2016年06月22日

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津屋崎千軒は北前船が寄港するくらい物流で賑わい、18世紀には塩田も作られて栄えたまちだ。しかしその役割は鉄道や車に取って代わられ、ドン詰まりの地形のこの場所は、徐々に衰退を余儀なくされた。昔の町並みを残すも、徐々に一人暮らしのお年寄りが増えてきているのも事実だ。

2年前、津屋崎千軒の大切な一人、和子おばちゃんが亡くなった。僕の娘のことをいつも気にかけてくれて、度々自宅にいろんな差し入れを持ってきてくれた。「自分の家は古いけん、自分がおらんくなったら、もう家は解いてよか」その言葉は今も耳に残る。
 
「立派な家やけん、そんなこと言わんどってよ」
「いんや、もうよかと。雨漏りもすごいし誰も住まんけん」

でも都会に住んでいた娘、由希子さん夫婦によって家は再生された。
「自分が小さい頃に地域でお世話になったから、家が地域のためになれば」と自らは東京で生活しているのに、改築をして下さったのだ。家の周りに仮設足場が組まれ、トントン、カンカンとまちに響く音を聞くたびに心が躍った。


さらには今年の春先には孫の透くんがUターンしてきて住みはじめることになった。

ある日「今日は朝から夜までずっと家を開けていますから遊びに来てください」と、透くんがいうので、夜にふらりと行ってみたら20代の若者で溢れていた。
僕は最後の客人となったが、きけば朝から30人ほどが思い思いの時間を過ごして帰って行ったらしい。透くんも嬉しそうだった。

土間というのはいいものだ。外部と内部の境目が曖昧なこの空間は個人の空間にしてパブリックな空間でもあるから、突然の訪問でも敷居が低い。

彼が元小学校の先生だったこともあり、先生の後輩達も訪れていた。「肩書き抜きで学校の先生と会える機会もそうはないね」。新しく、そして不思議な出会いに、皆、笑顔になった。
アカペラをやっているという二人がギターに合わせて美しい重奏を津屋崎千軒の夜に響かせる。こんな二人の姿を学校の生徒が見たら、子供たちも喜ぶだろうに。
 

まちづくりとは一体なんなのだろう?空き家を活用することなのか?人口を増やすことなのか?

本当はそんなものは手段でしかない。こうしてまた津屋崎千軒の一軒が継がれ、また別の一軒が継がれと、若返り続ける状態こそなのではないだろうか。
そしてそのためには、まちに希望があり続けなければ、それは叶わないのではないか。

ーまちづくりとは、まちに希望をつくることー

そんなことを想う、嬉しい夜だった。

*****

山口 覚

津屋崎ブランチLLP

LOCAL&DESIGN(株)

NPO法人地域交流センター

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yamaguchi1000gen at 11:24コメント(0)トラックバック(0)津屋崎での出来事 

2015年05月02日

キャベツの山

小学校1年生の時に「プロ野球選手になりたい」とクラス全員で書いた寄せ書き書いたものが手元にあります。それが仕事について記録された僕の最も古い資料です。

なりたい職業は変遷し、12歳では列車の運転手や車掌、中学生になるとオーディオに凝り始めた結果エンジニアになろうと考え始め、高校の頃に出会ったソニーの創業社長、森田昭夫さんの著書「MADE IN JAPAN」の影響を強く受け、ソニーに入ろうと考えるようになりました。

その後の大学受験の時は、自分の偏差値とにらめっこして、結局は建築系の学部に入学。そのまま東京のゼネコンに入社し、ランドスケープデザインや都市デザインの世界に身を置くことになりました。

 

「どんな仕事がしたいですか?」
この質問は小学生の時分から度々繰り返された記憶が皆さんにもあるのではないでしょうか。「そんなの分からないよ、経験薄いんだし・・・」と思いつつ、しっかり答えているみんなに合わせ、思いつく職業を取りあえず口にしていたのは僕に限った事ではないでしょう。

かくして、いつのまにか多くの人達が少しでも有名で、かつ給与の高い会社を目指して、必死に職探しをすることになります。僕自身、東京でそれなりの給与を貰い、9年もの間、生活をしてきました。

その後、NPOの職員となるために退職、給与は半分と行かないまでも3分の2になってしまいました(今となっては、ゼネコンの同期とは給与の差は半分以下になっています)。

 

しかしゼネコンを辞めて、はたと気が付いたことがあります。

「果たして、給与と幸せは比例するのか?」ということです。

 

時々、幾つかのシンクタンクから都道府県別の平均所得ランキングが発表され、新聞に掲載される事があります。調査方法などにより多少のばらつきはありますが、東京がいつもトップで600万程度、沖縄が最下位で300万程度となっています。

このランキングを子どもの頃からたびたび見せられると、無意識のうちに東京に就職したいという気持ちが芽生えるのも仕方がない事でしょう。現に僕もそうだったように思います。

 

でも問うてみたい事があるのです。

「では、東京で暮らす事は、沖縄で暮らすよりも2倍幸せなのか?」ということです。

そう言われると「あれ?」と思うことがあるでしょう。

 

このランキングについて、常識を疑うという観点から少し考え方てみます。

「平均所得ランキング」を「そこそこの豊かさを手に入れるための平均コスト」と読み替えてみるとどうなるでしょうか?

さらに、コストが低い順に並べ替えてみれば、沖縄がトップに躍り出て、東京は最下位となります。

「東京でそこそこの豊かさを手に入れるためには、沖縄の2倍のコストがかかる」。

こう読み替えると、魅力的な場所のイメージが全く変わってきます。 

 

地方にはお金にはならない豊かさが数えきれないくらいある事を、この津屋崎で暮らし始めて大いに感じています。

海に沈む美しい夕陽を見ることは人生に大いに豊かさをもたらしてくれます。もちろんこれは経済的には無価値なものだという事なのでしょう。同様に、町並み、おばちゃん達との会話、鳥の声、300年続くお祭り・・・これら貨幣価値に換算できないあらゆる小さな情景が幾重にも重なり、暮らしを包み込むとき、心から幸せだなぁと感じます。
 

多くの人は、給与と幸せが比例しないということはすでに理屈では分かっているかもしれません。
では、それでもなお、多くの若者が高い給与を目指したくなるのはなぜでしょう。

それは、口でいろいろと言いつつも、最後にはやっぱり幸せより給与に価値を置く大人の背中(=社会)が透けて見えるからでしょう。

 

大人は子どもに向けて、「どんな仕事に就くの?」とばかり問います。
しかし、「どんな暮らしをしたいのか?」「どんな場所に住みたいのか?」「どんな人達に囲まれて生きていきたいのか?」とむしろ自らに問い、行動したほうが良いように思います。

東京で暮らしながらも「何か違う」と感じている単身の若者や小さな子どもがいる若年世帯は少なからずいることでしょう。

そんな彼ら彼女らに、働き方や暮らし方の「もう一つの選択肢」を行動で提示できればと思っています。
 

東京を離れて10年が経とうとしているいま、感じている事です。

 

*****

山口 覚

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yamaguchi1000gen at 05:42コメント(0)トラックバック(0)考えている事 

2015年04月01日

2015年4月1日。フェイスブックの登場で長らく疎かにしていたブログを再開することになりました。
アーカイブとして残していく事の大切さを改めて感じたからです。

 

津屋崎の地で活動を始めて5年半が過ぎたが、その間に随分と世の中は変わってきた気がします。

東京から地方への「移住」、
地方ならではの新しいビジネスを起こす「起業」、
世代や属性を超えて話し合う「対話」。

この3つは津屋崎の地で「新しい暮らし・働き方・つながり」を実現していくために重要な三要素と位置付けて活動してきましたが、世の中全体がそれぞれのキーワードを受け入れつつあるような気がします。

 

僕には3人の師匠がいます。そのうちの一人が環境発明家の藤村靖之先生です。藤村先生は数々の発明を行い世の中で一般的になっているものも少なくありませんが、非電化冷蔵庫や非電化掃除機など、ユニークな発明品を世の中に出している方でもあります。藤村先生が主宰する「発明起業塾」の福岡校に参加したのが2007年。そのときの自己紹介で僕はこう話しました。

「世の中はどんどん進化しているというけれど、実際は退化しているような気がすることがあります。例えばカメラ。最近のデジカメは35mmフィルムカメラに画質が追い付いたと言っていますが、微生物を何重にも塗布したフィルムに光を当てるという方法で電気も使わずにデジカメと同じ画質が出ることの方が凄い技術に思えるのです。車を使わずに生きることあできた、かつての社会から、車を使わないと生活が難しい社会になってきたのはどんどん不便な世の中になって来ているようにも感じます」
 

その話に先生は答えてくれた。
 

「山口君は、エンジニアという意味で発明家ではないのかもしれないけれど、まちづくりの世界で<発明家的生き方>をすればいいね。発明家は10年先を語ると先過ぎる。ちょうど5年くらい先の事を先回りして行動するといいね」
 

この言葉は僕にとっての金言でした。

発明家的生き方とは「今の常識を疑ってみる」「5年後にみんなが欲しいと思うものを、5年前から準備する」「できない理由が見つかった時こそチャンス!」というようなことです。

かねてから「できるかできないか」とか「簡単か難しいか」という事は僕の判断基準には無く、「必要か必要でないか」「やりたいかやりたくないか」だけが指標だったし、「どうすればできるのか?」という思考だったので、 大いに背中を押されたわけです。


「できるわけ、ないじゃないか!」から「できる!わけないじゃないか!」に変える。(これは藤村先生から教わりました。ステキな発想です)
 

そんなまちづくりをスタートしようと思ったのが5年前。
これまでに起きた事や、これから起きると思うこと、そしてその裏側にある哲学などを、この小さな小さな場所、福岡県福津市にある小さな小さな地域、「津屋崎」から、月に1,2度のペースで発信していきたいと思います。

 
皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。

 
*****
山口 覚 
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2013年03月31日

津屋崎地域大交流会3月半ばに開催した津屋崎地域大交流会。地元の人と移り住んで来た人達がお互いの存在を認め合う~そんな場を作りたいと思い立ち実現した。僕たちだけではなく、区長さんらで構成される「郷づくり協議会」、お母さん達のまちおこしグループ「藍の家保存会」、更に地元の20、30代を中心に構成されるまちおこしグループ「笑福会」が呼びかけ人を引き受けてくれた。まちづくりの会合というと、男性が多く出てくる傾向にあるのが常だ。今回は「どうか奥さん連れ、子ども連れで来て欲しい」と頼んでおいた。


当日。いったい何人集まるのか・・さっぱり分からないままに会場を開けて待つ。開始時間の20分前にようやく一人がやって来て、それからほとんど人が来ない・・。2,30人でも集まればありがたいと思っていたけれど、開始5分前というところで、来るわ来るわで、総勢71人。うち大人49名、子ども25名と大賑わいになった。

話し合いのやり方は簡単だ。5人ほどのグループに分かれて座ってもらい、そこで自己紹介をする。そして20分ほどしたら席替え。そしてまた自己紹介。それを何度か続ける。最初は「津屋崎の未来について」なんて事を話し合おうとイメージしていたけれど、子どもがワイワイとやっているので諦めた。そもそも初めて会う人同士も多かったので、自己紹介だけでも時間が足りないくらいだった。


ワイワイと楽しい2時間は、それなりに意味のある場だったと信じたいが、一方で、あまり深まった話が出来なかったという反省もあった。

参加してくれた人達はどう感じていたんだろうー。後日、参加してくれた人に会うたびに訊いてみた。

「病気で寝ている主人に、あの日の事を話したら、主人も思うところがあったみたいで、まち談義に花が咲いた。最近、主人と会話をするきっかけが無かったから嬉しかった」

「子どもがいれば地域に入りやすいけど、いないと接点を持つことが難しい。だから本当にこの場は有難かった。」

「今の若い人達はしっかりした考えを持ってこの場所に来ていると感心した。私たちの時代は住む場所について深く考えたことが無かった」

「このまちで起業した人達が続けられるのか、経済的にやれるのかどうかが心配。それを支えるのが、僕ら地元の人間の役割だと思う。」


2時間の交流会の中では話が深まらなかったとしても、その後、あちらこちらで、その事を振り返る会話がなされていた。それは嬉しいことだった。

交流会について「もっとこうしたほうがいい」というアイディアもたくさん貰った。中にはわざわざ手紙をくださった方もいた。提案をもらえる限り、続ける意味があるーそんな気がしている。                                                                                                        

合併前まで、津屋崎では町民運動会が開かれていた。地区毎に老若男女が集まり、楽しく過ごしていたそうだ。僕が津屋崎に来たときにはすでに無くなっていたけれど、こうして皆が年に一度とにかく集うことはとても大切な事だとしみじみ思った。10年続けて行こう、そう思っている。


笑福会の代表、西野浩太郎さんにお礼の電話をしたら、こう答えてくれた。「この前は話が途中で終わったことはたくさんあった。4月に飲み会しよう。続きを話したい人がいっぱいいるから。」

ここでもまた、新しい何か生まれそうで楽しみだ。


一緒に考え、手伝ってくれた皆さん、本当にありがとうございます。

また、来年も一緒にやりましょう!


山口 覚

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2012年07月13日

津屋崎に移住して2年10ヶ月。
先日ある新聞記事を見てふと思い出したことがありました。

「東京に若い人が集まりすぎて、地方に若者がいないことが地域衰退の根源だ」
そう思った僕は、とにかく自分自身は東京を離れ、九州福岡に戻ろうと思ったのです。
そして、福岡で先進的な取り組みにチャレンジし、現場から日本中へ情報発信していこうと決めたのでした。

東京を立つ前、そう宣言した僕に、「そりゃ、無理だ」と言った人がいました。
朝日新聞の記者を長らくしていた、大先輩Iさんでした。

「東京の新聞に東京以外の記事が載る割合は、年間に3~5%なんだよ。だから福岡でどんなに素晴らしいことをやったって東京には伝わらないよ」

確かにそうかもしれない・・。でもそうやって人も情報も東京が独り占めするから、地方は苦しんでいるという課題認識があったので、とにかくこうして今津屋崎にいます。

さて、冒頭にある新聞記事を見たという話をしましたが、それは「パンダの赤ちゃん」の事です。

先日、上野動物園のパンダに赤ちゃんが生まれ、ニュースは大賑わいでした。しかし10日目に赤ちゃんは死んでしまい、日本中は悲しみに包まれました。そういえば、これまでも何度も上野動物園のパンダの赤ちゃんの話は話題に上り、そしていつも上手く行かなかったように記憶しています。

ですから、僕は日本で生まれたパンダの飼育は未だ成功していないものだと思っていました。

ところが、実はそうではありませんでした。
和歌山アドベンチャーワールドにもパンダはいて、ここではすでに12頭のパンダが生まれ、繁殖に成功しています。(和歌山県の動物園にパンダがいたことすら知らない人も多いのでは)

この事実はネットを通じて最近知ったのですが、本当にびっくりしました。

情報は東京に一旦集約され、そして東京にとって都合の良い情報が全国へ流される。
パンダのニュースはこのことを如実に感じるニュースでした。

逆に言えば、僕たちがまだ知らないけれど、本当に素晴らしい出来事や人物、或いは食べ物や名所など、まだいろんなところにあるんだろうなぁとワクワクもしてきます。

フェイスブックをはじめとするコミュニケーションツールで実際に、東京を介在しない情報が流れる次代になってきました。僕自身、宮城や島根、沖縄や長崎などの人たちと常に情報交換をしていて、新しいまちづくりのかたちが湧き上がってきていることを感じています。

ニュースは世界のほんの一部でしかない。
こう思っていたほうがどうやら良さそうです。

山口 覚

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2012年06月06日

久しぶりの更新です。なんと半年ぶり。
「更新、せんか!」と温かいお叱りを下さった方もいてくださって、
申し訳ないと思いながらも、なんだか嬉しく思っていました。

この1年半、週に一度の新聞連載「新しいまちづくりのススメ」を書かせていただいていました。
ようやく先週最終回を迎えることができました。
このようなチャンスに恵まれたことに深く感謝しています。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/feature/article3/

100年前、100年後、そして他所の国でも通じる事を書いていこうという思いで続けました。
全50回。ご覧になった事が無い方は、ぜひこちらも見てくださればと思います。

新聞記事を週に一度書くというのは思った以上に大変でした。取材、写真撮影、書き下ろし、校正、お名前を出した方による記事内容チェック、再校正、最終入稿と、仕事の合間を縫って、いつもいつも作業をしていた感じです。(そう、今ブログ停滞の言い訳をしている僕がいます・・笑)
でも、大変な勉強と経験になりました。

いつも締め切り間際の提出で、編集の担当者、T.Mさんには本当に迷惑を掛けっぱなしでした。
T.Mさん、本当にありがとうございます。

また、多くの皆さんに励まして頂き、続けることができました。
ここに、改めて感謝の気持ちを表したいと思います。
本当にありがとうございました。

津屋崎での活動は新しいステージを迎えます。

これからブログをボチボチ更新していきます。
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

山口 覚

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2011年12月21日

一年で一番日が短いこの季節。
仕事が終わって、そらを眺めると満天の星空です。
なんて贅沢なのでしょう。
ここ数日は吐く息が白くなるほど寒いのですが、そんなことは忘れるくらいの美しさです。

でも、津屋崎に来るまでは冬はあまり好きではありませんでした。
夏は7時過ぎでもまだまだ明るくて「なんだか得しているぞ」という気分でした。
そして、夏至を過ぎると段々と日が短くなる度に寂しさを感じていたのです。

でも今は少し違います。
夏に日が長い事はもちろんとても好きですし、仕事が終わってまだ明るい内に海で泳ぐのは最高。
浮き輪に乗って、沈み行く太陽を眺めるのは年に数回の密かな楽しみです。

そして冬には、「夜が長いという幸せ」を感じています。
さっきのように仕事帰りに新しい星座を見つけるという楽しみがあります。
毎日夜空を見ていると、月の満ち欠けにも気が付き、
夜道でも満月はとても明るく、新月はとても暗い事に気が付きます。
それがとても面白いのです。
太陽と月のおっかけっこは毎日見ていて飽きる事がありません。

何がいいたいか。
夏には「暑いのが嫌い」といい、冬に「寒いのが嫌い」という人は、一生つまらない人生になります。
一方で、
夏には暑さや日の長さを楽しみ、冬には寒さや夜の長さを楽しめれば、一生楽しく過ごせます。

こういう解釈をもてるかどうかが問われます。

ブータンの幸福度に影響されて、国も幸せの指標をつくる動きがあるようですが、
客観的な幸せの指標などあるはずもありません。
自分が幸せであるために、自分なりの指標を持ってみましょう。

きっとそれが、田舎で豊かに暮すヒントなのだと感じる冬の夜でした。


山口 覚


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2011年08月30日

現在、古民家を改築して宿泊施設にするプロジェクトを進めています。古いうちを現在の法律に合わせ込んで行くのはなかなか大変。とはいえ、なんとか亀の歩みで進んでいます。

身障者対応にしようと、納屋を改造して、障害者用トイレを作る事になりました。
寸法が充分にとれず、1800×1450程度しかなく、どうしようかなぁと悩んでいました。こういう時は車椅子に乗っている人に聞くのが一番だと、早速日頃からお付き合いのある山口県阿武町の白松さんに連絡。
すると白松さん、事細かに教えてくれるどころか、自分で障害者用の手すりを開発していましたのでびっくり。
早速それを持参していただき、施工現場に立ち会ってくださることになりました。

そもそも障害者用の手すりなんてすでに沢山あるのに、何でわざわざ開発したんでしょうか。それには訳がありました、

白松さんは農業と林業を営んでいましたが、枝打ちの途中に腰から転落して、下半身不随に。それから、当然農業も林業も出来なくなりましたが、現在では自宅を改築して民宿を営み、田舎暮らしの体験交流などの取組みをされています。
一方、一般的に行われている障害者用の設計があまりにも実態に合っていない事に気が付き、自らCADを覚え、図面を引けるようになりました。それから、近所の改築の相談に乗ったり、ついには自ら障害者用手すりを開発したというのですから、本当に頭が下がります。

その白松さんが、わざわざ津屋崎まで車で3時間掛けて、障害者用トイレの設置に付き合ってくださいました。
そこでの話は目から鱗の話しばかり。

「山口さん、手すりは壁から20センチ絶対に離れていなくちゃなりません。どうしてか分かりますか?そもそも障害者がどうやって車椅子から便座に移動するのか、便座に移動した後にどうやってズボンを下ろすのか、見たことありますか?」
そういうと、「こうするんです」と実現して下さいました。(ズボンは下ろす仕草ですので念のため)
便座に移動するときに、体重を一気に手すりに乗せてその間に下半身を移動します。その時に状態を手すりより前に乗り出すように移動します。
便座に移ってから、体を左右に大きく振って、お尻を片側づつ少し便座から浮かしながら、ズボンを徐々に下ろしていきます。そのために便座は壁からある程度離さなくてはなりません。

そうやって、一つ一つ、手すりの位置関係について、なぜその位置にある必要があるのかについて丁寧に教えてくださいました。

「設計士さんが作った障害者用トイレでも、使えないトイレが沢山あるんですよ。なぜだか分かりますか?それはマニュアル自体が間違っているからです。」

びっくりする話しでした。

「設計士さんは障害者じゃないから、マニュアル見るしかないけど、それが間違っているから仕方が無い」
「公共施設なんかで使えないトイレがあると指摘しても、話を聴いてもらえませんからねぇ。マニュアル通りだからって言われておしまい。障害者本人が言っているのに、マニュアルのほうが正しいっていうんだから可笑しいですよね」

本当に変な話です。
マニュアルとは利用者の為にあるのだから、利用者がマニュアルとは違うほうがいいのだというのならば、そちらを優先すべきなのに、目の前の事実よりも、マニュアルが優先されるというのは、どうかなぁと不思議に思いました。

もちろん、今回の改築は白松さんの指示に従い設置。もちろん法律的にもクリアな状態です。

大変、勉強になった一日でした。

山口 覚



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2011年08月21日

先日、九州大学の学生が主催する「唐津スケッチ」という5日間のまちづくりワークショップに呼ばれて、初日の講座を受け持つ事になりました。このワークショップを企画したF君は唐津の出身。このまちが大好きである一方で、様々なまちの課題があると感じ、学生目線からまちづくりの提案をしようと全国の学生に参加を呼びかけて実現したものです。

てっきり建築系の学生が集まっていると思いきや、経済、法律、化学、福祉、教育など、みんなバラバラの専攻だったので、嬉しくなりました。「まちづくりなんてさっぱり分からないけれど、きっとここで学んだ事が将来役に立つと思っています」という面々。きっと面白いことが起こると確信しました。そして・・僕にとっても有意義な時間になりました。

初日だという事で、5日間を過ごす視点を広げるワークにしようと思い、まずは「まちづくりって何?」というダイアローグ(対話)を行いました。
ここで、出てきた答えは面白いものでした。

「幸せになる事がキーワードなんじゃないか」
「まちづくりにはいろいろと幅があるけれど、まちと関わる全ての行動がまちづくりなのだと思う」
「住民一人ひとりに繋がりや役割があることが大切では」

なかなか本質的な答えです。
更に深い考察をしてみます。

「みんなが思うまちづくりをちゃんとやっていけば、住みやすいまちになりそうだね。きっと唐津も住みやすいまち。だから唐津出身のF君もこのまちが大好きだ。なのに、現状は若い人達がまちを離れて行っているし、商店街は寂れていく。これは一体どういうことなんだろうか?」

学生の一人が口火を切りました。
「それは・・・、せっかく大学まで行ったのだから、それに見合うように出来るだけ給料の良い会社に入りたいと思うし、給与を比べると唐津と東京じゃ東京のほうがいいから、出て行きたくなる。」
さらに別の学生が続きます。
「住みやすいまちだからといって仕事があるとは限らない。住みたいまちと仕事がしやすいまちが別次元になっている」

鋭い考察。
ここに、地方都市衰退の根本的な原因が明らかになりました。

住みやすいまちと仕事がしやすいまちは全く別次元だというのです。多くの若者が東京を目指すのは、「東京が住みやすいから」ではなく、「東京は仕事がしやすいから」だと思っているからなのです。
そしてその価値観の大もとはどうやら「お金」であることも分かってきました。

そこでまた投げかけます。
「毎年発表される年間平均所得は、東京が600万円台、沖縄は200万円台。毎年これを見せられると東京に行きたくなるけど、では東京の人は沖縄の人に比べて3倍幸せだろうか?」

「いや・・そんな気がしない」

「この指標をコストという視点に替えてみたらどうなる?そこそこの生活を送るのに東京は600万円のコストが掛かり、沖縄は200万円のコストで足りると考えるとどうなるだろうか。沖縄に住みたくなると思わない?」

この質問に皆ハッとさせられたようでした。

僕自身、大学卒業後に東京で12年間働いていたので、良くわかります。東京では地方都市より2倍の給与が貰えるとしても、それは人の2倍の時間働くか、人の2倍の効率で働くかをしているということを。

地方都市や田舎を元気にしていくには、地方に補助金を幾ら突っ込んでも永遠に解決はしません。そうではなく、「働きやすさと住みやすさ」を同じ次元において考える事や、「お金」に対する価値観を根本的に変えていく必要があるでしょう。

もちろん、東京で昼夜問わずにバリバリ働いてくれる人が必要なのですが、それはそれが得意、かつ好きな人に任せればいい。
暮らし方、仕事の仕方にはたくさんの選択枝があって、それぞれ楽しみ方があるということを出来るだけ若いうちに知っておくと、人生の選択枝は広がります。

最後に大学生が感想を述べ合いました。
「廻りが都会に就職していく中で、僕は北海道の片田舎に就職します。なんだか都落ちみたいで恥ずかしかったけれど、これからは胸をはって、北海道が好きだから就職すると胸を張っていいたい。」
「東京に一旦就職しても、必ず生まれた場所に戻って、起業をしたい。」

ちょっぴり、人生の選択枝を提供できた事を嬉しく思いました。
そして、そういう心持の若者が一人でも多く増える事が地方活性化の原点だと思っています。


山口 覚

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2011年05月25日

今日、新聞で、OECDの「より良い暮らし指標(ベター・ライフ・インデックス=BLI)」というのが発表されました。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110524/erp11052423180006-n1.htm
物質的な豊かさだけではなく、精神的な幸せから豊かさを考えようと、ブータンの国民総幸福感(GNH)に端を発したこの指標。なかなか素敵な取り組みです。

随分以前から、日本は物質的には豊かだけれど、精神的にはそうでもないと言われてきましたが、それがもろに数字になった感じです。

具体的な数字で言うと、生活に満足している日本人は40%で、平均の59%を大きく下回っているそうです。ちなみに、デンマークは90%、フィンランドは86%が満足しているそうですから、次元が違います。

さて、次に考えたくなるのは「なぜ、こんなにも日本人の生活満足度は低いのか?」という話になります。一体何が満たされていないのでしょうか。
これには、様々な考え方があるだろうから、いろいろな人の話を聴いてみたいところですが、ここで一つちょっと変わった角度から、解釈してみたい思います。

数字だけ見ると、「デンマークは羨ましいなぁ、きっと福祉も充実しているから、みんな満足なんだろうなぁ」と感じます。
では、日本人全員がデンマークに移住して向こうの今の仕組みの中で生活し、逆にデンマークの人全員が日本に移住し日本の今の仕組みの中で生活したら何が起きるか想像して見ましょう。

そしたら、きっと日本人はこういいます。
「なんだ、デンマークは幸福度90%の国だと聞いていたのに、ぜんぜん話が違うじゃないか!税金も高いし、日本のほうがよっぽどいい!」
そしてデンマーク人はこういうかもしれません。
「日本はデンマークより、ずっと快適で住みやすいぞ。なんで、こんなに暮らしやすいのに日本人は、満足していないんだろう??」

同じような事を繰り返して、日本人全員が10カ国、20カ国回って、最後に日本に戻ってきたら、日本人はきっと口々にこう言うでしょう。
「ああっ、日本ってなんて一番暮らしやすくて、幸せなんだろう!」って。

これは想像に過ぎませんが、なんとなく「そうかもしれない・・」と思えてしまう部分もありますよね。

生活に満足しているかどうかの調査の結果は、暮らし環境の絶対評価にはなりえず、
「生活をどう捉える事が出来るか」という国民の価値観や物事の解釈力をあらわしているように思います。

例えば平凡な一日が終わったとします。
多くの日本人は「退屈な一日だったなぁ。」と言うのでしょう。
そして、デンマーク人は「今日も何事もなく幸せな一日だなぁ」というのかもしれません。

同じ経験をしてもそれを「幸せだ」「豊かだ」と感じる力がなければ、永遠に欲求は満たされることはなく、文句を言う人々ばかりの国になってしまいます。
「もっと便利に」とか「もっと安く」とか、「もっと○○を!」と言っていると、永遠に今の状況に満足する事は無いということになってしまいます。
21世紀の今になったわけですから、「そろそろ充分だ、これで幸せだ」と思うことも必要だと個人的には思いますが、いかがでしょうか。

日本人の生活満足度40%、デンマークの生活満足度90%を見て、そんなことをつらつらと考えてみました。

何気ない一日に幸せだと感じることができるセンスこそが、大切なのだと思います。

僕は津屋崎に移住して、毎日とても幸せに過ごしています。


山口 覚

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2011年03月31日

津屋崎1000GENプロジェクトは「ふるさと雇用再生特別基金」という国の事業を活用してこれまで行ってきたもので、平成22年度を持って終了することになります。

つまり、今日です。

皆さん長い間お世話になりました・・・と、
ここで終わるのではありませんのでご安心下さい。

多くの補助事業や基金事業は、その事業終了と共に終わってしまうのが実態です。
そもそもこの「津屋崎千軒プロジェクト」はそういう補助金依存型のまちづくりから脱却しようというのが大きなコンセプトでした。

人々が交流をし、それが一つの収入源となり、交流していく中で移住する人が出てきて、移住して来た人も新しい起業をして・・・、という具合に、この津屋崎を舞台に次々に小さな経済をたくさん生み出していこうというのが津屋崎千軒プロジェクトの目指す大きな理念です。

そしてそのスタートラインに立つ日がいよいよ明日だ、ということです。
この1年半やってきた事を一言で表現するならば、「土壌づくり」をやってきたと考えています。

畑をつくり、そこに野菜の種を植えても、ちゃんと実になって出荷できるようになるまでは、3年くらいは掛かります。野菜に栄養がちゃんと行き渡るための土壌をしっかり作らなければならないからです。

津屋崎千軒プロジェクトはその土壌を作ってきたと自負しています。
まちづくりは誰かが牽引していくものではないと考えていますし、義務感ばかり漂うまちづくりをやっていては、人は離れていくでしょう。

つまり、「やるべきことをやるまち」のではなく、「やりたいことができるまち」こそがこれからのまちづくりの新しい価値観だと考えてきました。

津屋崎千軒で何か新しい事をやりたいと思ったならば、それが実現しやすい環境が整いつつあります。どんな種を植えても土壌がしっかりしてきたので、各々立派な実をつけるというわけです。

仲間のTMさんの言葉を借りるなら、「私達はミミズだった」と思っています。
ミミズは肥沃な土のバロメーターですが、その存在が木の成長に大きな役割を果たしていると知る人はそう多くは無い。
でも、それがやりたかった。
種からでも成長できる。そんな土を作りたかった。

そして、明後日4月1日から、いよいよ種を植える活動を行います。僕らが種そのものなのかもしれません。私も3人のスタッフもこの場所で、思い思いに成長できれば良いと思っています。

基本的にこれまでの延長線上での活動になります。
その上で、もっと幅広く、もっとたくさんの登場人物が出てきて、「小さなまちでの新しい暮らし」を体現していくことになりそうです。このプロジェクトを応援してくださっている方々は、福津市内のみならず、全国、世界からも応援してくださっていますし、まちづくりの分野だけではなく、教育、福祉、行政、観光、国際協力、メディアなどの分野の方々も注目してくださっています。

津屋崎ブランチの活動は1月から西日本新聞に毎週月曜日、掲載中です。(大事件や選挙の時には曜日が変ったりお休みになります。)
それにあわせて、最近、西日本新聞社さんのHPに掲載されるようになり、全国からご覧いただける様になりました。ぜひご覧下さい。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/feature/article3/


興味がある方、一緒に未来を作ってくださる方は、ぜひこの津屋崎に来てください。語り合いましょう。

年度末の挨拶をするつもりでしたが、ちょっと硬くなりましたね。。

今後とも、よろしくお願いします。

山口 覚

(ツイッターはじめました。@kakugen0213です。)
メール:yamaguchi@1000gen.com
(津屋崎千軒HP:http://1000gen.com)
(新しいまちづくりの学校HP:http://machidukuri.info
(NPO法人地域交流センター:http://www.jrec.or.jp/
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2011年02月25日

飛び出すこーむいん養成講座が2月24日に開催され、福岡、佐賀、山口県下の公務員の方々や、公務員志望の大学生ら約30名が一堂に介しました。中には名物公務員なる面白い方々がたくさん混じっていました。

平日昼間に開催したこの集まりのテーマは「地域の豊かさって何?」というものです。もちろん、誰も答えなど持ち合わせてはいません。

7名程度の4つのグループに分かれ、このテーマについて、思い思いの話しをしながら、時々席替えをします。最後にみんなで集まって意見や感想を述べ合う。
やったことはただ、それだけの事なのです。

たったこれだけの事なのに、年休を取ってはるばる2,3時間も掛けて津屋崎まで来てくれるのだから、嬉しくってたまりません。

では、これが仮に普通の講演会だったとするならば、どんな結果になっていたでしょうか・・・.
言うに及ばずです。

誰か一人、立派な方の主義主張を聴く事ではなく、普通の人とたくさん交じり合って、いろいろな考え方を聞いたり、自分も考えを述べたりしながら、お互いに成長していく「場」こそ、多くの人が必要としているのだろうと最近、特に感じさせられます。

大変残念なことですが、忙しい現代、そんな場が全く無いのが現状です。

全ての集まりは目的化され、強引に答えを作らなくてはならなかったり、スケジュール通りに進めなくてならないのです。
だから、無目的に集まって話すとか、答えの出ない本質について語り合うという場はありません。

だから、大いに本質を語り合える場を作るとみんな嬉しくて仕方がありません。

これを地域づくりに置き換えて考えて見ましょう。

「目的無く集まる場」が出来て、人々がそこを起点に繋がりを持ち、行動を起こせば必ず地域は元気になるような気がします。

逆に言えば、地域が疲弊していく原因は、「目的無く集まる場が無く、新しい行動を起こすチャンスが持てず、何も起こらない」ということにあるのではないでしょうか。

そうそう、この飛び出すこーむいんの主宰者は現在、津屋崎ブランチに研修できている大刀洗町役場職員の村田まみさんです。まみさんの魅力でここまで人を引きつれて来ていることも事実。つまり、人は人に会いに来る。それが津屋崎ならば津屋崎に来る。という事が起きたのです。

地域にたくさんの人に来てもらいたいならば、地域の人がキラキラと輝く事が大切なのだと思います。

まみさん、ありがとう!

山口 覚

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2011年01月20日

ソーシャルビジネスという言葉が最近盛んに使われ始めています。「社会起業」というらしいのですが、そもそも社会性の無い起業など無いので、不思議な言葉だなぁと思っています。

さて・・・
こちら津屋崎での取り組みの一つとして、「小さなビジネスを生み出す」という事もあります。
そして、ついに「聴き書き紡ぎ屋」がゆっくりとスタートすることになりました。
http://ttsumugiya.com/

これは、スタッフの都郷が担当する小さな起業です。

~お年寄りたちが繰り返し呟く昔話は、本人にとって輝いた瞬間なのだと思います。そんな、呟きに丁寧に耳を傾ける事は大切だ。

~決して兄弟や子どもには話せない、若かりし頃のプライドを聞いて、生きた「証」として残す事は本人にとっても、家族にとっても、とても大切な事ではないだろうか。

そんな気づきの中で生まれたのが、この「紡ぎ屋」です。
この気づきは、津屋崎の生活に浸らなければ決して生まれてこなかったでしょう。

この事業はとても素敵なものに思えたので、あちこちで語っていたら「ぜひ、うちの父のプレゼントに」という第一号の依頼が飛び込みました。

この本、一冊幾らすると思いますか?という質問を過去、何人にもしました。すると、5千円~20万円まで、さまざまな回答がありました。さて、お幾らだと思いますか?

本当はもっとします。それで高いと思う方はそれはそれで良いと思っています。
(僕らの行動は不思議です。200万円する車を5,6年毎に買い換えたりすることや、30年のローンを組んでまで、3000万円の買い物をしたりすることは結構平気なのですから。)

この本は、丁寧に聞き取りをして、そして受け手の都郷さんのフィルターを通して、純化された文章と写真によって本は綴られていきます。単にテープ起しをするのとは根本的に意味が違います。

丁寧にきちんと仕事をして、そしてちゃんと対価を貰う。貰うほうも払うほうも満足する。それが「社会起業」の原点です。

本当に良い社会起業が生み出されたと思っています。

都会を離れて仕事をするには2,3の仕事を組み合わせる「複業」という考え方を持たなければならないというのが一つの仮説です。
この紡ぎ屋は、これから都郷の「複業」の一つになっていきます。

今思いつきましたが、「福業」でもありますね。社会起業よりずっと響きがいいな。

とにかく、よかった、よかった。

山口 覚

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2011年01月06日

地域を元気にしていくためには、奇抜なことはいらないのだと思っています。多くの場合は「いかにして目立つか」なんて事を考えてしまいがちですが、ありふれた、平凡なことを淡々とやれば良いのだと考えています。

昨年、池田一(いけだいち)さんという世界的アーティストが、わざわざ津屋崎に来てくださいました。福岡市内でイベントがあったときに、「泊まりは津屋崎で」と来てくださったのです。そして彼の世界観には、共感することが沢山ありました。
http://www.ikedawater.org/jp/2008UNSeminarJ.html

津屋崎に来てくださった日、津屋崎での活動について、助言を頂きました。
「いかにして目立つかをすると、自分たちは心地よいかもしれないけど、誰も助けてくれなくなる。そうではなく、誰でもやれることだからやる。それが世界に通用するということだよ。」と。

そういうイチさんは、「水」をテーマに活動しています。これからの時代、世界では国同士で「水」の奪い合いが激しくなっていくことになると言われています。(シンガポールでは水を手に入れることが難しく、下水を飲料水化しているくらいです。信じられないでしょう?)

生命の根源である水を商売道具にし、貧困層に手の届かないものにしようとする経済の流れに異を唱え、「水」を奪い合うことをやめて、分かち合おうというメッセージを送り続けているのです。
シンプルなメッセージだからこそが世界中で共感を呼び、世界をまたぐ大きなプロジェクトなどにつながっているそうです。

今はインターネット等で地球の裏側と共有できる時代です。だから日本の地方部で行う活動が、日本の大都市では評価されずとも、メッセージがシンプルで本質的であれば、そのメッセージは世界とつながっていくそうです。ローカルとローカルが繋がっていくと予見される時代、それは地球単位で行われる可能性が高いというわけです。

津屋崎の活動で表現していきたいことは、シンプルさ~温かい人間関係の大切さ、自然の大切さ、昔ながらの伝統文化の大切さなど、グローバル経済の中で、「忘れ去られていきそうなものこそが大切だ」というメッセージなのかなと段々と見えてきた気がしています。

それはシンプルだけれでも、核心を突いているメッセージであり、必ず世界と繋がれる。そんなことをイチさんはおっしゃってくださいました。

「ローカルに立脚した活動を行いつつ、グローバルに展開する」という今年の抱負はこんな池田さんの言葉に触発されて、生まれてきたのでした。

愉しく頑張ろう。


山口 覚
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2011年01月04日

明けましておめでとうございます。

いよいよ2011年。
ずっと先だと思っていた新幹線開業まで、後2ヶ月ちょっとです。
以前も書いた気がしますが、「未来を予測する最善の方法は、未来を創造することだ」と言ったのが、パソコンを発明したアラン・ケイ。未来は必ず誰かの意思によって作られているというわけです。
新幹線が地域経済にどれだけの影響を与えるかについては、良くわかりませんし、賛否あるのでしょうが、「九州新幹線を作る!」という誰かの意思が2ヵ月後に結実するという事になります。

・・・
今年の抱負を考えました。
「ローカルに立脚した活動を行いつつ、グローバルに展開する」です。
津屋崎での小さな取り組みは、別の町の取り組みのヒントになるだろうと思っています。そして、小さな田舎町の取り組みは、そのまま都会での取り組みのヒントになるでしょう。

今年一年、昨年同様に、未来を創造する側での活動を続けたいと思います。津屋崎での活動として具体的には以下のような事を進めていきます。

■「田舎で暮らしたいけど、仕事が無い。」という声を良く聞きます。しかしこれは、「就業」という感覚から抜け切れないからだと思います。「仕事が無ければ作ればいい。」をキーワードに、津屋崎ブランチから新しい仕事を生み出していきたいと思います。ちなみに昨年は、「聞き書き紡ぎ屋」と「看板屋さんぽみち」が生まれました。

■来年度からスタッフの就業形態を変えていく予定です。都会からUIターンして、地方部で暮らしていくには、2,3の仕事を持つことが重要です。(これを副業ならぬ、複業、或いは雑木林経営と名付けています。)僕も含めて、スタッフが雑木林経営を実践していく予定です。

■志を共にする仲間ともっともっと交流を深めていきます。そのために古民家を改築して、宿泊可能な「ゲストハウス」を作ることにしました7月の山笠までにオープンさせたいと思います。いろいろな人からアイディアを貰いながら、面白い運用をしたいと考えています。お楽しみに!(これは奈良県の"ならまちゲストハウス"に昨年泊まったときに思いつきました。http://www.nara-naramachi.com/

■某地方紙で毎週記事を書かせて頂くことになりました。津屋崎でやってみたこと、そして起きたこと、ここでのほっこりした暮らしについて、できるだけ伝えていきたいと思います。(→連載スタートしたらお知らせします。)

■新しいまちづくりの学校でやると宣言した事が実現します。津屋崎ブランチに大刀洗町から職員1名が研修に来ます。まずは今年度中に1ヶ月間やって来ます。

■英語のHPを作成しました。(http://e1000gen.com)仲間との交流に加えて、国際交流も徐々に行っていこうと思っています。日本文化をステイしてもらって伝えて行きたいと考えています。


さて、これから1年間どうなるのか。僕自身もとても楽しみにしています。「面白そう!」と思われた方は、ときどきブログを覗いて欲しいし、ぜひ津屋崎ブランチへ遊びに来てください。一緒に未来を作る仲間になってください!


山口 覚
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2010年12月31日

今日は12月31日大晦日。きっと皆さんもそれぞれの年越しの準備に忙しくしていることでしょう。

ここ津屋崎では大晦日の午後4時から「結びの夕陽」という催事があります。この催事は10数年前に始まったものだそうですが、海に沈む夕陽に向かって、今年一年無事に過ごして来れたことに感謝するというもので、とても素敵な催事だと思っています。

「初詣」「初日の出」「初夢」などに気が取られ、一年最後の夕陽に感謝するという事をすっかり忘れていた僕に、何かを思い出させてくれたのが、昨年の結びの夕陽でした。
昨年は雪がチラつき風も強い日で、とても夕陽が見える状況ではありませんでしたが、「夕陽が見えないと思ったけど、準備してくれている人がいると思うと足を運びたくなって」という人達が次々に来て、沢山の人で賑わったことが印象に残っています。

今年の結びは夕陽は残念ながら見ることは出来ませんでしたが、それでも雲の向こうにあるであろう夕陽に向かって、ありがとうを言いました。

この一年を振り返ると、本当にいろいろなことがありました。41歳の厄年でしたが、人生の中でもっとも大きな転換期だったように思います。人生の起承転結でいくと、「転」の時期。
来年は自分ですら、想像しえない未来が訪れそうです。

今年一年、皆さんには本当にお世話になりました。
どうぞ、来年もお付き合いくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。


山口 覚
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2010年11月24日

新しいまちづくりの学校で得た、2つ目の発見、それは
「一人で出来ないから、一人でもやる」
ということです。

この言葉は深く、重い言葉です。

一人で出来ないこととは、すなわち「みんなでやらなくてはならないこと」です。
みんなでやらなくては、解決の糸口が掴めないであろうことは幾らでもあります。だから、多くの人は「自分だけやってもどうせ無駄だ・・」と最初から向き合おうとしないわけです。

では、みんなでやらなくてはならないことは一体どうすればみんながやるようになるのか?
法律でも作って強制的にやるようにしなくてはならないのでしょうか?
しかし法律とは悲しいことに、悪いことを規制する事はするのですが、良いことを奨励する法律などはありはしません。

それまで誰一人としてやらなかったことを、ある日ある瞬間に全員が能動的に行い始めることなどありえないのですから、結局は一人でもやるという人がいることが全ての起点になります。そうすれば、その思いが別の誰かに伝わって、2人になり、3人になり・・・という環の広がりの中で、ようやく「みんなでやる」という所に辿り着くというわけです。一人でできないことを一人でもやりつづけるということは、10年先を見通す力が無いとなかなか出来ないこと。まさに「大河の一滴」です。

新しいまちづくりの学校の参加者は、「我、大河の一滴たらん」を胸に、それぞれのまち、それぞれのポジションで行動を開始します。

まずは、「まちのありがとう500選。」
ぜひみなさんも,ツイッターにてご参加下さい。(#arigatou500)

どうか、今後の動きにご注目下さい。

山口 覚
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2010年11月22日

新しいまちづくりの学校の集大成である第3講が無事終了しました。平日も含む3日間、そして決して安くはない受講料を頂くというものでしたが、特別講座、第1講、第2講、第3講と合わせて約70名もの参加があったことは事務局として素直に喜びたいと思っています。

この第3講は「大河の一滴の方法論」というタイトルで、九州、或いは日本を変えていくためには、まずは自分が第一歩を踏み出さなければならないという意気込みでしたが、実際にたくさんのプロジェクトが生み出され、早速スタートしたものもあります。

11月19日~21日の間で、特に僕の印象に残った2つのコトを記したいと思います。事実を客観的に述べていると言うよりも、僕の解釈も混じっていると思いますが、ご容赦下さい。

■まち想い
ある班で「まちづくり」という言葉はどうも違和感があるという話がなされていました。まちづくりは専門家がやるものではなく、まちのみんながやっていることのハズだけれど、どうもこの言葉では上手く表現できない。そんな中生まれた言葉が「まち想い」でした。どれだけまちのことを想いながら、仕事や地域活動をしているのか。そんな心の持ちようが大切だし、みんながそういう心で向き合っていれば、まちは暮らしやすくなるというものでした。
さらに一歩進めて「まちのありがとう500選」という提案が出てきました。地域の衰退はなぜ起こるのだろうか。それは地域に取って本当に必要な努めに対して感謝の気持ちが足りない、すなわち「当たり前」だと思ってしまっていることに原因があるのではないかという気付きがありました。
ありがとうとは「有ることが難しい→有り難い」がそもそもの語源。例えば消防団の方々に対して、ありがとうの念を忘れてはなりません。
しかし、「消防団になって当たり前だ」などと、周りに言われると、義務感ばかりが重くのしかかって、その場から逃げ出したくなるわけです。
本当は「当たり前」という言葉は、本人が謙遜して口にする言葉であり、彼らの行為を享受する側が口にしてはいけないことなのではないかという事を発見したのです。
消防団に限らず、地域にとって欠かせない組織や取り組みはたくさんあるのです。しかし今はそういう事に対する感謝の念が足りない。だから、これまで地域の中では「あたりまえだ」と思われていた事に光を当てて、みんなで「ありがとう」と口にしようと言うわけです。

■まちのありがとう500選
さらにこの「ありがとう」という気持ちを当事者だけで留まらせることはもったいないという事まで発展していきました。
例えば、あるまちに旅行に行って、そこで受けた何気ない親切に対して、そのまちに住む人全員に「あなたのまちから親切を受けました、ありがとう!」と言いたくなることってありませんか?
でも、現実には、まちの中で受けた小さな親切に対する感謝の気持ちをまちの人全員に表現する手段など、持ち合わせていなかったのです。

そこで、その手段を作ろうではないかという話になりました。ツイッターを使って、まちの中で得た小さな感謝をできるだけ多くの人に伝えようという事を小さく初めて見ることになりました。(ハッシュタグ#arigato500でつぶやいて下さい。)
そして徐々に活動を広げ、HPなど作成したいと思います。ここ福津を拠点にしながら、今回参加して頂いた幾つかの市町で連携し、じわりと全国へと展開していく予感がしています。

(2つ目は次回に続く)


山口 覚
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2010年11月01日

さまざまな分析に私達は「数値」を使いますが、数値は「皮膚感」を全く表さないものだと実感します。

たとえば、A町の人口が2人で、10才の子どもと、90才のお年寄りがいるとしましょう。
B町には60才の方が2人いるとします。

A町にはB町よりも若い人が間違いなく住んでいるし、B町よりも高齢者に対するケアが重要だということは、感覚的に理解できます。

しかし、統計を取ると状況が変わります。
A町の町民の平均年齢は50才。
B町の町民の平均年齢は60才です。

この統計データだけを見た時に、あなたは何をどう判断しますか?
これは単純化したので分かりやすいのですが、世の中は複雑な計算を伴った統計データばかりです。
統計データのみで、町の本当の姿を理解すること出来るでしょうか?


また、統計の分析には必ず、「解釈」が含まれます。統計といえども客観的である保証はどこにもありません。

例えば、高層ビルの住民の飲酒量について調べた統計があるそうです。結果は高い階に住む人の方が飲酒量が多いそうです。
さて、これをどう分析しましょうか。

僕がこの話を聞いたとき、こう思いました。
「高い所に住んでいると、外に出るのが面倒なのでストレスが溜まり、飲酒量が増える」と。

しかし別の人はこう言いました。
「それは違う。高い所は夜景が綺麗だから、ロマンチックに酒を飲みたくなる。そもそも夜景を見ながら酒を飲みたい人が高層階に住む確率が高いのだと思う。」と。

どちらが正解かは分かりません。しかし、どちらの解釈に結論付けることも出来てしまいます。
言える事は、統計だけ眺めていても、本当は何も分からないのです。

統計データが皮膚感覚と何となく違っているような気がするとき、私は感覚の方を大切にすべきだと思っています。
統計とは「平均」や「大きい順」などに捕らわれがちですが、平均値から離れた偏差の部分や、「小さい部分の集積」こそ、その町の特徴であることがあるのです。

データに頼らず、まちに出て、土地の空気や人の話に触れることこそが、本当のまちを知ることであり、まちづくりの第一歩だといつも心に留めています。

これが、現場に入ってまちづくりをしたいと思った理由なのだと、書きながら思う僕でした。


山口 覚

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2010年09月18日

今の僕は、都会の仕事と、田舎の仕事を同時にやっています。この二つをじっくりみると面白い法則のようなものが見えてきました。

都会にはたくさんの関係者がいます。何をするにも会議会議で、たくさんの関係者の同意を取り付ける必要があります。たくさんの関係者の同意を取り付けるとはすなわち、「最大公約数」を見いだすということです。

しかも、決して感情的であったり、主観的であってりしてはいけません。会議に出席した人は、会社にそれを持ち帰り、上司と直接相談できるならまだしも、誰が話してもつじつまが合う、「客観的」な事実であることが求められます。

だから、都市の魅力づくりについて議論して、最終的にできあがる構想は、ほぼ間違いなく、「最大公約数」であり「客観的」であるものができあがります。

その結果は例外なく「面白くないもの」になることは、想像に難くないでしょう。

よく考えれば、当然かもしれません。その構想を「自分のもの」だと思っている人が一人も居ないのですから。
都市の魅力を形づくる作業に、「客観的」で「最大公約数」というアプローチで魅力が生まれるはずはないのに、それ以外のアプローチを見いだすことができないことは悲しいことです。

では、都会の魅力づくりを実現するには、一体どうすればいいのか。
残念ながら僕にもよく分かりません。

一方で、田舎での魅力づくりは、ユニークなものが多く見受けられます。田舎での成功事例は、例外なく、極めて「主観的」で面白いアイディアを実践し、成功していきます。
個人的な閃きと行動力が、都会よりも遙かに速いスピードで花開きます。
成功すると賛同者も増えていきます。

こう考えると、自分のやりたいことを、出来るだけ早く実現させるなら田舎の方ががいいのかもしれません。


山口 覚
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