フォルクスワーゲングループの「ディーゼルゲート」、違法プログラム問題を受けて、日本でも国土交通省と環境省により、「排出ガス不正事案を受けたディーゼル乗用車等検査方法見直し検討会」が設置され、その一環として路上走行試験(RDE=リアルドライブエミッション)の測定がされたのは2015年末の話。そして、その結果が公表されております。
すでに多くのメディアで報道されているように、マツダ(CX-5、デミオ)はRDEにおいてもNOx規制値をほぼクリアしたものの、トヨタ(ランドクルーザープラド、ハイエース)、日産(エクストレイル)、三菱(デリカD:5)については路上走行試験において台上試験でクリアしている規制値と最大10倍以上の乖離があったとのこと。

2015-07-23-11-50-07

この結果から、マツダの低圧縮比ディーゼルがNOxを抑制するのに効果的な構造になっているということは誰もが認めるところでありましょうが、路上走行試験という名目には少々の疑問あり。
NOxの規制値をほぼクリアしているマツダを含め、CX-5を除いて同じルートの往路と復路での傾向のない差が生まれているのは、再現性という点からしても、試験という言葉を使うことに違和感。今回の結果についてはひとまず計測してみました、くらいの話でありましょう。そもそも平均速度については表記されておりませんし、『測定日、気温・湿度、交通状況等が異なる』という注釈が付いている段階で比較できる数字ではないということ。もちろん、大人の配慮としてのエクスキューズという可能性も無視できないのではありますけれど(汗)
実際、路上走行試験で渋滞状況を揃えることは不可能であります。今回の結果だけでRDEについて判断できないとはいえ、あくまで参考値として計測するくらいの話に着地させるのが良さそう。もし規制として使うのであれば、最悪の数字を決めておいて、それを超えるかどうかの確認に使うのが吉という気もしますが、さて?


精進します。













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