『スーパー・アンカー和英辞典』(第3版)に付されている読者カードの1枚が、学研から画像ファイルで私のところに送られてきた。「こういうハガキをもらうと俄然やる気がわきます」という編集部員の言葉も添えられていた。送り主は滋賀県で英語を教えておられる女性だ。書店で数冊の和英辞典を比較検討して、『スーパー・アンカー和英』に決めてくださったそうだ。「英作文の際、最もふさわしい訳語が見つけやすい」、「自然な日本語に自然な英語が添えられている」、「日本人が間違いやすいところが全てアドヴァイスされている」、「文中のコラム等も親切だ」、「娘のために買った辞典だが、自分のためにもう1冊買って、隅々まで読みたい」、「この辞典を入手して奮している」などと、編集主幹としては嬉しい賛辞が続くが、末尾に、「山岸先生、宝石のような辞書をありがというございます!」とあるのが、一番嬉しかった。
 「惜字(せきじ)」という語がある。私がいつも心に留めている語で、「言葉を大切にすること」という意味だ。「辞書は慈書(=言葉を慈しむことを学ぶ書物)たれ」、「辞書は滋書(=言語中枢に滋養を与える書物)たれ」という私の辞書作りのモット―はそのことを示している。本辞典を「宝石のような辞書」と評してくださったその女性に、私は私のほうからお礼を申し上げたいと思っている。こういう美しい言葉を添えた愛読者カードを送り返せる人はまた「惜字の人」だと私は思う。