易度が高すぎて止めとこう…ってなりますね〜w
ゴゴさんがおっしゃる様に、純粋なホラーというよりもエロを含んだ人間の凶暴な欲望をストレートに表現した作品のイメージが強いですね。
しかし、今回のホラーMからの作品は初めて見ましたが、かなり絵柄が変わってますね。
絵柄もスッキリして女の子も可愛らしい感じで描かれていますね。
話もホラーよりの現実ではあり得ない超常現象を絡めた方向へシフトされているんですね。
まあ、一応少女がメインの購買層としての誌面作りをされている雑誌に、いつもの様にレ◯プ犯メインの作品は描けるわけありませんがw
管理人のゴゴです。
あの早見純先生ですいません。ずっとやろうと思ってました。
実は早見純先生は48回目くらいにやろうとしていたんですが、
成人系の本を『ラブレターフロム彼方』とか『純にもぬかりはある』ぐらいしか読んでいなかったので、
もっと読み込んでからやらなきゃ失礼だ!と、更新のためにここまでいろいろ読んでいました。
先生は「地獄のコミュニケーション」をいけうち誠一先生の「ちいちゃくなあれ」に触発されたとおっしゃっていたので、エロを抜くとホラー的な嗜好が強いように思います。
関よしみ先生を絶賛されており、特に「愛の墓標」がお気に入りだと述べていたのが興味深かったですね。
2000年以降の早見先生の絵柄はかなり綺麗めだと思うのですが、「ホラーM」掲載分は意図的にちょっと変えてらっしゃるのかもしれないですね。
あのあたりの誌面は「主人公が少女」もしくは「主人公が男性の場合は美形」というようなセオリーがあるので、純くんメインの話は厳しそうですw
というか、ここまで書いていて気づきましたが純くんシリーズの「7号室の怪物」なんて、たとえば主人公が6号室に住んでいる少女で隣人男性の挙動がおかしいなんて一人称視点だったら、完全にサイコホラーですね。
純くんを外側の視点から眺めた作品集とか読んでみたくなりました。
女性の二人組が雪山で遭難する話が印象深いです。
この話のラストで親友の一人が白骨化した遺体になってました。
雪山で遭難した友人がいない女性は一人でここに来て幻覚を見たのでしょうか?
コメントありがとうございます。
小山田いく先生はかわいい絵柄で、昔は伝奇ロマンみたいな話が多かった気がしますが、90年代の「サスペリア」掲載作品からはわりとスプラッターを加味した作品が多いですよね。
あのあたりの作品は結構好きです。
雪山の話、ちょっと今脳内データベースにぱっと出てこないので、そのうち確認してみます。
一人がミイラになった遺体だったという奴です。
親友も幻覚だったというオチ
読んだ記憶はあったので、マイ書庫を漁ってみたんですが該当の話が見当たりませんでした。
小山田先生のホラーコミックスは出回っているのが5冊あるようなんですが、当方3冊しかもっていなかったので残りを買ってみます。
確認できたらまたコメントしますね。
復帰後にホラーを出されましたが、個人的には久保書店刊行の一連の無慈悲な作風が好きです。
早見純作品は、ただ単に猟奇ではなく、美醜の対比がただただ圧巻で、「のど奥深く」など、そうきたか! と感動させられるアイデアが満載で、見せるために完成された作風が独りよがりじゃないというのも重要だと思います。
ゴゴさんも仰ってた「涼子よ眠れ」の結末も星空の美しさと死体とのコントラストが胸を打ちます。
コメントありがとうございます。
早見先生ずっとやりたかったので、ずっと溜めてました。
ホラーよりも一般アダルト作品の方が、残念ながら名作が多いんですよね。
このブログは一応ホラー漫画ブログの体裁にしているので、成年マークのあるコミックスの詳しい紹介は省きました。
その結果早見作品については薄味なところしかご紹介できていないようです。
濃いところをやろうとしたら、ライブドアブログから削除依頼でも来そうなので泣く泣く見送りました。
というか、早見先生の作品は一言「凄いから読んで」で渡してしまえばいいんですよね。
エロマンガのはずなのに、思い返すと美しい少女の惨死シーンばかり思い浮かぶから不思議です。
ありがとうございました、これからも楽しみにしています。
コメントありがとうございます。
風邪のため病床に伏せっておりますが、
次回は知る人ぞ知る(多分知らない人の方が多いです)作家さんを
やる予定なので、よかったらたまに見てみてください。
どのみちこのブログはほぼ月イチ更新なので、申し訳ないです。
ただ紹介されている作品概ねプレミア着いてたりして購入するには難しいんですよね(^_^;)手に取り易く出版して欲しいものです。
コメントありがとうございます。
俗な言葉なんてとんでもない。ありがたいです。
記事内には書ききれなくても無駄に下調べを積み重ねてたりするので、楽しんでもらえてよかったです。
あんまり絶版漫画ばっかり取り上げても、やっぱり見てもらえる機会は少なめですよね。
手に取りにくいのと手に取りやすいのが半々ぐらいになるようにしたいんですけど、90年代ぐらいでも結構絶版ばかり…。
『空っぽの命』に所収の「幻の舞う道」という短編でした。
幻惑的な、何が虚構で現実かわからなくなる話で面白かったです。
特にラストが安易なところに落ち着かない点がよかったですね。
どの短編もさすがベテラン先生というだけあって安定した面白さがありました。
この話が面白い!なんてものがありましたらできるだけ読むようにしていますので、オススメありがたいです。