日本の桜草と美術

桜草の栽培と美術鑑賞

2011年06月

桜草栽培史45 将軍上覧はあったか?

 桜草に関する戦前の文献には、「日本園芸会雑誌」や「実際園芸」に掲載されたものが少しある。それらを読んでみると、いくつか気になる内容のものがあるのに気付かされた。そこでその是非を探ってみようと思う。

 池田喜兵衛「趣味家に流行してゐる日本桜草」に以下のような記述がある。
    *『実際園芸』昭和10年3月号

   明治維新前は毎年将軍家の桜草御上覧があり、東西に分れて競争的に優秀な 

   桜草を栽った為に、その栽培熱と云るものは非常なるものがあったと云ふこ 

   とである

 ・これは伝聞の記事で直接資料ではない。しかも幕末から70年も経過している。
 ・これ以外に、同様の内容をもった記事はどこにもみあたらない。特に池田が師 
  事した明治大正の桜草界の大立者であった柴山政愛の書き残したものにも言及 
  するものはない。
 ・大変大まかな記事で、具体的な内容に乏しい。どこで誰が何時どのようにした
  のかわからない。三つの連がどうして東西になっているのか。
 いったい彼はどこからこの記事内容を手にいれてあのであろうか。考えられることは、彼が桜草以外にも菊・朝顔・花菖蒲といくつもの草花を栽培していて、それらのものと混同したのではないか思われることある。
 結論として、「将軍の御上覧」や「非常な栽培熱」は彼の好かれとおもった想像の産物であろう。だから具体的なことを書けなかったのである。
 ただしこれを証拠立てる直接的資料が出現すれば話は別であるが。
                             (山原茂)

桜草の種子を播く

 昨年は桜草の苗をかなりたくさん作ったのだが、その苗が大きくならずに、ほとんど花を見なかった。二年を持ち越すのは無理なので、一部を残してあとは処分してしまう。
 今年も懲りずにまた播種に取りかかる。やり方は例年通り。
 ・採取した種をジベレリン溶液に1昼夜浸漬する。
    先輩のやり方を踏襲して300PPM溶液(厳密ではない)を使う。
    容器はアルミカップを使用。底に親の名前を書いておく。
        アルミなので鉛筆の圧痕でも字はわかる。
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 ・培地はサカタのスーパーミックスAを篩って使う。今年はバーミキュライトの
  小粒を混ぜてみた。容器はフードパックを利用している。透明でしかも蓋がで 
  きるので水遣りの手間が省ける。まず水を十分含ませる。
 ・アルミカップの溶液や種子の水気をトイレットペーパーで吸い取る。その種子 
  を葉書の上に載せ、葉書を振りながらまんべんなく種子を落とす。種子を落ち 
  着かせるために水を噴霧する。パックの蓋をして終了。
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 これで40日もすれば本葉2〜3枚となり、植替え出来るのだが、さあ今年はどうなるか。

安土文芸セミナリヨーワンコインコンサート

 子供を小さいときから本物の音楽に触れてほしいとの願いからおこなわれているもの。
 乳幼児でもいいというのだが、こらえ性のない彼らを静かに観賞させるのは難しい。演奏者もこれに耐えねばならない、つらいところ。親御さんにはもうちょっと監督してもらわねば、聴くほうもなさけなくなる。

  乳幼児からご入場いただける

     ワンコインコンサート 48回

         『おんがくのおもちゃ箱』

       演奏……リリベル
             ソプラノ  掛戸有美
             フルート  亀野春香
             ピアノ   松井典子

 「おもちゃのチャチャチャ」「かわいいかくれんぼ」「ことりのうた」

 「踊る子猫」「ミッキーマウスマーチ」「ビビディバビディブー」

   と子供の好く知っている曲が並ぶ。

 「美女と野獣」「星に願いを」

 そして2曲ほど本格的な歌劇のアリアが歌われた。

  「私を泣かせて下さい(ヘンデルのリカルドより)

  「私の大好きなお父さん(プッチーニのジャンニ・スキッキより)

    *マイクなしの声はアリアで本領発揮

 終盤に「崖の上のポニョ」

 「こぶたぬきつねこ」を身振り付きで全員で合唱。

 最後に「となりのトトロ」   

打出のコヅチ 2

 滋賀の文化財講座 打出のコヅチ第二回
 
  『四季の風ー花鳥風月のこころ』

        講師 上野良信(琵琶湖文化館)

 日本の伝統的な画題である「花鳥風月」について、そのよって来る所を講演。

・美の原点は自然の美にある
   その姿としての山水・花鳥そして風月の概念の成立。
・古代における花鳥表現
   銅鐸に見る絵画(国宝神戸桜ヶ丘銅鐸)
     サギ、ツル、カメなどを絵文字的に。
・花と鳥
   花鳥の美ー自然との融和の情景の一つとして人間の視点からとらえたもの
        自然を理想の境地として
           蓬莱山……松・竹・鶴
           仏国浄土…蓮・迦陵頻伽
   花ー自然の恵み、生命力の象徴
      唐草…パルメット、ロータス、ロゼット
         忍冬唐草、葡萄唐草、牡丹唐草
      宝相華、蓮(大賀ハス…2000年振りの復活)
   鳥ー風気を運ぶ存在
      鳳凰、迦陵頻伽(有翼菩薩形下半身鳥)
      孔雀(孔雀明王)
・花鳥画
  花鳥画のルーツ
   唐代に確立
   五代に、黄筌の鉤勤法、徐煕の没骨法が模範に
          ↓      ↓
         院体画    文人画
  花鳥風月のこころ
   [漢詩の世界]
     孟浩然 春暁 春眠不覚暁 処々聞啼鳥 夜来風雨声 花落知多少
   [万葉の世界]
     植物を詠んだ歌が1500首
      あかねさす紫野行き標野行 屋守は見ずや君が袖振る 額田王
     鳥の歌、風の歌、月の歌
   [日本の花鳥画]
     独立した画題にー鎌倉時代末に宋元花鳥画(李廸、呂紀)
     雪舟ー室町水墨画
     狩野元信ー大画面による装飾的豊かな近代花鳥画に
     雪村ー動きを動きの中で、光りを時間の変化の中で
     桃山絵画=狩野永徳の時代
       豪華絢爛、金碧障壁画、豪気の風体
       そして豪から静へ、雄から優ヘの転換
          江戸狩野、土佐派、琳派
  *多くの絵画を影像で紹介さる、半分近くは琵琶湖文化館のもの。    

大津市歴史博物館ー横井金谷

 今日は「打出のコヅチ」の講演日、早めに家を出て大津歴史博物館に行く。


    生誕250年記念ミニ企画展

       『横井金谷ー奇僧が描いた文人画の世界ー』 

 大津市の歴史博物館では、平成20年春に『楳亭・金谷ー近世蕪村と呼ばれた画家』展があり、両者の全貌を知ることが出来た。今回は金谷の記念の年ということで、ついこの間まで草津の草津宿街道交流館で「近世蕪村 横井金谷展覧会」があったばかりである(残念ながら私は見逃した)。続いての大津歴博での企画展である。30点あまりを前後期入れ替えての展示である(これも私は前期を見逃した)。
 横井金谷は蕪村に師事したわけではないが、彼に私淑して蕪村風の絵を沢山残したことで知られる、それは漢画的な山水から文人画・俳画にまで及んでいる。

 「夏景山水図」…新出、木の葉を点描で。

 「屋根葺図」「柳隠驟雨書屋図」「秋溪棹月図」「驟雨山水書屋図」

    …これら4点は蕪村の「四季山水図」を模したものという。やはり本家に 

     は負ける。

 「文人書屋山水図」

 「蜀道積雪図」…これも蕪村の「蜀桟道図」を模したものだが、胡粉の小さな点 

     を全面に散らしてある。

 「桃栗三年絵文字入七言聯」…因縁熟處有遅速 桃栗三年柿八年

                *桃栗柿は絵で

 「美人図」…名古屋の大店の娘を依頼により描いたものという。肉筆の浮世絵と 

     は少し味わいが違う。ただ足袋をはいていないのは何故か。

 「妖怪図」…

   一つ目 これ座頭小うたどころかうへを見よ よ程苦労をしたるひとつ目

   琵琶法師 苦労して見せてくれてもかひはなし われは元より丸で目なし

 「唐人牽馬図」…中国画を正確に写している。

 「寒山拾得図」…味わい深い作品。 

   *彼の「金谷上人行状記」が東洋文庫に入っていたのである。  


武佐竜胆

 ちょうど中山道の武佐宿街道を通っていると、鉢植の花を並べて展示してある場面に出くわした。それが武佐の地名に由来する武佐竜胆ムシャリンドウであった。地元で増殖がはかられているらしい。花色は薄紫、薄桃色、白があるようである。しそ科の草花。
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新根茎の飛出

 私の栽培法では、5・6月に新しく形成された根茎が地表に現れるということはまずない。それが今回珍しく飛び出しが見られた。
 なぜ飛び出したのか、その理由はわかっている。私は、気に入った品種の小芽をまとめてプランターに秋に植えておいた。それが春先、霜柱で浮き上がっていたのを埋め戻したつもりだったのだが、一部そのまま成長させてしまったようで、それが飛出しにつながってしまった。
 普通ならここで増土をするところ、ここまで大きくなると植物自体の力で潜り込めないかもしれないが、しばらく様子を見守りたいと思う。
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ボーダレス・アート・ミュージアムNO-MA 緞里絵展

 近江八幡のアートミュージアムNO-MAでは知的障害者の芸術を、こういう言い方はおかしいかもしれないが、知的障害者という括弧を外して普通の作品として展示鑑賞する場である。人間誰しも自分の気持ちを表現するすることが出来る。その手段を手に入れられるかどうか、そしてその表現を深められるか否かだけのはなしなのである。
 私はときどきこのNO-MAを訪れてその作品を楽しませてもらっている。ただ一つだけ残念なのは、まずは表現手段を持つことが大事なので、手近な材料が用いられ、その作品の永続性が危懼されることである(陶芸などは別であるが)。

    『緞里絵 縷々累々、紙の上の私の風景』

 緞里絵さんの絵には以前にも出会っていて、その迫力には並の画家では太刀打ち出来ないだろうとの感想をもっていた。それが今回は彼女の作品ばかりの展示ーつまり初めての個展なのである、彼女のエネルギーが会場全体に充満している。
 彼女の絵には、女性の裸体、性器、幼児、鋏が現れるものが多い。しっかりしたデッサン力がある上に、それらが自在の形に展開し、空間を微細な模様で埋め尽くす。しかも普通の画家では主題を見出せば同じ絵を何枚も描くのだが、彼女の絵は一枚一枚異なり、次々と展開しているのである。
 主題名もユニーク:「膜を破って突き立てる」「除け物(のけもん)」
          「幻滅とか限界とか」「馬鹿女ざまあかんかん」
          「絶対正義」「ニンゲイセイナイニンゲン」
          「嫌な解放」「多弁の口を止める薬」などなど
 ただスケッチブックに描かれ、マジックで色付けされているのが少し残念である。
 彼女のVTR影像が流されていた。家でのインタヴュー、制作中の姿、パリの街頭などである。
 とにかく凄い絵である。広く知ってもらいたいところ、これが全国に巡回するのでなくNO-MAに全国から来てもらいたいものである。

 彼女の観覧者への手紙 『私の絵を見るあなたへ』

   絵の前に立って見ている「あなた」がいるかもと考えると、自分の描いた絵 

  が飾られることは、少し不思議な感じがします。

   見ているあなたは、何か感想を持つのかな、とか、または感想ではなく、拒

  否されてしまうこともあるかもと、あなたの心の中で起こったことについて少 

  しだけ想像します。

   でも、人の思ったことや反応などを考え始めると、わたしにとって、不安と 

  具合の悪さを呼んで来そうな気配がするので、私自身の調子の安定のために余 

  り考えないほうがいいのかなと思います。

   そのために、絵を見て下さったあなたの感じたことや思いを正面から受け止 

  めることが出来ずに申し訳なく思っています。

   ここにあなたが来られたのは、偶然NO-MA前を通りかかって、または、展示

  を見るために遠くから足を運んで、など様々な理由で、絵の前に立っているこ 

  とと思います。

   あなたの大切な時間の中から、絵を見るための時間を使って下さったこと、 

  とても嬉しく思います。

   沢山の出会いのご縁に感謝です。

                          緞里絵 

彦根の洋蘭展

 毎年彦根で開かれている洋蘭展に伺う。場所は彦根原木エコール館。
   滋賀愛蘭会
     『第5回夏のラン展』
 今回は出展数は少なかったが、各種のランが揃って楽しめた。
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安土文芸セミナリヨーはつらつコンサート187回

 小雨だったので自動車で安土まで送ってもらう。安価で(500円)音楽を楽しめる機会なので出来るだけ足を運ぼうと思っている。

  『懐かしのスクリーンミュージック』

      演奏…米田正博&スリーエコーズ
           米田正博   クラリネット/サックス
           原祐子    ピアノ
           小幡文雄   ベース
           佐野佐次兵衛 ドラム

 ○鈴懸の道…軽快なスイングの調べで始まった。

 ○メモリーオブユウ…ベニーグッドマン物語の曲

 ○酒とバラの日々

 ○枯葉

 ○想い出のサンフランシスコ

 ○スターダスト

 ○慕情

 ○ドリーム(足長おじさん)

 ○虹の彼方に

   みんなで歌おう

     ○津軽海峡冬景色

     ○川の流れのように

     ○ふるさと

 珍しくアンコール

    Georgia On My Mind

     あっという間の1時間ちょっと
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