2007年11月29日

京都国立博物館ー十一・十二月平常展

 永徳展の後どうなっていると思いきや、秋の観光シーズンで博物館に寄る人も結構いる。

 [金工] 京都の刀工

 刀についてはどこが鑑賞の要かよく判らなかったが、刃紋の形もさることながら、身の部分に微粒子の模

様をみることができた。板目が立つ、地沸え、と表現されるかすかな煌めきがおもしろい。

 「脇差 丹波守吉道」の刃紋は竹の節のような模様でまことに特異。


 [染織] 近世近代の宮廷装束

 秩父宮及び妃殿下着用の寄贈品がある。何回かしか手を通していないもの。今日では滅多と着る機会はな

いものの、それでも伝統を継承するという意味で特別な行事には今でも使われるという。それで織物として

の技術も伝承されるのであろう。

 霊元天皇、有栖川宮の常用されたものは、首筋に当る個所はすでに色褪せている。

 明治天皇の内親王着用の着物は、化学染料で染めたドギツイほどの色鮮やかさ。化学染料が文明開化を象

徴したらしい。


 [古代中世絵画]

 「シーギリヤ石窟壁画模写」…杉本哲郎氏がセイロンで写したもの。


 [中世絵画] 水墨

 「白衣観音」「地蔵菩薩像」…ともに将軍足利義持の作品。絵も嗜みの一つであったのであろう。

 「達磨像」…足利義勝の作。

 「墨梅図」…伝足利義政の作。

 「十六羅漢図」…伝狩野元信で行体で描く。日蓮寺院の復興に際して描かれたという。衣紋の線は永徳に

         繋がるか。


 [近世絵画]

 長沢蘆雪「雪景山水人物図」…松に積もる雪は、応挙の「雪中松図」を受けたもののよう。

     「狗子図」…応挙と違い、線を生かす。

 曾我蕭白「太公望」「鍾馗に鬼図」

     「達磨図」…衣は太い筆で一気に引かれてある。迫力満点。その自賛に“鎮酔”とあるのを解説で   

           は“沈酔”とされているが……

     「真淨寺襖絵」…蕭白の若描の作品という。まだ異様な姿はない。


 [朝鮮絵画]

 北宋の郭煕を倣ったという見事の作が並ぶ。

 高麗系の仏画「摩利支天像」も幾つかある。

 皇帝狩猟図があるが、顔つきが漫画のよう。


 特集陳列[館蔵品のはじまり] 京都博物館からの贈りもの

 京都国立博物館の発足当初、「京都博物館」の蔵品が京都府から寄贈されたものが蔵品の始まりであっ

た。

 「手鑑ー翰墨場」がある。やはり最初に“大聖武”がくる。

 尾形光琳の印譜が出ている。その説明に“全十九顆が実際の印譜より採取される”とあるが、本当の印顆か

ら捺したものではないのであろうか。

 烏丸光広の「聚楽行幸和歌巻」は面白い字である。

 以下略。                                     (11.28)

yamaharasakura at 22:09│Comments(0)TrackBack(0)clip!博物館 

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔