昨夕、NHK総合TVで「特報首都圏 急増! シングル介護〜“非婚時代”にあなたは〜」を観た。我が国の介護制度は独身者による親の介護をほとんど想定せずに設けられているのではないかと疑わせるに十分な好番組だった。 

非婚化が進み独身者が増加する現在、自分の親が介護を必要とする立場になった時、独身者たちは(おそらく肉親の情と、人としての責任感とに基づくものであろうが)大きな負担を強いられる。介護者への支援策として、国によって年間93日の介護休業制度が設けられてはいるが、実際にはほとんど活用されていないらしい。産前産後休暇・育児休暇と違って、介護休暇は「いつ終わるのか」という、先が見えないものであるだけに、当事者たちも活用しにくいだろうし、企業側も歓迎しづらいだろう。

昨夜の例は、妻亡きあと難病に罹った父親を介護するために仕事を辞めた三十代後半の男性、寝たきりで痴呆症傾向もある母親と大腸癌を宿して闘病中の父親の面倒を同時に見ている三十代後半の女性、痴呆症が進んだ母親の面倒を見ている四十代後半の男性と、三人の“シングル”の場合だった。
 三者の介護の姿を見ながら、胸が痛んだ。そうした人々が親を介護し、自分たちが独身のまま、親の年齢を迎えた時、その面倒はいったい誰が見てくれるのだろう。国は現状を把握した、いっそう充実した介護制度の確立を急ぐべきである。