TAROの競馬トップへ(╹◡╹) 2015-全馬診断

2015年05月27日

日本ダービー(東京優駿)2015 予想平日版/出走予定馬全馬診断・前篇〜

さて、いつもより一日遅れたので早速行きます。

日本ダービー2015全馬診断!

今週は日本ダービースペシャル版ということで、過去の競馬ノートの記述とともにじっくり各馬の評価を書いていきたいと思います。毎週お送りしている競馬ノートでの回顧版と同じく、今回だけでなく今後にも使えるものを意識して書きました。

ではまずは前篇から!

〜日本ダービー2015 出走馬全馬診断!!・前篇

アダムスブリッジ
→アダムスピークの半弟で当馬はディープインパクトからゼンノロブロイに替わっている分、全体に非力な印象。特に後肢がまだひ弱で、ゆえにゲートを出てからの加速が鈍く、スタートで後手を踏む傾向がある。折り合いにはさほど問題なく操縦性が高いので距離延長は追走を考えればプラスになりそうだし、前走の阪神よりは東京の方が良いだろうが、現状はまだここに入るとスケール負けするのではないか? 2戦目の若駒S後のメモにて『柔らかい走りでセンス◎。今後多頭数でも対応可。内枠◎。トライアル勝ち負け級』(競馬ノート462号)と書いた通り、現状G1級のスケールは感じない。あくまでも経験を積む舞台。先々は良くなりそうだが、それでもG1よりはトライアル級では。

キタサンブラック
→デビュー戦を終えた直後のメモで『完勝。地力でねじ伏せる。長くいい脚あり将来性◎。ポンポンと勝ち上がれなくても先々は重賞級。スタミナ◎』(競馬ノート465号より)と書いた通り、当時から素質の高さは見せていたが、想定以上に出世が早くあっという間にダービー路線に乗って来た。500キロを超える雄大な馬体から繰り出す大きなフットワークは魅力的だが、その反面ややもたつくところもあり、皐月賞もスムーズに見えたが4角から直線の入り口では多少外に張り気味だった。従って脚質的には小回り向きの印象を受けるが、反面走りを見るとコーナーをゆったり回って直線に入ってから加速態勢に入れる東京競馬場向き。皐月賞は見た目上は決定的な差を付けられたが、馬場次第ではまだダービーでの逆転の余地を残すのでは? 恐らく京都外回りも合うので菊花賞でも面白そうだし、長く楽しめそうなタイプだ。今回も好勝負になって良い。

グァンチャーレ
→当馬はデビュー戦後に穴注目馬として以下のようなメモがある。『今回はゲートがすべて。大きく出遅れたので今後も同じことがあるかもしれないが、上がり最速の脚は際立っていた。距離は伸びてもOK。未勝利なら素質は上位。人気落ちなら怖い』(競馬ノート380号より)。従ってこの次走に距離延長で未勝利勝ちは納得の結果だったが、京都外回りでの重賞制覇はやや意外だった。穴馬としての資質は高そうで馬券的にも長く楽しめそうなタイプだが、さすがにこの舞台では厳しいか。

コスモナインボール
→3勝目のアイビーS時のメモ『レースセンス◎。スケールないが相手なりに走れるタイプ。追って味』(競馬ノート420号)の通り、センスはありしぶとさは評価できるが、さすがにG1でどうこうとなると厳しく、真価発揮はこれから自分の持ち場に戻ってからだろう。例えばラジオNIKKEIやローカル平坦、非根幹距離重賞などで人気がなければ面白い穴馬要因。今回は苦戦必至。

コメート
→福島戦、さらには年末のホープフルSで見せたような自在な立ち回りが武器で、先々はローカルの中距離重賞で穴をあけてくれそうなタイプ。内枠を生かせるのも良い。逆に言えばダービーで馬券に絡めるほどのスケール感はないか。

サトノクラウン

→皐月賞後の回顧では『出負け気味からロス大。見直し可。ダービーでは巻き返し可能だが、スケールはイマイチ』(競馬ノート498号)と書いた通り、前走は非常にロスの大きな競馬で、見直し可能な内容だった。ややゲートに難があるもののその後の走りはスムーズで、距離延長自体には問題なく、東京替わりも良いだろう。前半どれだけ溜めを利かせられるか…というタイプなので是が非でも内枠を引きたいところか。大物感はイマイチだが、近年のダービーはそもそも立ち回り勝負になりがちでスケールはさほど問われない。秋以降大きく成長しそうな余力はなさそうなのでとにかく今回が勝負だろう。巻き返し可能。

サトノラーゼン
→未勝利勝ち後に『好立ち回り。センス◎【昇級即通用】。平坦◎』(競馬ノート452号)と書いた通り、ディープ産駒らしい器用な立ち回りと機動力を武器にする。ただ、器用さの反面スケール感はイマイチで、2月の東京戦ではキタサンブラックに完敗、前走の京都新聞杯にしてもメンバーランク【D】の相手に立ち回り勝負で内枠を生かしやっと勝ったという感じ。近年のダービーではスケールよりセンス重視の傾向が強いとは言え、立ち回り勝負になれば他にもっと強い馬がいるので、余程恵まれて2〜3着程度の評価が妥当では。スタートや折り合いに難はないので、むしろ菊花賞で内枠を引いたときが怖いか。

スピリッツミノル
→逃げて3連勝を飾っているようにとにかく行き切ればしぶといタイプだが、そのイメージとは裏腹にゲートからの加速は速くなく、皐月賞では加速態勢に入る前に包まれる形になり逃げることすらできず、距離伸びた京都新聞杯でも出ムチを4発入れてようやくハナを奪った。今回も恐らく逃げる形が理想にはなるが、多少を気合を付けて行くことになるので枠の並び次第ではもたつくシーンも考えておきたい。確実に逃げることを考えれば枠は外寄りの方が良い。なお能力面では前走の京都新聞杯が内伸び競馬で逃げて完敗。距離延長はプラスになるし、今年の日本ダービーにおける展開面でのカギを握る馬だが、さすがに今回は厳しいだろう。菊花賞での大逃げを見たい。

タガノエスプレッソ

→弥生賞3着時に「上手く内枠を生かして立ち回った。本質的にはマイル向きで、今回は騎手の好プレーが光った」(競馬ノート480号)と書いたようにあの時の走りが現状の精一杯の競馬。先々はマイル前後が主戦場になるはずで、今回は厳しい。

というわけで、前篇は以上!

今回の2強はそれなりに強力な印象もありますが、皐月賞で最もきつい競馬したのはこの馬
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今回枠順次第では巻き返しがありそうです。

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1984年生まれ、栃木県出身。立命館大学卒。大川慶次郎さんの予想に魅了され、中学2年の時にネット掲示板で予想スタート。2004年にブログ『TAROの競馬』スタート。2009年9月『競馬最強の法則』で連載開始。2012年より開始した有料メルマガ『回収率向上のための競馬ノート』はまぐまぐ競馬部門で読者数第1位。著書に『ラッキーゲート』(KKベストセラーズ)、『回収率を上げる競馬脳の作り方』『回収率が飛躍的に上がる3つの馬券メソッド』(いずれも扶桑社新書)。中日ファン歴20余年。競馬は勝つことももちろん大事ですが、”魅力ある予想”を目指しています。
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