佐川美術館は少し辺鄙なところに立地しているので、家人に自動車で連れて行ってもらう。にもかかわらず入場者は多い。臨時駐車場まで用意されている。ここでは良い着物を着た女性と出会うことがある、これも楽しい。

   アルプスの画家  

      『セガンティーニ』

           ー光と山ー

[1、ミラノとプリアンツァ:初期]

   フランスのミレー譲りの農民生活を描く

 「鐘つき番」…印象派の流れんのなかにあり、十字架からの光りが効果的。

 「キノコ」…写実的。

 「白い鵞鳥」「死んだカモシカ」…西洋の狩猟獲物の静物画の伝統に沿うか。

 「羊の剪定」…初期の大作。同じ構図の素描も並ぶ。

[2、肖像画]

 「婦人像」…貴族の老婦人。

[3、サヴォニン:山岳の光]

 「森からの帰還」

 「アルプスの真昼」…高山の澄んだ空気、強い紫外線の中に立つ若い女性。

   *印象派の分割主義(ディヴィジョニスム)を点描ではなく線描という独自 

    の技法で。

 「水を飲む茶色い雌牛」…光と影と線。

 「日陰の憩い」…手前を日陰に、奥に光を配す。

[4、マロヤ:アルプスの象徴主義]

 「虚栄」…水に入ろうとする若い裸の女性。水の中にはドラゴンが。

[5、自画像]

 油彩のものが一番いいか。目のきつい人物だったようで、怖い感じを受ける。

[6、シャーフベリフでの死]

 1899年41歳での若い死であった。

 「アルプス三部作」は門外不出なので、縮小コピーが展示される。

 「ふたりの母子」…人間と羊の母子を。

    これはセガンティーニと彼の弟子であったジョヴァンニ・ジャコメッティ 

    の共作。ジャコメッティが遺作を完成させたのである。このジャコメッ 

    ティの息子があの著名な彫刻家になる。


《常設展》

 平山郁夫、佐藤忠良を楽しむ

 「楽吉左衛門館」では展示が新しくなっていた。彼の作品は楽焼の範疇からは大きくはみ出しているようにみえる。すでに茶碗として使う道具から見る器となっているのではないか。今回はフランスの片田舎で作られたものである。彼の地の土や釉が使われている。楽の黒から抜けて様々な色が試されている。渋い黄土色が基調である。その上に様々な抽象模様がのる。これは抽象の千変万化の具現化で、どこまでいくか。とここで、この器を少し大きくして桜草を植えてみたくなった。器に負けないであろう。