日本の桜草と美術

桜草の栽培と美術鑑賞

桜草の栽培

今年も桜草の種蒔き

 見果てぬ夢を追って今年も実生に取り組む。昨年の実生は苗の育成に失敗し、めぼしい花はなかった。
 数日前から桜草の種取りを行っていた。約20数品種の種が集まる。我家の実生品のさらにその種子と、銘品からもいくつか選んである。
 種子は夾雑物を除いたあと、アルミカップに入れ、そこにジベレリン溶液を注いで一昼夜置く。

DSCF3917

DSCF3919DSCF3920

ただいま肥培中

 桜草の園芸種はより豊麗にと改良が重ねられて来た。そのために品種の保てる力を発揮させるためには、それなりの肥料を与える必要があると私は考えている。無肥料で爽やかに咲かせるのも捨て難いが、私はとらない。
 私の施肥法は決まったものがあるわけではない。毎年行き当たりばったりで施肥している。近年は薄めるだけで良い液肥を重宝していたが使い切ったので、取り敢えず手元にある肥料で手当することにした。
 もうかなり古い昔、「微粉ハイポネックス」の5kgの箱入りを買った。ところがこの粉末、全部溶けると思いきや小さな粒が残って如雨露のハチスを詰まらせる。使いにくいので敬遠していたら、いつまでたってもなくならない。下手すると私の方が先に無くなってしまうかもしれないと、どんどん使うことにした。先ずは日常の灌水に少量溶かして施すことにする。ごく薄い水肥を毎日のように与えていると、葉の色が濃くなり、花数が増え、さらに多茎や段咲きまで現れた。
 そして花後のお礼肥をどうするか。毎日如雨露で灌水するのも面倒だ。幸い先達てホームセンターで、醗酵鶏糞一袋15キログラムが百円もしなかったので入手しておいたのがある。これを培養土に混ぜればいいのだが、鶏糞は醗酵済なので多少多くとも肥当たりしないであろうと、三割ほど入れて増土とした。
 さあすると面白い効果が現れた。一つは葉の繰り出しが始まったことである。新しい根茎の活動が活発化したようで株が増えそうである。
DSCF3902DSCF3903

DSCF3904DSCF3906

 もう一つは水やりにあまり気を使わなくなったことである。私の水やりの基本は夕方である。5月も中旬ともなると、気温も上昇して30度近くになることがある。そんな時には葉がうなだれているので、昼過ぎにも水やりに追われることになる。ところが今年は夕方になっても葉がしゃんとしている。一日一回で済んでいる。
 鉢植の用土は数ヶ月経って締まっている。その上に柔らかい新しい土が入ると、土がニ段重ねになる。土の水が蒸発するための毛細管が新しい土で塞がれて蒸発が抑えられているらしい。いわゆる乾地農法のやり方だ
 私は飛び出し芽に土を被せるための「増土」の必要を感じない、飛び出し芽が稀な現象なので個々に対応すれば済む。しかし「増土」に上記のような別の意義を見出したので、来年度からも実施する予定。
 せっかく土を入れる〈増土〉なら肥効目的で施すのが良いようである。

桜草小屋の解体

 もう飾る鉢もなくなったので、雨の降らないうちに小屋を撤収することにする。
〈袖垣を外す〉         〈葭・棚板を外す〉
DSCF3846DSCF3847

〈屋根を外す〉         〈柱を取って土台だけに〉
DSCF3848DSCF3850

〈木材だけ小さくまとめる〉  屋根などは家のなかの納戸に収納
DSCF3854

 なお見られる鉢(実生品)  現在の鉢の様子
DSCF3852     DSCF3851

段咲き

 今年は少し余分に肥料を施した関係か、いくつかの鉢で段咲きが見られた。さらに実生花で三段咲きとなったものも出る。鑑賞するようなものではないが、株として力がつけばこんなことにもなるのだろう。

DSCF3843

なお咲き残る

 庭の桜草はほぼ終了したのだが、小屋花壇に飾ってあった鉢にはまだ見られるものが残っている。
もう少し楽しもうと考えている。これ以上小屋のなかに置くと植物体の成長を疎外し、根茎の出来が悪くなるというのはわかっているのだが………

DSCF3806DSCF3807

DSCF3808DSCF3809


雛壇飾りの終焉

 五月に入って桜草の花容がようやく衰えて来た。7・8日の雨で庭の花は痛めつけられて、みる影もなし。肥料を施し、花柄摘みを進める。
 小屋のなかは雨風を防いでいるので傷みが緩やか、なおもう少し楽しもうと思う。

DSCF3805


出番を待つ新花

 2・3年ほど前に選抜した実生が揃って咲いてくれた。これらは巨大輪というわけではないが、それぞれに特徴を持っている。特に茎が丈夫で、少々の風にも曲がったりせず、真直ぐに伸び上がる。
 「標野行」は初花からすでに目立っていた。こんなものはそうそう出るものではない。一方で20年・30年と持ち越してやっと世に出した「雲海」もある。それぞれの品種の個性である。

DSCF8132DSCF8135DSCF8137

DSCF8139DSCF8141DSCF8145

至福の鑑賞4

 「白珠」はとにかく茎が伸びない。たいてい花が葉に隠れてしまう、これは欠点である。このような品種は淘汰さるべきものだろうが、その完成度の高い玉咲は捨て難いものがあって、何とかうまく咲かせたいと挑戦しつづけている。今回は私の栽培歴で一番の出来であった。

DSCF3754

 ところが上には上があるもので、中村長次郎さんは上々作のものをたくさん写真に残されているが、そのなかにさらなる「白珠」があった。来年はこれを目指そう。
DSCF8147

至福の鑑賞3

 [徐名燦] 親は「朱鷺の雛」。命名を事務局の廣田氏に依頼したところ「徐名燦」と名付けてもらう。廣田氏のところにイギリスからの留学生がホームステイしていた。名前をジョナサンといい、大変爽やかな好青年だった。そこで、彼を記念して「おもむろに名がきらめくであろう」との気持ちを込めた漢字が選ばれた。彼は花時に我家にも来たこともあった。
    色…表白裏朱鷺色 花型…桜弁抱え車咲き
    花径…〜50澄_峽圈帖150澄_嵜堯11・9・9・8 短花柱花
     *非常に美しい花色で、あたかも赤ちゃんの風呂上がりの柔肌のようである。
        
DSCF3751

早々と二次花

 桜草では一通り花が咲いたあと、株に力があると小粒の二次花が上がってくることがある。ところが我家の今回の事例では、時を置かず二次花が形成されている、しかも通常の大きさで。肥料の加減であろうか。
DSCF8122
Archives
TagCloud
livedoor × FLO:Q
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ