日本の桜草と美術

桜草の栽培と美術鑑賞

2012年12月

阪急百貨店梅田ギャラリーーホキ美術館展

 平野の檀家寺に墓参りのあと、新装なった梅田の阪急百貨店に寄り道。
 千葉にある[ホキ美術館]の作品が大阪にやって来た。

    現代写実絵画の粋! 日本初の巡回展

      『 ホ キ 美 術
 館 名 品 展 』


 一見カラー写真のような絵が並ぶ。写真という手段ががあるのに、わざわざそれを絵にして描くという。写真なら一瞬の作業なのに、絵となるとそれこそ途方もない時間がかかる。それだけの価値があるのだろうか。
 写真は事実そのものではない、数分の一秒、数十分の一秒で切り取った事実の姿の断片である。われわれは変化の中で生きている。時間の経過をも視野に入れた事柄を事実として把握している。より長いスパンで事実を表現し、真実に近づこうとする。それが写実の醍醐味なのであろう。
 この秋に「高橋由一展」があった。彼の「鮭」は圧倒的な存在感があった。写実を押し進めるために、板目模様を生かして、板の上に鮭が描かれる。

 生島浩「Card」「Box」…光を描いたというべきか。
 青木敏郎「静物」…現代のフランドル派である。ただ非常に明るい。
 安彦文平「自然への感謝」
 大畑稔治「◯山風景」…キレンゲショウマが描かれる。
 磯江毅「ESPANTAPAJAROS」…2羽の吊るされた小鳥。彼の作品展は奈良県立美術館で拝見し
       た。  *このブログ2011、11、15参照
 原雅幸「木造船の港」「カロールカナルのボート乗り場」…風景の写実。
 五味文雄「芍薬」「リンゴのある静物」
     「レモンのある静物」…レモンの皮を剥いた姿はフランドル画にあるもの。
 島村信之「レッスン」…子どもの柔らかな腕の肌の感触が伝わる。
     「保木館長」…写実の極み
     「日差し」…若い女性の手の静脈まで写す。
 森本草介「光りの方へ」
 石黒賢一郎「存在の在所」…黒板の前に立つ高校教師だった父を写す。
 小尾修「遠い記憶」…床板の板目を忠実に。
 廣戸絵美「廊下」…白黒の画面で光を効果的に。

 高橋由一に「花魁」がある。写実的な肖像画であるが、細密というわけではない。しかしそれでも花魁の生活がにじみ出ている表現となっている。写実絵画はたいした技術なのだが、その労力に見合う表現力を伴っているのだろうか。

桜草品種「丹頂」について

 今春我が家で「丹頂」が4本立てうまく咲いたので、このブログに載せた。
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見ての通り深抱咲きで垂れ気味に咲いている。










 ところが鳥居さんの『色分け図鑑』を見ると次のような写真で、「広重ね弁つかみ咲」と書かれてある。
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そして埼玉の「花と緑の振興センターの保存品種一覧」の写真でもつかみ咲である。関東ではつかみ咲なのかと思ったのだが。
 ところが同じ鳥居さんの『さくらそう』では「深抱咲広い桜弁」となっている。
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 さらにさくらそう会の会誌『さくらそうNo.14』に載る写真も『さくらそう』と同じく深抱咲きのようにみえる。
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 どうも関東でも「丹頂」に関して混乱があったようである。『さくらそう』から『色分け図鑑』にかけて何が起こったのか。
 加藤亮太郎さんの『日本桜草』の巻頭写真は決していいものではないが、つかみ咲にみえる。
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 古花はつかみ咲きということで統一整理されたのであろうか。しかしその経緯は発表されていない。 

細見美術館ーアートキャンパス2012

 清水から細見美術館へ。

 秋期特別展

     『細見美術館アートキャンパス2012』  

          ー日本美術の見方 いきもの編ー

 伊藤若冲「花鳥押絵貼屏風」…六曲一双…鶏・菊などとりどり。
               速筆、濃淡のさわやかさ。
 土方稲嶺「牡丹孔雀図」…水墨に極淡彩。
 大西圭斎「秋冬花鳥図屏風」…六曲一隻…鶏六羽に鴛鴦
 無名 「雪中花鳥図屏風」…二曲一隻…蔦に笹、椿に葦。
 元忠 「蓮池藻魚図」…元代絵画の模写か。長浜神照寺伝来。
 光琳派「立葵図屏風」…二曲一隻
 伊藤若冲「糸瓜群虫図」「海老図」
 森祖仙「猿図」…祖仙時代の作。柔らかい毛並みが見事。
 芦田稲皐「海棠遊鯉図」
 伊年印「鯉図」
 渡辺始興「白象図屏風」…宗達の養源院杉戸絵を参考にしたかと。
 中村芳中「月に萩鹿」『光琳画譜』
 酒井道一「松に蝉図」
 鈴木其一「薄に虫図扇子」
 神坂雪佳『百々世草』「白鳳図」「田家養鶏図」
 足利義持「帰驢人物図」
 秀盛 「山市晴嵐」
 久隅守景「四季耕養蚕図」…六曲一隻
重美 勝田竹翁「観馬図屏風」…武士の衣装がまことに千差万別の賑やかさ。
 酒井鶯蒲・鈴木鶏邨「秋草図屏風」…風炉先屏風 宋画風。
 *田中親美の「平家納経模本」も出ていた。  

清水三年坂美術館ー鍛鉄の美

 京都東山に向かう。秋の行楽シーズンが終わったと思えば、今度は修学旅行生がうろうろしている。
 いつ行っても清水坂のあたりは人が混んでいる。それを目当てに食物屋が少しづつ増えている。

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     『 鍛 鐵 の 美 』  

           鐙・鐔・自在置物

 鍛鉄とは鐵を叩き伸ばして自在な形に形成することをいう。鍛造は刀などの鍛え方として知られるが、一枚の鉄の板から金鎚一つで思いの侭に形作るのは至難の技で、いまにその技を伝える人はいないのではないかといわれる。

 その代表的作家が山田宗美(1871〜1916)である。父宗光から鍛鉄の技術を受け継ぎさらに高度に発展させたという。
 「鳳凰図香炉」…鼎の如く三本足。これを薄い鉄板から打ち伸ばし打ち絞り、立
      体にしていくのだという。円筒や円錐形ならともかく、三本足をどう
      作ったかいまでは分らないという。
 「瓢形一輪生」…瓢箪型なのだが、その表面は実物のように柔らかい凹凸があ
      る。磨けばつるつるになるだろうが、あえてつや消しにしてある。
 「寿老香合」…60gの小さな作品。
 「獅子図花瓶」…表面に獅子が打ち出しで浮彫り状になっている。
 父親の宗光の作品も出ている。これは鍛鉄品に象嵌が施されてあり、近代的であるが、鉄の地金との相性はもう一つ。
 「蝶模様花瓶」「鳳凰図香炉」など。
 黒瀬宗世は宗美の弟子。
 「双鼡置物」…柔らかい表面処理は師匠譲りであろうか。

鐔 鐔作りの行程が示されてある。
    玉鋼の作り方…砂鉄35キロ→タタラ炉→院淵吋蕁12キロ
           ケラを折り返し鍛錬15〜30回
    鍛錬した鉄を5〜8ミリ厚にして長方形に。
  華麗な透かし彫りの鐔がたくさん出ている。鐔も刀身と同じく実用からはなれ
  て美術品となったようである。 

鐙 加賀象嵌の施された鐙が9点出ている。

自在置物 
 明珍「蛇」「手長海老」「蟹」
 無名「伊勢海老」「伊勢海老」
 高瀬好山「蟹」
 富木宗好「カブトムシ」
  せっかくの自在なのだが、動かせないのは如何ともし難し。

[常設展示]
 薩摩…薮名山の「菊尽く茶碗」
 根付
 金工品…正阿弥勝義「鯉・鮟鱇対花瓶」
 牙彫 石川光明
    安藤緑山「竹の子」は秀抜…皮の先の初毛といい、根先の丸みといい、写
                 実の極み。
    山崎南海「自在伊勢海老」  

講師終了

 19日をもって高校講師としての仕事が終わる。
 1・2月は時間講師として。
 4月からは常勤の講師として。
     4月9日 〜7月20日
     8月21日〜10月7日
    10月10日〜12月7日
 そして12月10日から2週間はまた時間講師として勤めた。
 1年生現代社会(2単位)を4クラス、3年生日本史B(2単位)を4クラス。
 都合1週間16時間で、約300人の生徒を相手にした。
 旧態依然たる教え方しかできなかったが、久方ぶりに追われるように教材研究をしなければならなかった。これは私にとって強い刺激となった。授業の組み立てや、新しいことを知るのはやはり楽しい。
 この日の夜に歓送迎会がもたれた。

神戸市立博物館ーマウリッツハイス美術館展

 県立美術館からこちらに回る。
 このオランダの美術館は伯爵の館を利用したもので、オランダ王室が収集した絵画の傑作が納められているという。今回この美術館が改装工事に入るということで、その至宝が日本にやってくることになったのである。
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   『マウリッツハイス美術館展』

      オランダ・フランドル絵画の至宝

 オランダがスペインから独立戦争中の最も精細を放っていた頃の作品が中心をなしている。

[第1章 美術館の歴史]
 「フレデリック・ヘンドリックの肖像」…服の表現の微細なこと。
 「オラニエ公ヴィルム5世の肖像」
 「ソフィア・ヴィルヘルミナ妃」…顔より服の方が細かい。
 「マウリッツハイムの「レンブラントの間」」…画中にレンブラントの「解剖学
     の講義」が写される。

[第2章 風景画]
 ライスダール「漂白場のあるハールレムの風景」…空全面に広がる雲雲。
 ホッペマ「農家のある森」…繊細な木の表現、葉1枚1枚はっきりと。
 ライスダール「ベントハイム城の眺望」…これもまことに繊細。

[第3章 歴史画(物語絵)]
 ヤン・ブリューゲル「四季の精から贈り物を受け取るケレスと
                  それを取り巻く果実の花輪」 
 レンブラント「スザンナ」…まことに繊細で美しい。
 レンブラント「シメオンの賛歌」…シメオンの服がキラキラ光る
 フェルメール「ディアナとニンフたち」…近年のクリーニングでフェルナール作
      と確認されたもの。ただ並作。

[第4章 肖像画と「トローニー」]
 フェルメール「真珠の首飾りの少女」…世情名高いのだが、顔の輪郭がぼやけて
     これが名画であろうか。    
 フランス・ハルス「笑う少年」…素早い筆致で近代的。
    〃    「ヤーコブ・オリーカンの肖像」
         「アレッタ・ハーネマンスの肖像(上記の妻)」…
             二人の衣装は豪華で、精緻に表現されている。
 ヴァン・ダイク「アンナ・ウェイクの肖像」…顔がボケてつくられている。
 ルーベンス「ミハエル・オフォヴィウスの肖像」…これは服より顔の方が精細に
      描かれる。
 レンブラント「笑う男」…精細
    〃  「自画像」「羽飾りのある帽子を被る男のトローニー」 
         これらのざっくりとした筆使いがいいのか。

[第5章 静物画]
 ヘーダ「ワイングラスと懐中時計のある静物」…写真のような驚異的な写実
                 焼魚に皮を剥かれるミカン
 ヤン・ブリューゲル「万暦染付の花瓶に生けた花」…バラとチューリップ。
      チューリップはバブル期前だが、すでにヴィールスに罹病している。

[第6章 風俗画]
 ボルフ「手紙を書く女」…フェルメールのものよりいいかもしれない。
 その他省略 

兵庫県立美術館ー現代絵画のいま

 久し振りに神戸に向かう。阪神電車の岩屋駅からの道中で昼食、いつものカレー屋さん。
 今回の展覧会はPaintingとある通り、平面的な2次元の作品が中心である。現代絵画はなかなかに分りづらい。いままでにない斬新な表現方法が求められる、その試行錯誤の結果なのであろう。長い歴史を経た表現方法は練りに練られて安心して見られるのだが。残念ながら今回の画家の中でも強く惹かれるものはなかった。
 ところで日本の美術館では写真を撮らせてくれない(近畿では彦根城博物館が例外か)。それが珍しくここでは画家の許可によって可能という。といって事前に知らされていないのでカメラを持参している人などいない。パンフレットにでも書いてくれていればよかったのに。

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   キュレーターからのメッセージ2012

     『 現 代 絵 画 の い ま 』

         NEW PHASES

         CONTEMPORARY PAINTING

 居城純子…やさしい色使いの風景画。ただ一部画布の地色をそのままに残して
     使っている。
 渡辺覚…風景(写真)に白丸を全面に規則正しく打ってあり、下の絵を透かすよ
     うになっている。
 平町公…ほんとに巨大な神戸の港町の俯瞰図。
 彦坂敏昭…ギザギザのモザイク模様。
 円山直文…淡く滲み利用。
 溝内賢太郎…これも滲み利用。
 奈良美智…例によって異様な目玉の子ども。最新作はダンボールにマジック描き
 法貴信也…紫や青の線描き。
 野村和弘…壁に極薄い線で枠を書き、その中にわずかな点が打たれてあるのみ。
 その他略

  *私は出来るだけ現代絵画も見るようにしているが、それらの絵は画家の思い 
   込みが上滑りしているようで、見ていて面白くない。もっと心に響く、美し 
   い作品を目指すべきではないか。

美術館「えき」KYOTOーレオ・レオニの絵本

 私はレオ・レオニの何たるかを知らないままに、京都駅のビル中にある美術館に立ち寄る。これはなかなかに儲け物の展覧会である。子どもの絵本と思いきや、大人が読んでも見ても胸に響く。

  『レオ・レオニ』 絵本のしごと

       LEO LIONNI BOOK!ART!BOOK!

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レオ・レオニはイタリア系のユダヤ人である。迫害を避けてアメリカに移住。グラフィックデザイナーなどの仕事をこなしながら、孫のために絵本を作ることになったそうである。「スイミー」は知っていたのだが、作者のことまで私の頭は回っていなかった。

[第1章 個性を生かして]
 『フレデリック』…冬に備えて食べ物を集める野ネズミたち。しかしフレデリックはじっとして太陽の光や色を集めている。冬を過ごしているうちに食べ物がつきかける。そのときフレデリックの出番である。集めておいた光や色でみんなを幸せに。
 『マシューの夢』…医者になるつもりが、美術館での絵の世界に魅せられて画家になったレオの生き方を絵本にしたもの。
 『コーネリアス』…たって歩くワニ・コーネリアス。誰も見向きもしない。そこで猿から逆立ちを習う。すると他のワニも練習し始めた。

[第2章 自分は自分]
 『アレクサンダとゼンマイねずみ』…ゼンマイネズミウィリーが持ち主に可愛がられているのを見たアレクサンダは、魔法使いのトカゲに、自分もゼンマイネズミになりたいと頼む。トカゲは紫色の石を持ってくれば願いを叶えると。アレクサンダが石を持ってくると、ウィリーは打ち捨てられていた。そこでアレクサンダはトカゲに、ウィリーを自分のようなネズミにしてくれるよう頼む。 
 『さかなかさかな』…オタマジャクシと魚が水の中で仲良く泳いでいた。やがてオタマジャクシは蛙になり外の世界に出て行く。仲好しの魚も続いて出て行くのだがそこは水のない世界、たちまち魚は弱り果てる。そこに蛙が居合わせて魚は九死に一生をうる。

[第3章 自分を見失って]
 彼はテラリウムを好んで、自分の世界に浸るあるいは逃避していた。そこで幻想の中にある動植物を描き出す。

[第4章 知恵と勇気]
 『スィミー』…小さい魚が集団で大きい魚に対抗する話。アニメーションが会場で映されていた。
 『どうするティリー』…壁の向こうに何があるか分らない。そこで穴を掘って突破を試みた。すると向こうには同じ(ネズミ)がいて大歓迎してくれる。
  (1989年の大事件にちなんで生まれた話)

 *これらの話は子ども向けに考案されたものであろうが、大人が読んでも十分に耐えうる内容になっ
  ている。
 

京都市美術館ー須田国太郎展

 京都国立近代美術館からお向かいの京都市美術館に行く。エルミタージュ美術館展は残念ながら終わっていた。

   『 須 田 国 太 郎 展 』

        没後50年を顧みる

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[第1章 渡航前]
 須田国太郎は京都のええとこのボンボンとして育ち、勉強もよくでき、絵も好きであったという。
 「竹馬の友」という手書きの同人誌を作って回覧していて、その実物が参考に出ている。なかなかの手であり、いまに残っているのは、自分たちも気に入っていたのであろう。
[第2章 模写]
 京都大学を終えてヨーロッパに遊学するが、他の人達と違い、パリに行くのではなくスペインに向かう。そこでプラド美術館で模写に励む。
  ゴヤ「ウルティヤ将軍像」
  ゴヤ「パルマ公ドン・ルイス像」部分
  エル・グレコ「復活」    *まことにそっくり
  ティツィアーノ「ヴィナスとオルガン奏者」  *筆致が少し荒い気がするが。
  ティントレット「水陸の戦ーヘレネの略奪」  *こんな大作にまで手を付けている。
  スペインの風景画ー赤茶けた石の姿を写している。
[第3章]
 自画像がある。なんとも暗い。
 彼の絵はささくれ立ったような筆致で、見ているこちらの気持も沈んでいくような感を受ける。
 説明文に「画面が出来上がるとパレットナイフで削ぎ落としたり削ったりした後、再び描くと行った作業の繰り返しであったという」とある。
 このような絵も絵の範疇に入るのだろうが、見ていて楽しくない。一枚見るだけで堪能する。
 ので省略。

京都国立近代美術館ー山口華陽展

 
最後の有給休暇半日を使って東山へ。
 京都国立近代美術館では動物画で著名で、京都画壇の大きな柱であった山口華陽の久し振りのまとまった展覧会が催されている。

     『 山 口 華 陽 展 』

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 この美術館では、入場して目の前に代表作を展示するのが恒例になっている。
 「獅子」…ゆったりとした柔らかい表現のライオンである。
 「樹」…静かだが動物のようにうごめく姿。
 「虎」…猛獣というより可愛い愛玩動物のよう。
      ………………………………………………………………
 「角とぐ鹿」…大正7年、19歳の作品。若々しい魅力に富む。
 「赤松」…六曲一双。うねる赤松の大木。もう一段デフォルメすればと思う。
◯「畑」…陰影を際立たせたインゲン・スイカ・ナス・モロコシ
     戦前の小倉遊亀に通ずるか。
◯「南天」…くねる幹に赤い葉と実。背景なし。
◯「麦秋」…単純な色合いだが、瓢箪棚に烏2羽。
 「荷風」…柳・蓮に白鷺。構成力豊か。
 「洋犬図」…ボルゾイ3匹。ひょっとすると橋本関雪の飼い犬を写したものか。
 「白鷺」…荒い筆致が効果的。
 「雄鶏」…いわゆる日本画の滲み効果。
 「花」…アネモネ。これも小倉遊亀と共通か。
◯「椿」…鮮やかな白と紅の竪絞り。枝振りのおもしろさ。
◯「秋晴」…黒猫に柿。
◯「原生」…手長猿。死の三年前。関雪にもテナガザルがあったが。
◯「春儘」…赤い椿で、春の終わりを。

  *彼の動物は全てに優しさに溢れている。
   花鳥も見事という他ない。何気ない対象でも構図によって生かされると感じる。

 その他「子馬(切手になった)」「黒豹」などなど動物画も多い。
 大下絵、小下絵、素描なども展示されている。中でも小下絵で「貼り交ぜ屏風」
 が作られていた。 

コレクションギャラリー
[山口華楊展にちなんで]
 中路融人「夕しじま」…厚塗りの新しい日本画を模索した作品か
 今井守彦「漁」…雪の中の漁師3人に子ども。網のみ繊細に。
 岩倉寿「初秋」…これも新しい日本画。
 森寛斎「水呑の虎」…江戸末の手本による伝統的な虎図。
 麻田辨自「とがのをの山」…枯れ野に雉の番い。
 西村五雲の三点点。独特の滲み出し。

[横尾忠則のポスター]
  30点余。何度見ても強烈。

[絵の中の動物たち]

 その他略
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