桜草の園芸種はより豊麗にと改良が重ねられて来た。そのために品種の保てる力を発揮させるためには、それなりの肥料を与える必要があると私は考えている。無肥料で爽やかに咲かせるのも捨て難いが、私はとらない。
 私の施肥法は決まったものがあるわけではない。毎年行き当たりばったりで施肥している。近年は薄めるだけで良い液肥を重宝していたが使い切ったので、取り敢えず手元にある肥料で手当することにした。
 もうかなり古い昔、「微粉ハイポネックス」の5kgの箱入りを買った。ところがこの粉末、全部溶けると思いきや小さな粒が残って如雨露のハチスを詰まらせる。使いにくいので敬遠していたら、いつまでたってもなくならない。下手すると私の方が先に無くなってしまうかもしれないと、どんどん使うことにした。先ずは日常の灌水に少量溶かして施すことにする。ごく薄い水肥を毎日のように与えていると、葉の色が濃くなり、花数が増え、さらに多茎や段咲きまで現れた。
 そして花後のお礼肥をどうするか。毎日如雨露で灌水するのも面倒だ。幸い先達てホームセンターで、醗酵鶏糞一袋15キログラムが百円もしなかったので入手しておいたのがある。これを培養土に混ぜればいいのだが、鶏糞は醗酵済なので多少多くとも肥当たりしないであろうと、三割ほど入れて増土とした。
 さあすると面白い効果が現れた。一つは葉の繰り出しが始まったことである。新しい根茎の活動が活発化したようで株が増えそうである。
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 もう一つは水やりにあまり気を使わなくなったことである。私の水やりの基本は夕方である。5月も中旬ともなると、気温も上昇して30度近くになることがある。そんな時には葉がうなだれているので、昼過ぎにも水やりに追われることになる。ところが今年は夕方になっても葉がしゃんとしている。一日一回で済んでいる。
 鉢植の用土は数ヶ月経って締まっている。その上に柔らかい新しい土が入ると、土がニ段重ねになる。土の水が蒸発するための毛細管が新しい土で塞がれて蒸発が抑えられているらしい。いわゆる乾地農法のやり方だ
 私は飛び出し芽に土を被せるための「増土」の必要を感じない、飛び出し芽が稀な現象なので個々に対応すれば済む。しかし「増土」に上記のような別の意義を見出したので、来年度からも実施する予定。
 せっかく土を入れる〈増土〉なら肥効目的で施すのが良いようである。