一昨日示した原文とその訳文とを再録する。

That evening he managed to get the magazine back home to Edenbridge without being stopped and searched by the police, and hid it under the carpet by the fireplace. It would never do for Lettice to discover it.

その夜、ナトキン氏は雑誌を自宅に持ち帰って、暖炉のそばの絨毯(じゅうたん)の下に隠した。そこならレティスにみつかる気づかいはないのである。

managed to get the magazine back home to Edenbridge without being stopped and searched by the police というかなりの分量の英語を「雑誌を自宅に持ち帰って」とだけ訳すのは“端折り過ぎ”である。Green and White(翻訳ソフトのページ)主宰者oto3氏が指摘なさった(7月27日分)ように、「警官に職務質問や所持品検査もされずに、イーデンブリッジ(の自宅)に」持ち帰ったことがきちんと分かる訳文にすべきである。最後の It would never do for Lettice to discover it.は完全な誤訳である。これは、「(妻の)レティスがそれ(=“大人の雑誌”)を発見するのは絶対に好ましいことではない」とか、oto3氏が指摘なさったように、「その雑誌がレティスに見つかることは、絶対にあってほしくなかった。」ということである。その意味がわかった上で某氏が、「そこならレティスにみつかる気づかいはないのである」と訳されたのであれば、それは氏の“考え過ぎ”だと思う。