日本の桜草と美術

桜草の栽培と美術鑑賞

美術館

京都国立近代美術館ー大観展

   京都国立近代美術館

       生誕150年 『 横 山 大 観 展 』

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 記念の年ということで東京と京都で大規模な回顧展が催されている。早く行かねばと思っていたのだが、知人から招待券をいただいたので、前期の終わる間際に間に合った。
 入場者が多いと聞いていたので、泉屋博古館のあと午后に出向くと、梅雨の曇り空で、意外とスムーズに入場出来た。会場内も混雑しているというほどでもなかった。

 [第1章 「明治」の大観]
  「村童観猿翁」…美術学校の卒業制作
  「瀑布」…琳派そのもの

 [第2章 「大正」の大観]
  「山茶花と栗鼠」…栗鼠が山茶花の実を食べている。青い実として描かれているが如何。
  「洛中洛外雨十題」…雨の風情や良し
  「瀟湘八景」…日本の風景としての「八景図」

 [第3章 「昭和」の大観]
  「夕顔」…ゆったりした花とその背景の繊細な竹の対比   
  「飛泉」…思い切った構図
  「夜桜」…これの琳派そのもの
  「海に因む十題」「山に因む十題」
  「或る日の太平洋」

 *皇室に納められた巨大な「屏風朝暘◯◯」を拝見したかったが、それはなし。
 *人物の姿形が何となく笑いを誘う。
 *戦争協力も、画題が「富士」など直接戦争と関連がなかったので追求されることは少なかったよ
  うである。それに較べ藤田嗣治など戦場そのものを描いたので、戦争協力者のレッテルを貼られ
  てしまい、それが日本脱出へと繋がったといわれている。
 *彼の生活を支えた「富士の図」は余程たくさん描かれたのであろうが、あまり来ていない。
 *私にはどうしても竹内栖鳳と比較してしまうくせがある。そして京都に軍配を挙げる。

るーぶる愛知川ー組子細工

 六月は伝統工芸の「組子細工」の展示である。
 東近江在の組子細工師の溝上昇寿氏の作品が並ぶ。小さく揃えられた木片の色や組み方を変え、絵画的に表現されている。
 こんな手間ひまかける仕事をする人が全国にたくさんいて、技を競い合っているという。ただこれからどう展開するか予断は許さないようである。

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阿倍野ハルカス美術館ー鈴木春信(再)

    ボストン美術館 浮世絵名品展

         《 鈴 木 春 信 》

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 ペアー券を買ってあったので、堺に行く途中下車して、ハルカス美術館へ。
 天下の「鈴木春信」なのにどうしてこうも観覧者が少ないのだろうか。2回前の展覧会である「ジブリの立体建造物」は押すな押すなの盛況で、私は入場するのを見送ったくらいなのに、この体たらくは腑に落ちない。入場者の数と絵の評価とは比例するわけではないと思うものの、せっかくのアメリカからの里帰りで、あと20年30年は見ること能わないものなのに残念。
 2度目なのでザット鑑賞する。
[Chapter1]
 「絵暦」がこんなにも集められていることに驚く。しかも「明和2年」のものばかりである。なぜこの年に集中しているのか。誰か江戸時代の絵暦コレクターのものが纏めてアメリカに渡ったのであろうか。

 今回の絵は鈴木春信が中心であり、その主なものが日本に来ているのだが、春信作品の大半を網羅しているかと言えばそうでもなさそうである。「まねえもんシリーズ」など見たいと思っていたが一枚来ているだけである。さらに言えば、全ての作品が上作とも限らないことである。世界中の春信作品の上作ばかりを集めた展覧会が持たれるといいのだが、無理かな?
 私にとってこれらの作品はもう見ることはできないであろう。

あべのハルカス美術館ー鈴木春信

 アメリカからはるばる浮世絵の銘品がやって来た。鈴木春信が創出した「錦絵」は高価なものだったので数が刷られていない。それを明治時代に外国人がかっさらって彼の地の美術館に納まった。日本にないものも多いという。
 鈴木春信の絵はおだやかで品があり、若々しい色気もある。また古典への仕掛けが散りばめられている。単に美しいだけではない。
 これは見ずんばあらず、前売りペアー券を購入しておいた。

    ボストン美術館 浮世絵名品展

         《 鈴 木 春 信 》

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 Prologue 春信を育んだ時代と初期の作品
  春信の先達としての石川豊広、鳥居清広、鳥居清満、それを承けた春信作品(錦絵ではない)

 Chapter 1 絵暦交換会の流行と錦絵の誕生 

 Chapter 2  絵を読むて楽しみ
        「見立」や「やつし」の世界

 Chapter 3 江戸の恋人たち 

 Chapter 4 日常を愛おしむ

 Chapter 5 江戸の今を描く
 
 Epirogue 春信を慕う
  磯田湖龍齊、一筆斎文調、勝川春章、北尾重政、喜多川歌麿……


 *日本ではなかなか見れない作品画たくさん来ているので、さぞや浮世絵ファンが大勢押し掛けて
  いるのではと想像して美術館まで来たのだが、豈図らんや入口はガランとしている。この前の
  「ジブリの絵画展」の押すな押すなの大盛況とくらぶべくもない。「何で人が来ないのか」と思
  ってしまう。

大阪市立美術館ー江戸の戯画

 雨降りなのでこれ幸いと出かけることに。先に観覧券を購入しておいた大阪の天王寺の美術館に向かう。

        特別展『 江 戸 の 戯 画 』 

            ー鳥羽絵から北斎・国芳・暁斎までー

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 「戯画」とは鳥羽僧正の「鳥獣戯画」でおなじみの言葉である。その系譜を受けた、滑稽味のを帯びた絵ということが出来る。主流とはいえないが、絵の一分野には違いなく、人々に楽しまれたものである。現在は途切れているか?
 ユニークな主題による展覧会で、よくこのような作品群を集めたものである。勉強するためには図録を買えばいいのだが、買えば場所をとるし……

〈第一章 鳥羽絵〉
  大岡春卜『画本手鏡』…誇張した人物表現の面白さ。

〈第二章 耳鳥斎(にちょうさい)〉
  今ではあまり見ることのない絵師「耳鳥斎」の作品群。
   『地獄図巻』…何気ない日常も見方を変えれば、あな恐ろしや地獄行き。

〈第三章 北斎〉
  「鳥羽絵集会」
  「北斎漫画」十二編

〈第四章 国芳〉
  いわずとしれた国芳の滑稽画が並ぶ。
  「金魚尽くし」が並ぶ。

〈第五章 滑稽名所〉
  一鶯斎芳梅「滑稽都名所」…京都大阪の名所づくし

〈第六章 暁斎〉


 《コレクション展》
 ○炎をまとう尊像
   四万コレクション及び寄託品の中から
    不動明王、大威徳明王、愛染明王などが展示さる。
 ○江戸禅僧の戯画ー白隠と仙
    「江戸の戯画展」に合わせて、大阪新美術館建設準備室所蔵の作品公開。
 ○翰墨流香ー清時代の書画
    近江観峯館に多数所蔵される清から民国にかけての書画と共通する作品が並ぶ。


 *週の半ばとはいえ、観覧者が意外と少ないのは如何。
 

るーぶる愛知川ー樋口愛展

 久し振りに愛知川に自転車を走らせて、愛知川駅に行く。

    るーぶる愛知川ギャラリー

         『 樋 口 愛 展 』

 色・形・素材に、おもいのたけを優しく表現した作品群。なかに特異な人形(ひとがた)が現れて、ほのぼのとした味を加えている。
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京都国立近代美術館ー明治150年展

 九華展からこちらの美術館にまわる。知り合いの方からこの美術館の招待券をいただいたのである。

     『 明 治 1 5 0 年 展 』

          明 治 の 日 本 画 と 工 藝

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[日本画] 京都府画学校と同時代の日本画
  
  たんに鑑賞される美術としてだけでなく、殖産興業に資するものとしての役割をになって絵画が奨
  励された、そのためのが画学校であった。
  画学校では幾多の俊秀な人材が育っていったが、彼らは絵画だけではなく着物やその他織物の下絵
  にも才を発揮した。

[明治の工藝]
  ・博覧会の時代 『温故図録』…工藝物の手書き図録(よくもまあ手で写したものだ)
  ・ワグネルと旭焼…グラデーションの登場
  ・明治の名工
     →それにしても恐ろしい職人技の数々。再現不可能なものばかり。

  *お昼は例によって「オータンベルデュ」で。外人(白人系)もお客さんだった。

名古屋ボストン美術館ー至宝展

 青春18切符が1回分残ったので、使用最終日に私が一人で名古屋まで遠出することにする。徳川美術館をと考えたが、展示替の狭間にあたり不可に。そこで関西でも催されたが見損なった「ボストン美術館展」に行くことにした。
 JR関西からJR東海にまたがるので、米原と大垣で乗換。

      特別展 『ボストン美術館の至宝展』

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 名古屋ボストン美術館は今秋の10月8日で閉館するとのこと。ボストン美術館の銘品を紹介するということで始まったのだが、20年で打ち止めである。自館の美術品を持たない美術館も珍しいが、ボストンの蔵品の紹介がおおかた終わったのであろう。
 
1、異国を旅したボストニアンたち
 ⑴古代エジプト美術
  エジプトの考古文物を購入するだけでなく、学術発掘をしてその一部を取得するという方法でコレ
  クションが充実されていった。ヌビア出土の文物は私は初見である。エジプト文明を色濃く受けて
  いるか。

 ⑵中国美術 さすがに銘品揃いで、宋画である。
   徽宗 「五色鸚鵡図巻」…絵より字の方が値打ちがありそう
   馬遠 「柳岸遠山図」
   夏珪 「風雨舟行図」
   周季常 「五百羅漢図の内」…大徳寺の百幅の羅漢図の内10幅がボストンに売られた。
   陳容 「九龍図巻」 

 ⑶日本美術
   英一蝶 「涅槃図」…近年修復されての里帰り
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       「月次風俗図屏風」
   曾我蕭白 「風仙図屏風」
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        「飲中八仙図」
   酒井抱一 「花魁図」
   喜多川歌麿 「三味線を弾く美人図」
   与謝蕪村 「柳堤渡水 丘辺行楽図屏風」…軽い筆致

2、「グランドツアー」ヨーロッパ美術を集めたボストニアンたち
   やはり大目玉はゴッホである。
    「ジョセフ・ルーラン」と「オーギュスティーヌ・ルーラン夫人」が並んでいる。

3、アメリカンドリームー自国の美術を収集するボストニアンたち

4、ボストン美術館物語 ボストン美術館の歴史 

 *夏にもう一度行かずんばあらず。

堂本印象美術館

 堂本印象美術館はここしばらく改装のため休館中であったが、それもやっと終わって新装開店。
 全体に明るく開放的になっている。

   リニューアルオープン記念展覧会

      『 堂本印象   想 像 の 挑 戦 』

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 〈回廊ギャラリー〉北
   ヨーロッパ遊学中に始まった抽象への道を明けた作品群。

 〈回廊ギャラリー〉南
   この美術館を創設した折、それを記念して描いた10点の作品を当時の侭に飾る。

 〈大展示室〉 代表作が並ぶ
   「雲収日昇」…茫洋たる水墨もお手のもの
   「木華開耶媛」…顔にあったシミも修復され、まことに麗しい美人に
   「太子降誕」
   「調鞠図」…中国的エキゾティシズム(永青文庫)
   「乳の願い」…白い巨大なインドコブ牛に赤い手印
   「豊雲」…最高裁判所の大講堂のために80歳代で描いた抽象画。現在は外されて収蔵されて
        いるので、はるばる京都までやって来た。 
   「高山寺縁起絵巻」(和歌山)


 *昼食に近所の「くら寿司」に行くと、ここにも子ども連れの白人家族が来ていた。京都ではどこ
  にいても白人系の外国人に出会う。

八日市文化芸術会館ー藤川与曽吉遺作展

 藤川与曽吉は八日市出身で、若い頃野口健蔵に師事、美術教職の傍ら絵を描く。50歳で専業に、平成28年89歳で死去。

      『 藤 川 与 曽 吉 遺 作 展 』
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 80点あまりの作品が並ぶ。県内での活動が主なので、大きな作品はない。家で飾れる手頃な大きさが中心である。油彩もさることながらパステル画が多く、画布の粗い目を生かした描法が目につく。
 多様な画法が試みられたが、総体に品のよいおだやかな画風である。 
 風景画が多いが、時に野口健蔵のような雰囲気が伺われる。人物の「緑衣」は24歳の作だが、上々作とみる。安井曾太郎や小磯良平に較べられるのではないか。
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 個人蔵の作品が集められての展覧だろうが、これからこれらの絵はどうなっていくのだろうか。野口健蔵もそうだが、地元の画家の作品を収集して常設展示する場があればと思う。滋賀近代美術館では及ばない画家がたくさんいるのではないか。

 〈八日市への道すがらの寒緋桜〉
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