金鷲の夢(頼むぞナッシー)

クラッチ東北の鷲よ不死鳥となれ!

とんだ食わせ者だったコラレス

西武17ー8楽天

誰もがまさかと思ったコラレスが、果たしてどんなピッチングをするのかと関心を持って見守った初回。
球が見やすいアーム式で、ストレートはシュート回転するため球速表示ほどの威力はなく、変化球もキレがない。おまけに球審が面倒臭くなってボール球をストライクコールするほどのノーコンと、目も当てられない内容。
わずかな期待も粉々になる独り相撲で、2回5失点と話しにならないデビューだった。

30球団あるメジャーのドラフト44番目と言えば、12球団のNPBなら2巡目に当たる指名で、かなり期待されての入団でありながら、たった1年で見切りをつけたのは、「ここでは通用しない」と痛感したからだろう。
「少しレベルの落ちるNPBなら」と海を渡ったが、とてもトップリーグでやれる実力ではなく典型的な張子の虎。

メジャーのスカウトも騙されたのだから、楽天のスカウトが「これは掘り出し物かもしれない」と思ってしまったのも仕方がない。
しかし被害が1試合で済んだのは不幸中の幸いで、古川のように中途半端な結果で、再試験、再々試験と試合を食いつぶすよりもマシではある。
変に反撃して期待を持たせただけにファンの失望感を怒りに変えてしまったが、打線が調子を上げつつあるのは、今日以降の戦いにとって悪いことではない。

コラレスも酷かったが、危機感なくぶくぶく太っている菊池も、プロで5年やって、いまだ「ストライクをとる」というレベルで足踏みしている森も酷い内容だった。

枡田がスタメン最後のチャンスで3安打3打点の活躍。
夏場に弱い聖澤が落ちてきているので、左の代打として働いた昨年の実績を終盤の勝負どころで発揮してもらえば、切り札として貴重な存在になりそうだ。

オコエが四回表、満塁の走者を一掃するタイムリー3ベース。
遅い変化球をレフト線に引っ張るパターンばかりだが、いいところで打つ勝負強さは、注目される舞台で結果を出してきた選手らしいスター性と言えそうだ。
監督から「野球を舐めている」と言われ、「今年は下で結果を出さなければ一軍に上げてもらえない」と覚悟して真剣に取り組んだのか、今年は身体もスピードも打撃技術も、ひと回りスケールアップしている。

ソフトバンクがオリックスを破ったため再び2位に転落した。
しかし捨てゲームを敗けても引きずらないのが今年の楽天。そして初戦を落としてもなぜか勝ち越すことも多いので、今日は美馬が目の覚めるようなピッチングで獅子狩りをしてくれるだろう。

※ りんたろうさん、おずさん、拍手コメントありがとうございます。


他力首位を守れるかコラレス

オリックス2ー4楽天

いきなり先頭の茂木がアウトローをレフト線ギリギリに入る2ベースで出塁すると、銀次の二ゴロで三進し、ウィラーの詰まった犠飛で生還と、楽天があっさり先制する。
しかし三回裏、嶋がスタメンマスクの時にはクリンナップ扱いしてもいいほど打ちまくっている伊藤光に、辛島が同点ソロをレフトスタンドに叩き込まれてしまう。
次もまた嶋のリードを読みきっている安達で、こらもジャストミートされたように見えたが、微妙に芯を外していたようでレフトフェンス手前で失速。
以前からこのふたりには打ちまくられていて、打線も金子がまったく打てなかったため、ここのところオリックスとは合口が悪かった。
しかし今季は伊藤、安達ともにスタメンに名を連ねる試合が少なく、加えて楽天の攻撃力が増したこともあって、今のところ10もの勝ち越しができている。

両先発が打たせてとるタイプだけに、次の1点が欲しい四回表、島内が併殺崩れで残ったウィラーを一塁に置き、外の球を左手で押し込む独特の打ち方でレフトスタンドへの11号2ラン。
こすって打ち上げたように見える打球が落ちて来ず、そのままレフトスタンドにフワッと着陸するホームランは今季何度か見ており、おそらく偶然、思いの外、打球が伸びたバッティングの感触を憶えていて、それが時々再現できるのではないだろうか。

五回裏、先頭の中島がヒットで出塁すると、2点差でありながら、前の打席で痛烈なショートライナーを放っている大城に、送りバントを命じた福良監督の采配には驚いた。
解説の中澤氏が「送りバントは1点を獲る確率は上がるが、2点以上の期待値は低い」と言っていたが、まさにその通りで、たまたま1点をきっかけに逆転することができたとしても、長いペナントレースでそんなことをやっていると、確率の原理に飲み込まれることになる。
せっかくT-岡田、吉田尚という打ち勝つ一二番を組んでおきながら、五回で早くも我慢しきれず「とりあえず1点だけでも」という作戦を採ってしまうあたり、目指す野球が迷走しているようだ。

そんな福良監督の来季契約が微妙と見たか、続投要請の意思を示した球団に三行半を突きつけたロッテ伊東監督。
経営陣が骨肉の争いを繰り広げるロッテは今、野球なんてやっている場合じゃなく、やりくり上手の伊東監督の手腕に頼りきっていたが、年々強くなるライバルチームとの戦力差が大きくなり、今季、堰を切ったかのように敗け続けている。

対するオリックスは、前年強いソフトバンクと最終戦まで優勝を争った森脇監督を切ってまで、阪急の系譜を持つ福良監督に50億とも言われる大型補強の運営を託したが、移籍3年目でようやく実力を発揮し始めた中島、小谷野に加え、プロ入り2年目で堂々の中軸の風格を持つ吉田尚、大当たりのマレーロ、ロメロの両外人と、球団としてはこれ以上ないほどの戦力を整えながら、五割にも届かない現状に不満を持っているはず。

試合消化の少ない楽天が休んでいる間に、ソフトバンクが日ハムに不覚をとったため、楽天が労せず首位に返り咲き。
楽天は残り46試合中26試合が圧倒的に勝ち越しているBクラスとの対戦で、ここで敗け越すことは望み薄だけに、ソフトバンクとしては、こういう取りこぼしが後々堪えてくる。

楽天は今日から唯一敗け越している西武との3連戦だが、第一戦の先発はなんとコラレス。
中継ぎではなく1試合捨てる覚悟をした先発での試験だから、ダメなら次はない。
ペゲーロが復帰してからでは、誰かを10日間抹消しないと試せないので、たとえ好投しても二軍落ちだが、戦力として計算できるとアピールするためには、一軍での結果が何よりモノを言うので、コラレスにとっては「ダメなら独立リーグに逆戻り」と覚悟した上での登板になるだろう。
MLBにさっさと見切りをつけ日本の社会人にやってきた変わり者。
ただの変な奴なのか、初めからNPBで成功できる目算があって、このルートでチャンスをつかむ計画を立ててきたのか。変わり種パワーで西武打線の度肝を抜くピッチングを見せてくれれば面白い。

※ TERUさん、おずさん、拍手コメントありがとうございます。


足立なら防御率0.69の別人14号

オリックス0ー7楽天

この日はなんだかんだ言っても足立に尽きる。
今季、足立は則本と3度バッテリーを組み3戦全勝。
5月3日のオリックス戦が8回0/3を2失点
、5月10日 の対ロッテ戦では9回完封、そして今回も9回完封と、足立とコンビを組んだ則本は都合26イニングを投げて、ここまでたったの2失点である。
球数もイニング平均13も行っておらず、ここまで誰一人中継ぎの助けを借りていない。

嶋の回りくどいリードとフォークの多投で歪められていた則本を、この日はストレートとスライダー主体のピッチングで矯正。
足立のリードは単純明快で、基本、速い球と遅い球を交互に投げさせるだけ。
しかし吉田尚のような追い込まれてもストレート一本で待っているような打者には、徹底してスライダーとカーブで攻めるような大胆さもある。

則本はフォークをまっすぐ落とすために腕の角度を調整することで、ストレートがシュート回転する悪癖がついていた。
嶋は無闇にストレートを続けたり、フォークを続けたりするので、デキのそれほど良くない時の則本は打者のタイミングを外すことができず、甘く入ると簡単に打たれていたが、この日は早いカウントで打ち損じてくれたので、則本も力みかえって熱くなることがなく、冷静に投げることができた。
ある意味、嶋という負荷が矯正ギプスとなっていた則本は、足立の理にかなったリードで投げると、排気量の違いをまざまざと見せつけることになる。

梨田監督は打てる捕手が好きで実績重視。
当然ながら嶋が優先的に起用されることになるが、この日のようにヒット以外の打席でも、バットの芯でとらえるシーンが増えてくれば、足立のスタメンが増えてくるだろう。

銀次が完全にヒット量産態勢に入ってきた。
得点圏打率はこの時期で四割超と素晴らしく、OPSも主力打者らしい.800に限りなく近づいてきた。
アマダーが一塁にいると後ろの走者はすべて各駅停車になってしまうので、幻の打点が増えそうだが、どんな球でもバットに当てるので、内野ゴロでも1点という場面では確実に仕事をしてくれそうだ。
二塁守備でも思いの外安定していて、「藤田なら」と思わせる場面があまりない。

アマダーは軽く振って外野フェンス直撃という当たりが目立ってきた。同時に状態の良さを警戒するあまり敬遠気味の四球で歩かされるシーンも増えてきた。
一塁走者のアマダーを迎え入れるのは容易ではないが、前に走者はひとつホームに近づけるので、一本出ればアマダー以外はホームインできる。

オコエが連日結果を出すことで、ケガ人の復帰を待つガマンの時期も連敗することなく乗り切れそうなムードになってきた。
守備と足で貢献できる選手だけに.250打ってくれれば今の打順で使い続けることができる。

まだまだ打ち損じが多い茂木だが、四回裏、アウトにこそできなかったが、小谷野の三遊間を破らんかという強烈な打球に飛びつき、グラブではたき落した。抜けていれば完全に1点ものだっただけに、結果的に則本の完封をアシストすることになる大きなプレーだった。

今日はデーゲームに強い辛島だが、ドームの試合でもその相性は活きてくるのかどうか。
技巧派の辛島が足立のリードでどんなピッチングを見せるのかが見ものである。

※ りんたろうさん、おずさん、東京の楽天ファンさん、拍手コメントありがとうございます。


岸がまさかの6失点の大乱調

オリックス8ー4楽天

岸が押し出しの四球を与えるシーンは想像できなかったが、そろそろ開幕からの疲れが出る頃かもしれないので、故障回避のためにローテを一回飛ばしてもいいかもしれない。
茂木が復帰後初めて守備についたが、まだ全力で投げることはできないようで、一塁への送球もムリせずワンバウンドさせている。
しかし厳しい場面で思わず力一杯投げてしまうことは充分考えられるので、再発させてしまわないかが心配。

クルーズが二軍落ちしたところをみると、ペゲーロの復帰が近いということか。
一日一善のオコエがディクソンのナックルカーブをすくい上げてレフト線に2ベース。
この難しい球を打てるのにあとは三振ばかりということは、先日、解説の川崎氏が指摘していたように、始動が遅いため、二木のような他の打者が突っ込んでしまう投手や、ディクソンのナックルカーブに合ってしまうのかもしれない。

アマダーがらしくない猛打賞。
力が抜けたスムーズなスイングで、3本のうち2本はアマダーでなけば2ベースというもの。
アウトローの誘い球にも引っかからなくなったので、長打率は超鈍足のせいで上がらないが、出塁率は前半戦の出遅れを少しずつ取り返せそうだ。

二番手で登板した宋がマレーロ、ロメロを剛球でポンポンと討ち取って、「おっ良いな」と思ったら、小谷野に鋭く曲がり落ちるアウトコースのスライダーをいとも簡単に弾き返されてしまう。
どうやら変化球を投げる時のフォームが解るようで、まだまだ素材レベルの段階のようだ。
当日移動のハードスケジュールの割に、野手は12安打を放ったが、またもや先発が踏ん張れずに敗れた。

試合のないソフトバンクに抜かれて2位に転落したが、怖い西武特急が徐行運転モードに入ったようでひと安心。
15日から西武、ソフトバンクの6連戦が控えているので、得意の初戦を落として勝ち越すパターンで乗り切りたいところ。
それまでに藤田とペゲーロが戻り、茂木の状態が上がってくれば良いのだが、まずは先発陣が立ち直ってこないと先手を取られる苦しい展開になってしまう。
今日は則本。岸が崩れた時こそ生え抜きエースの存在感を示すチャンスだし、12勝の東浜に勝ち星ひとつ差に迫っておきたいところ。

※ おずさん、拍手コメントありがとうございます。


銀次が値千「金」の働き

楽天4ー3日ハム

先日、来季も現役続行を希望した松井稼頭央が、同点ホームランを含むマルチヒットで「まだ行ける」ことをアピール。
茂木敬遠で燃えた銀次が同点タイムリーと試合を決めるサヨナラヒットを放ち、ダテに得点圏打率の部門でトップを争っていないことを証明した。
オコエが進塁打に送りバントと、チームの勝利に貢献する働きをし、11回裏にはサヨナラのお膳立てをする2ベースを放ち存在感を示した。

安樂は結局オープン戦の状態に戻りきらず、ストレートが走らないため、相変わらず変化球とコースを狙う若年寄りのようなピッチング内容になっている。
ハムストリングを痛めたことで走り込みができず、手先でコントロールする今の状態では残念ながら大きな期待はできそうにない。

最下位のロッテに迫られている日ハムだからなんとか勝てたが、今日からのオリックスは強力打線で、ひとつ間違うと大量失点になってしまう。
試合をコントロールする能力が高い岸が先発だから、打線がディクソンから3〜4点獲れば勝てると思うが、クルーズあたりで切れる今の打線では、それも簡単ではなさそうだ。

※ おずさん、拍手コメントありがとうございます。


ゴロGO憤死に救われ辛勝

楽天6ー5日ハム

先日のロッテ戦では加藤翔の先頭打者ホームランで失った1点を帳消しにする、お返しの先頭打者ホームランを放った茂木が、この日も早大の先輩である有原の初球をライトスタンドに叩き込む15号弾。
復帰後の茂木はまだまだ確実性に欠ける状態だが、強いスイングは健在で、やはり相手投手にとっては怖い存在と言えそうだ。

オコエの盗塁失敗で二死走者なしとなってから、銀次が四球を選ぶと島内がレフト前ヒットで続き、ウィラーがど真ん中のストレートを右中間に弾き返す2点タイムリー2ベース。
さらにアマダーが歩いた一二塁から、聖澤が今季第1号をライトスタンドに放り込んで怒涛の5得点。

塩見は楽勝ペースの6ー1になって気が緩んだのか、その裏、二死一二塁のフルカウントから、寿司ボーイに低めのカーブをすくい上げられて3ランを喰らってしまう。
あそこに投げて打たれるのは捕手の配球ミスで、相変わらず嶋は緩い球の使い方がヘタ。
ストレート狙いの早いカウントならともかく、変化球対応と四球狙いで、ポイントを手前に置いている打者に緩い球を投げてもそれほど効果がない。

それにしてもDeNAからタダでもらったふたりで、終盤を凌げたのだからたまらない。
久保は敗戦処理からスタートして、ここにきて勝負所で起用されるところまでステップアップしてきた。
福山をクローザーで使えるのも、久保が福山のポジションを埋めてくれているからで、こういう経験も実績もある選手が、場面を選ばす投げてくれるのはありがたい。
しかし福山は同点の走者が三ゴロ憤死で助かったが、紙一重の救援成功。防御率的には松井裕樹と大差ないのだが、結局、最後は抑えるというイメージが湧かない分、心臓に悪い。

せっかく逆転サヨナラタイムリーでスタメンのチャンスをつかんだ阿部だったが、自慢の守備で株を下げた。
三遊間の深い当たりとはいえ、ショートの見せ場で一塁まで2バウンド送球では寂しい。
せめて打つ方で一本出していれば良かったのだが、これでまた守備固めに逆戻りか。

オコエは足でアピールすべく盗塁を試みたが、市川の強肩の前に余裕のタッチアウト。
オコエのストライドには塁間の27m強は短く、加速がつき始めたところでスライディングに入るので、スタートが遅れるとこんな感じになる。
どちらかと言えば次の塁を狙う走塁の方が持ち味が活きるので、ムリしてまで走らない方がいい。


棚から首位が落ちてきた

楽天が台風の影響で試合を流す中、ソフトバンクと西武が揃って大量失点で敗れたため、棚ぼたで首位が転がり込んできた。
楽天はこれでまた終盤の日程が厳しくなったわけだが、藤田、ペゲーロ、松井裕樹の復帰が近づき、ベストメンバーで戦える試合が増えたとも言える。

ライバルが休んでいる間に少しでも引き離しておきたかった工藤監督は、大量失点の投手陣に怒り心頭。
「今日は各担当コーチに聞いてくれ! バッティングは頑張ったけど、ピッチングコーチに聞いてくれ!」と癇癪玉を爆発させた。
反撃ムードをぶち壊した嘉弥真と森に対しては
「疲れ? ないよ。(森は)中4日も(嘉弥真は)中2日も空いて疲れがあるなんて言ってたら、お話にならない」と、これまでの蓄積疲労を無視するようなコメント。

先日のサファテの件といい、ブルペンには相当監督の起用方法に対する不満が溜まっているというのに、その監督が火に油を注ぐような発言をしていては、チームの一体感が失われるように思う。
戦力で圧倒するソフトバンクにはそれくらいのハンデがあってちょうどいいのかもしれないが、同じようにオリックスに大敗した西武の辻監督が「ミスもあったけど長いシーズンこういうこともあるだろうしね」とサラリと流したため、10ゲーム差を日ハムにひっくり返された昨年の失態で、もう後がない工藤監督の焦りが、より鮮明にクローズアップされた。

梨田監督の選手を乗せる起用法で楽天の士気は高く保たれているので、そのあたりの差が直接対決で出てくるだろう。

※ TERUさん、おずさん、拍手コメントありがとうございます。


敗けて勝った楽天

楽天1−3ロッテ

試合はロッテ先発の二木にひねられた楽天が痛い敗北を喫したが、もうひとつの戦いである楽天スカウトと河北新報との目利き勝負は楽天の圧勝に終わった。

星野副会長の「逃げは打たない」と言うコメントを、「田中正義の指名争いに参戦する」と勝手に決めつけ、藤平の一位指名という結果に、「高校生指名に逃げた消極姿勢」と批判した河北新報の浦響子さんの完全な敗北である。

星野副会長のコメントはもちろん、藤平を一本釣りするための駆け引きでもあっただろうが、満場一致で藤平の四年後を現時点の田中正義よりも高く評価したことは間違いがない。

二回こそ二死走者なしから手加減したようなストレートを根元にレフトへ2ベースとされ、さらに中村奨に抜けたスライダーを、詰まりながら力でレフト前に運ばれ先制されたが、六回の失点は荻野の変態的なバッティングと味方の先輩たちに足を引っ張られたもので、評価としては6回1失点と考えてもいい内容だった。

重そうなストレートが高めにくると、打者が思わず釣られて空振りしてまうほどの伸びを見せ、低めに決まると手が出ない。
チェンジアップとスライダーもそこそこコントロールできていて、つい半年前まで高校生だった投手とは思えない完成度である。

この時点でプロ入り5年目の森と4年目の古川はアッサリ抜き去られた感じで、スケールでは塩見と辛島をも上回った。
甲子園での初登板時よりも球威を増していた成長力は、期待の安樂をも上回っている。
対する田中正義は鳴り物入りでソフトバンクに入団しながら、いまだ二軍デビューすらできていない現状。
今後、ケガの癒えた田中が大活躍する可能性もあるが、藤平が二巡目以降では獲れなかったかもしれない好素材であったことだけは確かである。

それにしてもウエストしながらお手玉する嶋、オコエのレーザービームを落とし、見せ場を消してしまった中川は、先輩として何をしとるのか!

国産大砲として毎年期待されながら、結局定着できなかった中川は、30本クラスの三人の助っ人と、ふた桁本塁打をマークしたふたりの中距離ヒッター(茂木・島内)の台頭で、ただでさえ存在価値が薄れつつあるのに、このチャンスに打率一割台でホームランゼロと何のアピールもできていない。
西田も中川もチームが弱い頃の期待のホープという色褪せた印象で、レベルアップした今の一軍でレギュラー争いに食い込むのは難しそうだ。

心得違いを指摘され、二軍で幽閉される可能性もあったオコエが、スケールアップして戻ってきた。
身体がひと回り大きくなりスイングスピードが増したため、課題だった打撃が期待が持てるレベルになってきた。
誰も打てなかった二木から唯一2安打をマークして、2試合連続のマルチヒット。
ペゲーロと岡島が抜け、松井稼頭央と福田でお茶を濁してきた外野の定位置争いに割り込んできた。

できれば3連勝しておきたいところだったが、四番のウィラーに休養を与えるなど、敗けてやむなしの試合だったので、投打のドラ1が戦力になりそうなことを確認できただけで、それなりの価値があった。

※ おずさん、拍手コメントありがとうございます。


親方の張り手二発で涌井をKO

楽天8−5ロッテ

ピークを過ぎた感のあった美馬が、加藤に先頭打者ホームランを打たれた時には、「また終盤までリードを許す苦しい展開になるのか」と思ったが、その裏、茂木が先頭打者アーチのお返しをしてくたおかげで、美馬は二回、三回と得点圏に走者を背負いながらも粘ることができた。
すると三回裏、2ベースの島内を置きアマダーがショートオーバー?のホームラン。
真ん中とはいえ、ボール気味の低めに投げた涌井にとっては「マジか!」という驚愕の当たりで、内野ゴロさえ打たせれば100%アウトにできる鈍足打者に、スーッと投げてしまったことを悔やませる一撃だった。
これで余裕ができたアマダーは、2ベースのウィラーを置きインコースのスレートを狙い打ち。
今度は大きな弧を描く正統派の巨大アーチで、打ち出したら止まらない天性の長距離砲の恐ろしさを示した。
快進撃を続ける前半戦ならこのまま終わるところだが、この日はここからひと波乱。
八回、簡単に二死を獲ったハーマンが、ヒットと四球で一二塁とし、高めのストレートを根元に右中間スタンドに運ばれる3ランを献上し、試合をややこしくする。
松井裕樹のいない今「1点差ではどうなるか判らないぞ」と、イヤ〜なムードが漂うその裏、時々打つ松井稼頭央とクルーズがともにライトへのヒットを放ち、嶋のバスターエンドランで二三塁とすると、オコエが追い込まれてからのインローのストレートを叩いて、三遊間を抜く貴重な6点目となるタイムリー。茂木凡退の後、銀次がレフトオーバーのタイムリーでさらに2点追加。九回の福山がフラフラだったため、結果的にはこれが効いた。

ソフトバンクが延長の末西武を降し、首位奪取とはならなかったが、この日も九回の無死満塁で登板し、4点を失ったサファテが使い潰されたような感じで、楽天にとっては救援陣の崩壊で自滅してくれそうなソフトバンクが勝ってくれてホッとしたところか。
敗れはしたものの、13連勝の反動で落ちるような気配が今の西武にはなく、辻監督が泰然自若としている分だけ、5ゲームの差はあっても不気味な感じ。
今日はルーキーの藤平が先発予定。
塩見、辛島、釜田といったところがだらしないピッチングをしているため、今日の内容次第では安樂を抜いて先発ローテの四番目に入ってくるかもしれない。

※ りんたろうさん、拍手コメントありがとうございます。


岸の踏ん張りに応える逆転サヨナラ

楽天3−2ロッテ

最後は激しい雨の中、内が制球を乱してくれたお陰でチャンスが拡がり、聖澤の犠飛で同点。
「恨みっこなしの同点になったし、こりゃ降雨コールドだわ」と思っていたら、専守防衛の阿部が前進守備を敷いていたライトの頭上を越すサヨナラタイムリーを放ち、すんでのところで4連敗を免れた。
西武がソフトバンクをも打ち破って、なんと球団史上59年ぶりという13連勝を飾った。
おかげで首位ソフトバンクとの差は再び実質0.5となり、今日の結果次第では首位に返り咲く可能性が出てきた。

ともに30以上の貯金を持ち、今季は楽天とソフトバンクの一騎打ちだろうと思われていたパリーグが、伏兵西武の乱入で三つ巴になってきた。
この中で最も不利と思われるのが、意外かもしれないが首位のソフトバンク。
先日のオリックス戦でサヨナラ敗けを喫した際、打たれたサファテが漏らした「ブルペンは皆疲れている」という発言は、長いイニングを投げてくれない先発陣に対して発したものと伝えられているが、これは明らかに工藤監督に対する不満である。
監督に対する不満など、どこの球団にもあることだが、実際に口に出して言うことはかなりのリスクを伴うことで、『先発陣に物申す』的な体裁をとっているのも、広島時代に野村監督との確執を理由にクビを切られたと言われているサファテらしい、ワンクッション置いた表現と言えそうだ。
ソフトバンクの戦力が他球団を凌駕しているのは誰もが認めるところだが、選手が監督に不満を持っているチームは、「あの監督の評価につながるほどは勝ちたくはない」という思いが邪魔をして、勝負どころでは勝てなくなる。
こうなると他球団に移籍しても飯が喰える大物ほどやる気をなくすもので、今後、工藤監督はチーム事情など関係のない若手の力で勝つしかない苦しい立場になるだろう。

スーバサブの三好までが骨折で離脱する中、当分は強い西武の影に怯えて戦うしかない楽天だが、松井裕樹とペゲーロは順調に回復しているようで、思いの外早い復帰となる可能性が出てきた。
できれび15日からの西武、ソフトバンクと続く6連戦は、投打の主力が戻ったかたちで迎えたいものだ。

※ おずさん、拍手コメントありがとうございます。



ちょっと相手が悪すぎた

西武8−1楽天

たまたま打った聖澤の2安打と細川のホームラン以外は完璧に抑えられて完敗。
初の同一カード3連敗を喫して、いよいよリーグ優勝に向けた正念場を迎えつつある。
この日は左には右というパブロフ起用を打破し、二軍で好調な枡田を二番に入れるなど、それなりの工夫はしてみたものの、相手が悪く完敗。
吉田尚が復帰後しばらくして不振に陥り、メンバーの揃ったはずのオリックスが勝てなかったように、楽天も茂木がここのところ13打数1安打とブレーキになり苦しい試合展開を余儀なくされている。
細川がど真ん中のスライダーをパスボールするなど、中継ぎ・野手を増やす目的で捕手を2人制にしたのもこの日は裏目に出たか。
足立は二軍で元気に出場しており、勝負所で代打攻勢をかけるためにも、激務の捕手の消耗を避ける意味でも足立の昇格を望みたい。
初回以降はそれなりのピッチングをした安樂だが、また若年寄りのようなヌメヌメした投球に戻っており、トレーニングが充分に積めていないようだ。
ニセモノ対決も西武の勝ち。
おかわりっぽい山川にはまた3安打3打点と暴れまくられて、こっちのニセモノ菊池は、『本物のニセモノ』山川にダメ押しとなる2点タイムリーを浴びる始末。

ムードは良くないが、そろそろよく解らない強さを発揮して勝てる頃。
今日の先発は岸とルーキーの酒居ということで楽天有利。
ここはひとつ気持ちを切り替えて、最下位ロッテに手堅く勝ってもらいたい。


※ おずさん、拍手コメントありがとうございます。


可燃性エース燃え尽きる

西武7−4楽天

ワイルドピッチで2失点と、つまらない点の獲られ方で簡単に先制点を吐き出した則本。
非力な打者にさえ高めのストレートを引っ張られ、ニセモノにおかわりを許す情けないピッチングでエースがKOされてしまった。
開幕から踏ん張ってきた先発陣がここにきて崩壊。
打線も復帰した茂木、緊急補強のクルーズが機能せず、単発のホームラン3本と犠飛で4点獲るのがやっとと反発力がない。
復帰を急いだ茂木はまだ本来の状態ではなく、四打席目のサードライナー以外はすべて打ち損じで、らしくない5の0に終わってしまった。
クルーズはこねた内野ゴロを繰り返していて打てる雰囲気がないので、最後の打席は三好にチャンスが与えられた。
その三好はクローザーの増田からレフト戦への2ベースを放ち、遊撃手としての採算ラインである二割五分前後に打率を戻した。
クルーズはペゲーロ復帰までの繋ぎなので、ウィラーやアマダーのようにガマンしてまで使うとは限らない。
今日は左の菊池のため長打期待でスタメンだろうが、またダメなら代打での起用や守備固めに格下げになりそうだ。

連勝を苦手の菊池まで繋がれ、三タテも覚悟せざるを得ない苦境に追い込まれた楽天。
ソフトバンクが勝ったため首位の座も明け渡し、西武にも5ゲーム差と詰め寄られた。
今日先発の安樂には3連敗阻止の期待がかかるが、将来のエースととして、ケガと不調で前半戦を棒に振った分、後半戦の軸となるくらいの働きをしてもらいたいところ。

※ おずさん、拍手コメントありがとうございます。


終わってみれば完敗で良かったか

西武8ー0楽天

六回裏、辛島のフィルダースチョイスで満塁になり、替わって登板した菅原が予想通り押し出し四球で4点目を与えると、簡単な1-2-3の併殺を本塁に悪送球して万事休す。
結局、打線も3安打で何もできずに完封されてしまった。

あとは青山と復帰した森原のデキをチェクするのみ。
青山は相変わらずのフルカウントピッチで、良いのか悪いのか微妙。
四球、四球、ど真ん中で簡単に失点することはなくなったようだが、打者の打ち損じに救われているようなところもあり評価保留というところ。
森原はストレートが戻ってきており、ほぼ変化球なしで三者凡退に退けた。
ただ変化球はまだ思うところに投げ切れていないようで復活度は75%くらい。

8−0で西武に10連勝を許して、ますます明日の試合がやり辛くなったが、ムダな戦力浪費をすることなく完敗だったので、割り切ることはできる。
逆にソフトバンクは、先発の石川を4回1/3で降ろして早めの継投策に出たが、延長戦にもつれ込んだため、3連投の岩嵜はおろかサファテまでつぎ込んだ挙句のサヨナラ敗け。
解説の松中も「今年の勝負どころは間違いなく九月ですから、この時期にこれだけリリーフを酷使して大丈夫ですかね」と、しきりに工藤監督の継投策を批判していたが、2年連続のV逸は許されないソフトバンクの監督ゆえの焦りだろう。

その点、楽天は敗け試合をしっかりとマネジメントできているので、たとえ首位を明け渡そうとも、主力が戻ってくる九月には再加速できるだけの余力は残したまま戦えている。
そのあたりは実績あるベテラン監督を据えた強みと、たとえ二位でCSという結果になろうとも上出来の、弱小球団の気楽さである。
「二位じゃダメなんですか?」と聞かれれば、「やるからにはできれば優勝したいよね」と答えそうな梨田監督に対して、「このチームにとって優勝以外は皆敗けなんです」と答えそうな工藤監督。
断然の一番人気馬に乗る騎手と同じようなプレッシャーに、日々苛まれているのだろう。

第3戦は菊池が登板してくるので、明日は則本で西武の連勝を止めておきたいところ。
勝てそうな相手にはだらしないピッチングをすることも多い則本だが、相手の存在が大きければ大きいほど燃えるタイプ。
10連勝の西武の先発が、今季4勝0敗と土つかずの岡本洋なら、可燃性エースの則本を焚きつける燃料は充分。
まあなんとかしてくれるだろう。

※ おずさん、TERUさん、拍手コメントありがとうございます。


独自路線を歩むハム、楽天のお手本はあの球団か

日ハムを三タテにしたソフトバンクが4連勝(貯金30)として、試合のなかった楽天(貯金29)を再び貯金の数で上回った。
ソフトバンクは残り試合の多い楽天が、ラストスパートをかけて勝ち続けた場合を想定して、
ゲーム差をつけた首位でシーズンを終えたいと考えているようで、リリーフを惜しみなくつぎ込み1戦必勝態勢で戦っている。

日ハムは1億円プレーヤーで、32歳と中堅の域にさしかかってきた谷元を中日に放出。
メジャーではFA取得前のダルビッシュがトレードに出されたが、谷元も今オフにFA権を取得する予定で、日ハム流で言えばいわゆる「卒業」である。
大谷、中田も今季限りの可能性があり、チームは大胆露骨に若手への切り替えを計り始めた。
AKB48方式というかRPGゲームや育成ゲーム的なこのやり方は、これまで「日本人の情緒に合わない」として採用されてこなかったが、よくよく考えれば、広島カープが財政的な事情から主力を出して若手を育てるという、スクラップアンドビルドを昔から繰り返しており、それがフロントの補強・育成能力を上げるという結果に繋がって、今やチームは人気、実力ともにリーグNo.1と目されるまでに成長してきた。
平均で3万人を動員するマツダスタジアムは、3万3千の収容能力から言えばほぼ満員といえる状況で、日本で10番目くらいの都市である広島の規模としては、市内ではかなりの専有率
のところまでやってきたのではないだろうか。

仙台は広島に次ぐ日本で11番目の都市だから、現在は2万4千人程度の動員数を、平均で3万人近くまで引き上げるキャパシティは持っているはず。
楽天は今季、東北圏内のプロ野球ファンを取り込む目的で、郡山(中止)、秋田、盛岡、山形、弘前と精力的に地方球場での試合を行ったが、いずれも満員御礼とはならなかった。
とりわけ秋田、盛岡、山形は、2万5千人クラスのスタジアムでありながら半分程度の観客しか入らなかった。
東京ドームの4万5千で主催試合の動員数はある程度補ったものの、生のプロ野球観たさに地元のファンが押し寄せた昔とは、「環境が違う」としか言えない結果で、本当にファン獲得の効果があったのかどうかは微妙なところ。
ちなみに広島カープが今季、マツダスタジアム以外で主催試合を行ったのは2試合だけで、それも尾道、三次という県内でのものである。
これも満員とはならなかったものの、1万5千人クラスの球場に1万3千余りの入場者数だから、九割方は埋まったことになる。

スカスカの地方球場での試合に力を入れるよりも、連日、球場開設以来最多入場者数を更新していた本拠地のキャパ拡大が喫緊の課題で、モノは売れるところに持っていくのが商売の基本である。

※ タムきちさん、TERUさん、おずさん、拍手コメントありがとうございます。


あとひとりからの逆転勝利!

オリックス3ー4楽天

主力打者の離脱で得点力が落ちているだけに、先発が踏ん張ってもらいたいところだったが、岸、塩見、美馬に続き釜田までが結果を出せず。
元々ギクシャクしたフォームで制球の安定しないタイプだが、この日はカウントを悪くして、ストライクをとりに行ったところを狙い打たれた。
リリーフ陣に負担をかける3回0/3での降板は先発失格で、次の登板機会があるかどうか微妙になってきた。
何度も手術した肘のこともあるので、登板間隔のある先発で大切に使われてきたところもあるが、結果を出せないのならいつまでも特別扱いするわけにはいかないだろう。

楽天打線のファーストペンギンが戻ってきた。
フルスイングと全力プレーで敵陣に切り込んでいく茂木の復帰は、ケガ人続出のチームに勇気を与える存在になった。
九回二死走者なしから嶋が四球を獲れたのも、茂木に回したくないという投手心理からだろうし、逆転ホームランを警戒するあまり、黒木は茂木とも勝負できなかった。
ペゲーロがいない分、この日のようにボール球で攻められるケースが増えると思われるが、強打者となった茂木にとって、次のテーマである「ガマンする力」を試されるステージに立ったわけで、ここを乗り越えてもうひと回り大きな打者になって欲しい。

ふたつの四球でお膳立てされた最後のチャンスをモノにしたのは、ペゲーロの代わりで二番に入っている聖澤。
三打席目まではまるでいいところがなかったが、八回の四打席目ではチャンスメークのセンター前ヒットを放ち、この打席では2ー1からストライクをとりに来た外のストレートを一閃。
打った瞬間に左中間真っ二つと解るライナーで、逆転となる一塁走者の茂木が悠々ホームインできる痛快な一打。
夏場に一軍にいること自体、聖澤としては珍しいことで、決して調子は良くないとは思うが、バットを短く持つなど、今まで聖澤のスタイルになかったことをやるあたり、このチャンスに賭ける意気込みを感じる。
突っ込まない安全第一の守備で、連続守備機会無失策記録を作るなど、典型的な弱いチームのレギュラーで、淡白で物足りないというイメージがあったが、好調でも控えに甘んじるしかないほど、厚みを増した外野の定位置争いで、ようやくなりふり構わず結果を求める姿が見えてきた。

安定した守備とマルチヒットで貢献したクルーズ。
二塁上で早速「burn」をやっていたが、慣れないためか、どう見ても「ガチョーン」で、誰か「手を前後に動かさなくてもいいよ」と教えてやってくれ。
巨人では干されていたが、練習態度や全力疾走を怠るなど本人に責任のある部分もあって、楽天の三人とは違うタイプのようだが、その辺りを外国人の扱いに定評のある梨田監督が、どうハンドリングするのかが見もの。
守備は折り紙つきのため、バッティングが開花するようならペゲーロ不在を感じさせないほどの働きをする可能性もあり、本人も来季の契約のために必死にプレーするだろうから、強いソフトバンクを振り切って優勝するためには、鍵になる選手と言えそうだ。

逆転勝利の下地を作ったのは、間違いなく四回以降をゼロで抑えたリリーフ陣の活躍だろう。
落ちるスライダーで右打者を面白いように空振りさせていた菅原、なぜか太って球速が増している菊池、金刃の尻拭いを見事にやってのけた上に、回またぎまでした久保、松井裕樹の代役クローザーとして試合を締めくくった福山など、それぞれが持ち場持ち場で自分の仕事を果たした。

ソフトバンクはこの日も勝ったが、マイナスゲーム差を発動せずに首位を守った楽天。
ただの棒切れに成り果てていた槍に、「穂先」が戻ったことで攻撃力が増した。
崩れ始めた先発陣が不安だが、この時期どこも打線が優位になるので、獲られた分だけ獲り返せばいい。
次の相手は9連勝中の西武である。
まだまだ上位二強とは7ゲームも差はあるが、下位3球団をすべて三タテにして、いつの間にか貯金を15も貯め込んできた。
元々力のあるチームを辻監督が上手くまとめ上げており、バットで稼いだ点を守備で吐き出す昨年までのチームとは違い、投手陣を含めた守りがレベルアップしている。
西武が中6日の十亀、楽天が中5日で則本が投げそうだが、則本が力で西武の10連勝を阻止しないと、苦手の菊池が控えているだけに厳しくなってくる。
右のサイドスローは左の長距離砲が攻略のカギを握るので、茂木がいきなりガツンと行って、楽天ペースでスタートしたいところ。


打線に反発力なくお得意様のオリックスに連敗

オリックス5ー2楽天

アマダーの2点タイムリーを阻止した安達のスーパーキャッチは、攻撃力の落ちている今の楽天にとってはかなり堪えるプレーだった。

先発の美馬はピークを過ぎたようで、球威、制球ともにイマイチで、ここまで8勝をマークしている自信で何とか粘ったものの、六回に捕まって高梨にマウンドを譲る。

嶋が久々のマルチヒットで上位に繋いだが、三番までがノーヒットではどうしようもない。
この試合、収穫があるとしたら、青山の投球フォームが多少マシになっていたこと。
昨年までは踏み出した左足が開き、ストレートがすべてシュート回転していたが、それがこの日は少し我慢できていた。
T-岡田にも伊藤にもいい当たりをされており、まだまだ勝ち継投に組み込めるほどの内容ではないが、ビハインドゲームを踏ん張る駒くらいには使えそうだ。

ソフトバンクに並ばれたが、たしか勝率の隠れ貯金が1ゲームあるので、今日楽天が敗けてソフトバンクが勝っても-1.0で楽天が首位を守れるはず。
梨田監督は「茂木の状態が万全ならとても明るい話題だが、スロー(投げる)の回復がスローみたいだね」なんて、つまらないダジャレを言って3連敗を煙に巻いているので、深刻は深刻だが、バタバタせず戦力がまた整ってくるのをじっくり待つ態勢はできているようだ。

4連敗阻止は今日の先発の釜田に託された。
援護はそれほど期待できないし、継投にも不安があるが、ここは存在感を見せつけるチャンスでもある。
連敗のまま好調西武との3連戦は精神的にもキツいので、西を攻略して休みたいところだ。


捨てたら打ったチグハグな連敗

オリックス11ー5楽天

タイミングの悪いことに、戸村が試合を壊して主力をお役御免にした途端反撃し始めて、2点差ならと思わせたところで金刃が息の根を止めてくれた。
青山はともかく金刃は見るべき球がなく、右も左も滅多打ち状態。
もともと一年よければ二年悪いタイプだから、年齢的にもう一度いい年があるのかどうか微妙なところ。
嶋は過剰評価されているので批判の対象になっているだけだが、伊志嶺は座って捕るだけの捕手っぽいことをしている選手で、捕手としてカウントしてはいけない。
最近は打つ方も変化球を投げておけば『安牌』とバレており、振ったところに投げるヘマさえしなければ大丈夫と思われているので、プロ野球選手として生き残っているのが不思議なくらいに使えない。
選手をうまく乗せて力を発揮させてきた首脳陣は評価するが、さすがに捕手伊志嶺はありえない。
戸村は金刃が試合を壊した後に登板していれば好投した可能性もあるが、同点では借りてきた猫になってしまうので、球に力はあっても勝負のかかった展開では使えない。
青山は多少逃げ腰フォームが修正されていたようだが、嶋が青山の逃げ腰ピッチングを覚えていて、怖くてインコースに投げさせられない。
松井裕樹の離脱で勝ち継投がひとつずつ繰り上がっており、中盤の同点やビハインドの場面で投げる投手がいない。
判定が辛い杉本が球審を務めると試合が荒れることが多い。
金子ですら七回途中で94球も投げてしまうのだから、塩見が五回途中で100球近く投げてしまうのは仕方がないか。

移動日なしのデーゲームということで、勝機が薄いとなれば早めに主軸を休ませる予定だったため、勝ち目が出た試合を捨てるような形になってしまったが、2ー7で金子なら「今日はないな」と店を仕舞うのも仕方がない。
戸村のワンバウンドに反応できなかったところを見ると嶋もバテバテで、そろそろ足立を上げたいところだが、まだ万全ではないのだろうか?

※ おずさん、タムきちさん、拍手コメントありがとうございます。


悪夢、守護神まで消えた

楽天1ー5ソフトバンク

なんとなく敗けてしまったような気がしたのは、試合前に発表された守護神の離脱がチーム全体にショックを与えたからだろうか。
おまけにようやく状態の上がってきた今江までが骨折ということで、一気に野戦病院化してきた楽天。
今江はともかく松井裕樹の代わりなどどこを探してもいないわけで、ボークで崩れる不安のあるハーマンにクローザーは荷が重そうだし、とりあえずサブちゃんでなんとか乗り切るしかなさそうだが、先発陣でクローザー適性を試してみたいのは釜田。
肘に爆弾を持つ投手だからムリはさせられないが、サブちゃんと交代で使うくらいの登板数ならなんとかなるだろう。

クルーズは日本に来て三年、これまでOPS.700を一度も上回ったことのない守備の人だから、日本に残りたい一心で短期間だけ能力以上の働きをしてくれたら、という狙いだろう。
クルーズの足りないぶんはアマダーに余分に打ってもらうとして、嶋もサッパリ打てなくなったため、塁に出る人が居なくなった印象。

一日ふたりずつ選手がいなくなるという悪夢。
主力を休ませる余裕もなくなった上に連戦続き
だから、いよいよ本当の試練がやって来た。
ソフトバンクも内川が長期離脱で、デスパイネも故障が多いので、いつ打線崩壊するかもしれないが、替えがいくらでもいるのが強み。
力関係が変わりこれから八月一杯は苦しい戦いを強いられそうだ。

※ おずさん、タムきちさん、TERUさん、拍手コメントありがとうございます。


ねこだましが決まりソフトバンクは目が点に

楽天4ー1ソフトバンク

ネックレスを引きちぎってからの則本は凄かった。
「もう長いイニング投げられなくてもいい」という感じで、完全にリミッターを外して力で圧しまくった。
この気迫にウィラーが応え、同点弾で援護すると今江のラッキーなヒットで勝ち越し。
そして絶好調のアマダーのソロと巨人から瞬間移動してきたクルーズまでが追い打ちのタイムリーを放ち、点差以上の一方的な楽天の勝利で4連勝。
主軸の内川を故障で欠いているソフトバンク打線は、オールスター前の直接対決時ほどの状態になく、助っ人が入れ替わり立ち替わりホームランをかっ飛ばす楽天打線との攻撃力の差が出た試合だった。

クルーズを電光石火で補強する楽天の本気度は、ファンはもちろんのことソフトバンクナインにも戸惑いを与えただろう。
それだけ茂木の本格復帰には時間がかかるということなのだが、レンタル移籍的な今回の補強は、このまま干されては来季以降の契約が微妙になってくるクルーズにとっては渡りに船で、短期間でもアピールできればと張り切るだろう。
手薄になった二遊間に手当てしたと同時に、孤立しがちなアマダーの話し相手としても期待できる、一石二鳥の補強になりそうだ。

やることなすことうまくいく楽天に流れはあるが、今日の岸で落としてしまうと、ソフトバンクにまた力を与えてしまうので、しばらくショック状態でいてもらうためにも、エース二枚でしっかり勝っておきたいところ。

※ TERUさん、タムきちさん、おずさん、拍手コメントありがとうございます。


肩透かしの雨天中止

唯一、生で試合が観られる火曜日に、首位攻防戦があるということで、観戦準備を整えていたら早々に中止。
予報が悪いと満員にはならないので、ムリしてまでやらなかったのだろうが、これだけ試合消化率が悪いと、九月に10連戦クラスの過密日程が登場するので、主力を休ませながら使う楽天としては、ベストメンバーで戦えない試合が増えてしまう。

これで連敗しても首位を守ることができるのだが、三タテで一気に引き離すことができなくなったのは残念。
ソフトバンク打線が少し落ち気味なので、ケガ人がいてもやや楽天が有利かと思うが、この対戦は1点差ゲームが続いているので、勝負の綾で流れがソフトバンクに行けば、当然連敗もある。

外野手が手薄になったので、二軍で好成績を上げているオコエを引き上げる可能性もなくはないが、出遅れた理由が「プロとしての自覚に欠ける」ものだったため、梨田監督の性格から、少なくとも今季は二軍で塩漬けにされるような気がする。
実績なら枡田だが、年々パフォーマンスを落としている現状では期待値が低い。
しかし他にこれといった選手もいないので、封印を解いてウィラーを外野手として使い、中川を上げる選択肢もある。

今日は則本がスライド登板するようだが、連続ふた桁三振の記録騒ぎで消耗した体力が戻っているかどうか。
則本で初戦を獲れれば、岸が相手の焦りを利用した投球がしやすくなるので、生え抜きエースとして今度はビシッと決めてほしい。

※ おずさん、タムきちさん、拍手コメントありがとうございます。


ランキング
livedoor プロフィール
訪問者数

    応援のクリック!

    訪問者へのお願い
    ※ 訪問される方へのお願い

    次のような書き込みは、運営者の判断で削除させていただきますので、よろしくお願いします。

    1.著しく礼儀に欠けるコメント
    2.荒らしや来訪者への個人攻撃
    3.対案なき批判コメント
    4.成りすまし
    Archives
    最新コメント
    いらっしゃいませ
    記事検索
    • ライブドアブログ