『桜草名寄控』を再読してその重要性を再認識させられたところ、若い知人にこのリプ

リントを送るに際して翻刻をしたので、せっかくなので大方の利用に供しようと思う。

 この『名寄控』は前後に手が変わっている。前半は1860頃に、後半は20数年後の明治

に入ってしばらくしてから纏められたようである。残念ながら一ヶ所読めなかった。

 これをどう読み解くかは後日述べたいと思う。


 萬延元申年(1860)閏三月吉日

 桜草名寄控    染植重

 ・雲龍 泉川 代々の誉 野路の曙 玉川類 御幸 玉撰集 世界の図 光輝殿

 ・墨流し 雲の上 花大将 伽陵頻 墨繪の龍 滄命海 鼓ヶ瀧 沖の波 青海原 

  沖の篝り 眉間尺 三国紅 龍田姫 木枯 江戸自慢 和歌の浦 犬張子 萬里の船

 ・万里の響 吉の山 糸毛の錦 冨士の雪 名取川 夜光の玉 琉朱紅 爪折傘 

  蛇の目傘 東紅 花の上 紅葉の橋 源氏鏡 天人松嶋 一天四海 紫がゞり 

  大内姫 蜀の錦

 ・二月の雪 降積雪 雪月花 真那鶴 藤乙女 初雁 唐縮緬 藤桔梗 機嫌獅子 

  獅子ヶ谷 龍虎の勇 伊達男 狂獅子 羅生門 秋風楽 駅路の鈴 天女の舞 

  浮線陵

 ・駿河舞 最上川 古金襴  真如の月 緋の袴 手拍子 嵐山 白髪獅子 月宮殿

  楊柳笛 青葉の笛 須磨 大須磨 玉光梅 猩々舞 汐衣 江戸紫 千鳥貝

 ・寝覚の床 天晴 花月楼 ◯よ鳥 酔美人 百千鳥 旭の錦 六玉川 蝶の舞 玉川

  普天の下 糸の綾 月の都 唐綾綴 入野の都 鷲尾山 東鑑 寶川

 ・金剛力 蜀紅 渡月橋 大明錦 明石潟 鳳凰舞 宝尽し 隠し蓑 壇の浦 御所車

  錦鶏鳥 樊會 唐獅子 横笛 玉冠 衣笠山 三千年 虎の勇

 ・瑠璃殿 狩衣 源氏車 朝日山 篝り火 朱の玉垣 薄雲 住の江 小桜威 楊貴妃

  哥枕 桐ヶ谷津 御所染 朝日ヶ嶽 紅雀 諸手綱 天ヶ原 児牡丹

 ・初花染 春の臺 鈴鹿山 美名の川 有馬山 釣錦 志賀の都 舞扇子 緋扇子 

  文字洗 白鷲 瑠璃源氏 湊川 清見潟 紅牡丹 泰平楽 丹頂 雲の筧

 ・梅ヶ枝 都紅 勇獅子 不禮講 墨染桜 百夜草 亀鶴契 三笠山 横雲 金孔雀 

  神楽岡 東遊 御代の春 宿り木 花の宴 隅田川 玉宝山 雪牡丹

 ・岩戸鏡 春日野 薄化粧 真紅の綱 淀川 唐琴 槙立山 漢泉殿 金陵臺 

  堅田の浦 うかれ仙人→明治21年改東雲 飛龍 槙柱 紅繻子 初日野 

  雪世界→明治21年改満月 羽衣 糸桜

 ・紅唐子 千代の浦 朝日鶴 龍門 宇治の里 登龍 旭の袂 初瀬山 若紫 花車 

  花薄 春霞 酔月 釣篝り 京撫子 金秀花 二重鶴 日暮し

 ・光源氏 鹿児嶋 紅天明鶴  


  [後半]

  紫雲 漁火 玉敷宮 藤小山 鏡巾 十手ノ所指 十目ノ所視 唐衣 壽衣 芙蓉 重紫煙

  立田川 薫花風 浅妻船 二見ヶ浦 龍宮海

 ・宇宙 十六夜 竹取翁 水鏡 思ノ侭 東錦 都櫻 百夜車 三顧庵 山間月   

  一ト拳 司召 神代月 花月 岩戸神楽 神通力 小夜衣 残月 関ノ戸 福包

 ・翁遊 露ノ玉 弥生ノ霞 泥中ノ玉 竹取姫 吹繪形 泰山府君 三保ノ古事   

  玉芙蓉 朝霧 酒中花 駒止 夕栄 九十九獅子 還城楽 銀覆輪 艶 昇雲   

  枝珊瑚 緋ノ司 銀世界 松ノ雪

 ・翁友 大力無双 柏翁 三光 舞子ノ旭 紅麒麟 豊ノ春 松風 芙蓉ノ峯 秋ノ装

  柳の雪 室咲 薫ル雪 櫻狩 嵩山 帛捌 初霞 春ノ雪
 

                                 (山原茂)