楽天3−8オリックス

先発の金子は見る影もなく、大枚叩いて補強した中島も小谷野もおらず、おまけにT-岡田までいない貧相な打線のオリックスに完敗。
杉本とかいう、よく判らない怪力選手に満弾を浴びたのは事故みたいなものだから仕方ないが、松井裕樹はオーバーホールが必要なほど劣化しているし、交流戦で夢を見た古川も、パ・リーグでは中継ぎですら通用しないレベルであることを露呈した。

若い指揮官にとって煙たい存在の佐藤義コーチをブルペンに追いやり、ゴマすりで残っているとしか思えない森山をベンチに入れ、コーチ業では若葉マークの栗原をいきなり一軍打撃コーチに据えるなんて、いかにも傀儡楽天らしいスタッフで完全に野球を舐めている。
もともと星野というプロ中のプロがいない楽天なんて所詮この程度の球団で、今やパ・リーグのお荷物チームの地位を着実に固めつつある。

後半戦、たとえウィラーが戻ってきたとしても、三塁手の層が厚くなるだけだし、田中と今江がバカみたいに打っても五割なのだから、これ以上離されないで付いて行くのが精一杯だろう。

また原液をシャブシャブに薄めたオールスター風味戦を2試合もやるらしい。
NPBのオールスターなんて1試合でも多いくらいで、12球団でホームラン競争でもやったほうがマシ。
藤田とか福山とか玄人好みする選手ではあってもスターではないし、たとえスターに値する選手であっても、ニヤニヤ笑って余興丸出しのチンタラプレーなど見たくもない。

下品な応援団とゲロオヤジばかりの時代を想えば、声によるスマートな応援文化はそれなりに洗練されて悪くはないが、野球をダシにして騒ぎたいというのがファンの本音だけに、日用品に豪華なラッピングを施しただけのようなオールスター戦でも、盛り上がればいいじゃないか、とスルーしてしまう。

やがて甘やかされた球団は儲かるならなんでもありになっている。
レプリカユニを売るための復刻ユニフォームをバンバン作って、選手をまるで着せ替え人形のように扱ったり、追悼だ!復興だ!とそれらしい理由をつけてはイベントに利用。
ただでさえ統一感がない広告で汚らしく見えるNPBの球場に、コスプレのようなド派手なユニフォームを着た選手が野球をやっているのだから落ち着かない。

甲子園球場は素晴らしい建築物だが、ところ狭しと貼り付けられた広告が、まるで“耳なし芳一”の全身に書かれたお経のようでおぞましい。
伏見稲荷などパワースポットとして外国人がウジャウジャ来ているらしいが、小銭に目が眩んで鳥居にスポンサー広告をベタベタ貼り出したら、あっという間に誰も来なくなる。
他の球場はともかく甲子園は歴史的建造物とも言えるので、そろそろ何か考えた方がいいのではないだろうか。

MLBは金儲けと風格の維持を両立させるため、NPBの三倍くらいの球団数があってもオールスターは1試合しかやらないし、球場広告もバーチャルだからテレビにしか映っていない。
ネーミングライツも16年とか20年とか“時代”レベルの長さで、覚えた頃に名前を変えるどこかのスタジアムのような、金と引き換えに価値を貶めるようなことはあまりしないようだ。