一月近く前にこのブログで「近江に孫飯桶があった」(7月30日)を紹介した。博物館に展示中の姿は写真で見てもらったのだが、その詳しい内要については説明文もなく解らずしまいであった。
 何とか知る手だては無いかと思案していると、発掘調査で見付かったのならその調査報告書があるはずだと思い至った。そこで取り敢えず安土城考古博物館にいってみた。誰かにたずねようととしたのだが、ここには図書館が付設されている、滋賀県での遺跡調査報告書はあるだろうと見当つけた。
 やはり図書館にはあった。

    滋賀県立彦根東高等学校耐震改修等工事に伴う発掘調査報告書

        特別史跡彦根城跡 彦根市金亀町

          平成22年(2010)3月

       滋賀県教育委員会 財団法人滋賀県文化財保護教会
DSCF3084

DSCF3082DSCF3083

 説明文「〜は陶器の鉢で、形態から見て植木鉢の可能性が高い。口縁端部の4箇所に粘土塊が付着し、重ね焼きの痕跡と思われる。底部を除き鉄釉系の釉薬を施す。釉は焼け縮れており、また器体にひびが入る。このことから焼成不良による半製品であると考えられる」と。

       口径 15,05
       高さ 11,70
       底径 11,10
   *他の出土品の年代と較べてみて、18世紀後半から19世紀中葉かと推定される

 〈博物館の図書室は〉
 図書室には司書もいず自由に出入りできる。しかも冷房の入っている快適さ。それを知ってか受験生が一人二人でこの図書館を占領している。うまい場所を見つけたものである。