Cambridge という地名は、Cam 川に架かっているbrdige(橋)ということに由来するものだ。これは昔、よく言われたことだ。実のところ、今でもそう信じている(らしい)イギリス人も外国人も多い。日本のウェブを少し“ググる”だけで、たとえば、次のような書き方をしているものをいくらでも見つけることができる。

※ちなみにケンブリッジ(Cambridge)という地名は,ケム川(Cam River)に架かった橋(bridge)に由来する。 
※ そんな街なので橋も多く、ケンブリッジという地名も 「ケム川(Cam)にかかる橋(Bridge)」 に由来するのだそうです。
※ケム(camに架かる橋(bridge)というのがそもそもの地名由来という.
ケンブリッジCambridge) の地名由来は、このケム(Camを横切るための橋(bridge) を造ったことによります。

 だが、実際は、川の名前のCam は、先に存在したCambridge という地名に倣って付けられたものであって、その逆ではない。この点、Wey 川に架かる橋というところからWeybridge という地名が出来たのとは異なる。Cam 川の古い名は the Granta と言い、これがGrantabridge Cantabridge になり、それがさらに時と共に変化して現在のCambridge になったものだ。そんなことを学習した大学・大学院時代の英語史の授業・研究は、私にとって本当に楽しいものだった。