日本の桜草と美術

桜草の栽培と美術鑑賞

2015年01月

滋賀県立近代美術館ー琵琶湖文化館収蔵品展

 滋賀県立琵琶湖文化館は今休館中なのだが、展示はしていないが博物館としての業務ー収蔵品の維持管理等は行われている。また韓国初め、仙台・静岡・島根などの博物館への貸し出し展示も好評であったという。
 さて文化館には多くの貴重な作品を収蔵しているのだが、いかんせん時代を経て傷んだ物も多い。それらは配分予算が少ないこともあって、手がつけられなかった。それがこの度、いわゆるふるさと納税という寄付金を得て、一部の作品に修理が実施された。その蘇った作品のお披露目の意味もあって、滋賀県美での展示の運びとなったのである。そして修理の経過もパネルで展示されている。

   『受け継がれゆくいにしえの美
        ーよみがえった琵琶湖文化館収蔵品ー』

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 なお修理の様子を詳しく解説したパンフレットも作られて、配布されている。

[展示品目録]
  吉田元陳「近江八景図」六曲一双
  紀 楳亭「深林明月図」
  釧 雲泉「秋景山水図」
  月岡雪鼎「業平東下り図」
  渡辺始興「栗紅葉月図」
   「東洋風俗図」
   「伝都久夫須麻神社彫刻遺材」

滋賀県立近代美術館ー開館30年の至宝

 県立近代美術館での展覧会が今無料という、しかも文化館の収蔵品も出展されている、これは行かずばなるまい。初日に家人を誘って出かける。

  『 滋 賀 近 美 30 年 の 至 宝 展 』

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 この美術館は1984(昭和59)年に、県立琵琶湖文化館から分離独立する形で開館。
  ・日本美術院を中心とした近代の日本画   
  ・郷土滋賀県ゆかりの美術
  ・戦後アメリカと日本を中心とした現代美術
        この三点を柱とするコレクションが形成された。
 今回は開館30年目を記念して、日本画26点、洋画4点、工芸7点、
 現代美術17点の計54点が選ばれて無料公開された。
 今回は「出品リスト」だけでなく、「出品作品解説」のパンフレットが用意され、詳しく作品の内容にせまることが出来て大変親切である。ただそれによって作品のイメージが固定する嫌いなしとしない。

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 以下私の好みの作品を挙げておく
[日本画]
 横山大観「洛中洛外雨十題 八幡緑雨」
    雨に鮮やかさを増した竹の葉の緑がとりわけ美しく繊細に描かれる。
 下村観山「鵜鴎図」  
    強い色彩でコッテリとした味わいを見せる。彼の代表作か。
 速水御舟「洛北修学院村」
    緑に沈んだ村を俯瞰する構図   
 北野恒富「鏡の前」
    構図の奇抜さとともに個性的な顔立ちで、美人画を越える。
 守屋多多志「衣香」

[郷土ゆかりの日本画]
 沢宏靭「牟始風呂」
 岸竹堂「猛虎図」
    数々の猛虎図のなかで、竹内栖鳳と並ぶ虎の優品。
 山元春挙「富士二題」
    まことに艶やかな日本画。これが大観の紅葉につながるか。
 三橋節子「近江昔話 雷獣」
 池田遙邨「江州日吉神社」

[郷土ゆかりの工芸・洋画]
 野口謙蔵「五月の風景」
    常設展示場でも7点の大作が展示されている。
 志村ふくみ「湖上夕照」

[アメリカを中心とした現代美術]
 心惹かれるものなし。
 森村泰昌「王妃と犬」

プリムラ・ジュリアンの八重

 本年当地は雨が多く園芸作業が手を付けられない状態が続いている。一方で、花売り場では洋種の桜草がたくさん出ているが、あまり触手を伸ばす気にはならなかった。ところが近年のジュリアンの八重系は小振りながらまことに可愛い。色も形も多様である。日本桜草とは違う面で心がそそられて、花のない季節を慰める物としてつい手が出てしまった。
 ジュリアンはほとんど花茎が伸びず、花梗に一つづつの花がつくタイプなのでバラのフロリバンダのような感を受ける。
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安土城考古博物館…国酒の寿ぎ

 沙沙貴神社から安土の博物館に向かう。火曜日の昼からとなると人がいない。博物館も、観客数名は見かけたが、ほとんど私一人の貸し切り状態。私が展示室に入ると、監視員さんも入室されるという具合。
 
 第50回記念企画展

    『 人 ノ 性 酒 ヲ 嗜 ム 』

           ー神を招き 人を結ぶー

 なかなかユニークな企画展である。お酒にまつわる人との関わりを古代から追ったもの。

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 「人性嗜酒」…これは『三国志・魏志東夷伝倭人条』にある記事である。お酒に弱い日本人が倭人の
        頃からすでに酒を醸し、神に捧げ、それを人がいただいて、お酒にまつわる多様な文
        化を生みだしてきた。
 「須恵器大甕」…長岡京出土の巨大な甕。高ー112センチ、径−114センチ、口径ー58センチ
        泉北丘陵陶邑窯で焼かれたもの。
 「大庭寺遺跡出土須恵器」の中に「コーヒーカップ」と全く同じ形のものあり。もちろん把手つき。

[第一章 古代の酒]
 墨書土器「酒司…」

[第二章 中世の酒]
 一、僧坊の酒…当時よく知られた銘柄
    河内天野山金剛寺……天野酒
    奈良菩提山正暦寺……菩提泉
    近江釈迦山百済寺……百済寺酒
      *寺・僧坊は文化の発信基地ではあるが、酒作りでは中国のものとではその麹や製法がち
       がうのに、なぜ僧坊がその中心になったのか。寺には知識と金が集まっていたからにほ
       かならない。
       
    「四耳壺、三耳壺」はもともと酒壷として使われ、のちに骨蔵器として埋蔵されて発掘された
      もの。
    「太鼓形酒筒」(金剛輪寺蔵)…径44,4センチ…これが樽になっていったのかな。

     酒作りの技術の発達
      〈段掛〉酒母に蒸米や麹米を加えてもろみを作るのだが、一度に入れると醗酵がうまくい
          かないので、三段に分けて加えていくこと。
      〈諸白と火入れ〉諸白とは蒸米や麹米ともに精白した米を使うこと。火入れは60℃前後の
          低温で殺菌を行うこと(パスツールによるワインの殺菌に遡ること300年前に奈
          良の僧坊ですでに行われていたという)

 二、酒屋の酒…京には347軒の酒屋があった(応永32年1425)

     酒を飲む器には一般に土師皿(はじざら)が使われた。
      三三九度の杯…一杯の酒を飲むのを一度、三度飲むのを一献
             式三献は三度を三回するので、計九度となる。

     絵巻物に見る酒…「酒飯論」
        「五老図」紀の楳亭
        「蘭亭曲水図」横井金谷      

[第三章 近世の酒]
   茄子形徳利(梅林焼)…見事な茄子の色が出ている。
      近世に入って徳利→猪口を使って酒を飲むことに変わる
        *酒器…樽・桶・瓶子→長柄銚子→土器(かわらけ)・杯
   
   〈参考〉信長の安土御献立に、奈良大乗院から僧坊の酒が献上されている
                      (多聞院日記天正十年五月十二日条)   

蝋梅咲く

 このところ雨や雪が多く外出を控えていた。今日は晴れていて、そんなに寒くもないので、久し振りに自転車を走らせて安土に出かける。
 このところ蝋梅の便りが聞かれるので、安土の沙沙貴神社に花を赴く。
 よい写真ではないが「満月蝋梅」である。

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   *後日よい写真を撮りに再挑戦の予定。

草津市立水生植物公園みずの森 滋賀洋ランフェスタ

 新聞記事であったか、洋ランの展示会があるということなので、孫のお守りを兼ねて水生植物公園に行く。ミゾレ混じりの寒い日であったので、最終日なのだが人出は多くない。

  入賞花
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 カトレアのいろいろ (鼻のよくない私でも甘い香りがわかる)
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              パフィオのいろいろ
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  逆さ睡蓮          斑入りの竜舌蘭(近世なら超奇品であろう)
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第3回「千年の美」つたえびと養成講座 近江仏像の流れ

 「千年の美」つたえびと養成講座 第3回

    『 近 江 仏 像 の 流 れ 』

          ー近江の仏像彫刻史総論ー

                講師 高梨純次氏(MIHO MUSEUM参事)

                      守山のライズヴィル都賀山での講義

 この講座は、本来は昨年10月に計画されていた第1回目であったのだが、台風襲来のあおりで中止になり、それが繰り下がって3回目に行われることになったものである。
 時期が変わったこともあり、先に計画されていた講義のあとの実地見学(守山の水の郷の磁眼寺・東福寺の薬師仏を拝見)はなくなった。
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 古代から近世に至るまで滋賀にはたくさんの仏像が残されている(一番多いのは江戸期の仏像だそうである)。仏像の専門家による詳しい説明なのだが、ついウトウトして肝心なところを聞き逃してしまった。

愛知川コミュニティセンター 椙村睦親展

 近江鉄道の愛知川駅のコミュニティセンターに附設されているギャラリーで、長浜在の日本画家椙村睦親(まさちか)さんの小さな個展が開かれている。家人の誘いで見にでかける。
 椙村さんは北近江で高校の美術教師をされていた人である。

 彼の履歴        家族からの祝花
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 賤ヶ岳遠望       アトリエの窓から
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 端午の節句       立雛図          桃鳩図
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 渡岸寺         石道寺          総持寺          善隆寺
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 聖衆来迎寺        安楽寺         地福寺          石山寺
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 石道寺         充萬寺          正倉院
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正月から大雪

 一日の夕方から降り始めた雪は一気に十数センチと成り一面の銀世界を現出した。
 二日は晴れて雪もあらかた溶けたところ、その夜にまたドット降り、真っ白状態に。
 正月からの雪はめずらしい。
 三日目の朝        ベランダに積もった雪    テラスを流れ落ちる雪
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菅楯彦の「天神さん」

 大阪で戦前戦後と活躍した菅楯彦の絵である。歴史画もさることながら、大阪の風俗を写した軽妙洒脱な作風が懐かしい。
 私がこの画家に接したのは、笹部新太郎著『櫻男行状』の装幀画を通してである。はんなりとした大阪の柔らかい雰囲気が漂っている。
  *笹部新太郎氏の櫻コレクションは西宮市に寄贈され、今「白鹿記念酒造博物館」で保管され春には
   特別展が催される。そこではもう使われることのない千代鶴是秀の見事な切り出し小刀を見ること
   が出来る。
 その後関西での「菅楯彦展」があれば、のぞきにいっていた。
 山陰を旅したおり立ち寄った倉吉博物館で思いもかけず菅楯彦の大作に接することが出来た。彼は倉吉の出身で、故郷に作品が寄贈されていたのであった。
 大阪の町人文化を描いた彼の絵が現今あまり取り上げられることがなくなったのは誠に残念である。
 この絵は10年近く前か、京都の河原町の古物商のショウウインドウに掲げられていたもので、思いのほか安かったと記憶している。この絵は、母親がこどもを連れて学問の神様・天満宮にお参りする情景を写したもの。こどもの成長と勉強ができますようにとの祈りを込めて、この正月に掲げさせてもらった。
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