竹内栖鳳展のあと、お昼をどうするか思案したのだが、やはりすぐ近くの「オ・タン・ペルデュ」に行く。そこからバスで泉屋博古館へ。
 
    『 木 島 櫻 谷 』

        ー京都画壇の俊英ー

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 同じ京都画壇の高名な画家の競演である。同じ時期に竹内栖鳳と木島櫻谷がぶつかってしまった。比較して観賞できるのだが、ちょっともったいない気がする。年を置いて開かれればよかった。また泉屋博古館は展示スペースが小さく、展示時期を4期に分けざるを得ないのも残念で、一回足を運ぶだけでは済まない。
 入館者はいつもより少し多い程度で、竹内栖鳳展には較ぶべくもない。
 竹内栖鳳が幸野楳嶺門に対して、木島櫻谷は今尾景年門下であるが、ともに応挙・四条派の流れをくみ、画壇の近代化を進めた人達である。

 「剣の舞」…彼は歴史画から出発する。目の表情が特異。
 「しぐれ」…伝統的な鹿の群を描くが、栖鳳のものと較べると優しい風情。
       四条派の写生を承けるか。
 「和楽」…野良仕事から帰ってきた農婦たち、牛の傍らで乳飲み子を抱く農婦
      表題通り、和やかなゆったりとした空気が漂う。
 「厩」…アメリカでの展示販売を考えて、馬の頭部だけを描いたもの。 
      やはり優しい。
 「獅子」…どうしても栖鳳作の獅子と較べてしまう。櫻谷はたぶん栖鳳のものを
      みているだろう。ここではもの静かで、透徹した雰囲気が漂う。 
 「菊花図」…琳派の装飾的を承けたものか、あでやか。白菊に少し紅菊が混じ
      る。白い花びらは胡粉で盛り上げてある。
 「暮秋」…稲架に止まる烏一羽。文人画。
 「月下遊狸」
 「鶏」…若冲を思う。
 「青竹詩画賛」…浮名何願一時誉 養掘不如眠草廬
         知否箇中幽趣足 焚香日対古人書

  *「寒月」を見たかったが、この期には出ていなかった。

 櫻谷には500冊もの写生帖が残されているという。一部展示。
 なお幻の優品というのが写真で示されてあった。

 別室で昭和5年頃の櫻谷邸での櫻谷や家族の映像(もとは8ミリか)が映されていた。5分。彼はいがぐり頭に小倉の袴。庭には大きな植物用のフレームが設えられていた。女性の着物の着付けはゆったりとした昔風。