昨年の2月に蕃山の南西側にある馬引沢を遡行して、延々1kmも続く滑沢に感動したため、今年はマスさんと山仲間を連れて再訪してみた。
仙台市の近郊にこれほど魅惑的な沢が人知れず存在することに改めて驚いた。

【 1/28 赤石山西峰(328m)から中ノ森(295m) 宮城・仙台市近郊 】 
熊沢林道の水道施設前~馬引沢左俣出合~中身山林道~仙台幹線送電線巡視路~熊沢林道~44番鉄塔~4赤石山西峰中ノ森~中ノ森登山口

土曜日は晴れの予報であったが、前夜から強風が吹き荒れ、高い山へ向かうのは躊躇われた。
日曜日はマスさんが仕事なので、土曜日に歩けるのは仙台市近郊の山以外に考えられなかった。
そこで昨年単独で歩いて、他の方にも感動を分け与えたかった馬引沢に再び出かけた。

今回ご一緒するの先週の高松山を同じmorinoさん、maronnさん、うめさん、そしてマスさんの4名。

うめさんと登山口近くで待ち合わせ、まず中ノ森登山口にうめさんの車をデポ。
秋保街道の赤石橋の先から右折して熊沢林道にある水道施設前の駐車スペースに車を停めた。
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通行止めになっている熊沢林道に入るが、どうやって進入したのか車の轍が何処までも続いている。
轍は凍って滑るので歩き難かった。
そう言えば、崩落していた橋は土盛り工法で完工していて、車の通行はできるようになった。
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左に砂防ダムが見えてくると馬引沢左俣の出合は近い。
少し藪を漕いで沢に降りると広い河原に出る。
簡単に渡渉して左俣に入る
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直ぐに滝壺が深くてへつれないF1に着く。
この滝だけ左岸から巻く。
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前回はF1の直ぐ上流に滑りやすい急斜面を下ったが、今回は安全を考慮して巻き道を素直にたどった。
まったく危険個所がなく沢床に降り立つ。
ここから約1km強の滑沢の遡行が始まる。
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深い甌穴もなく、何処でも滑床を歩けるのが良い。
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流石に厳冬期。
沢の両岸は所々凍っていて、面白い氷の文様を見せてくれる。
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途中、100mほどゴーロ状のところを通過するが、その後は再び平らな滑床が続く
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二股の右俣のところでつららが垂れ下がった場所がある。
昨年はつららのカーテンになっていたが、今年は寒さが厳しくないのでそれ程発達していない。
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沢幅が細くなってきても滑は終わらない。
冬に沢歩きができる稀有な場所である。
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流石に流れが弱くなってくると凍り付いたところもでてきた。
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上流域に入ると、沢は何度か枝分かれしていく。
ここは慎重な地図読みが必要。正規のルートを外れると、どんな悪場がでてくるか分からない。
入渓する場合は地図読みが完璧なリーダーの下で行動して欲しい。

滑沢が終わり、渓畔林の中を蛇行する沢筋になる。 
その先の合尾根から中身山林道に出たのが昨年のルートであるが、今回は左俣をもう少し遡行してみる。

2mぐらいの小さな滝は足場があるので難なく登れる。
しかし凍っている場合は難しいだろう。
いよいよ最源流。それでも滑床は細々と続く。
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正面の尾根に登る道が見えてくると脱渓
まったく藪漕ぎなして中身山林道に出られた。
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オフロードバイクの轍が鬱陶しい中身山林道を東にたどる
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途中、少しだけ木立が伐れた場所から三ッ森山と桐ノ目山の間にオボコンべが望めた。
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太いカヤの木の根元に祠が祀られているのを今回初めて気がついた。
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中身山林道の途中で送電線が上空を横切る。
その送電線(仙台幹線)の巡視路に入り、熊沢林道方面を目指す。
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途中、太白山と茂庭台団地が望める陽だまりがあり、そこで昼食をとる。
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マスさんお手製の和菓子:抹茶の羊羹『万寿』をいただく。
ボリュームがあり、これだけでもお腹が一杯になった。
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うめさんからはナッツのラスクをいただく。
コーヒーを飲み、金華山や太平洋まで見える展望を眺めながら休むひと時は最高であった。
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スギ林の途中で、左に派生する大館山への道を見送り、さらに進むと突然急な法面の上に出る。
右手の急斜面をロープにつかまって降りた
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法面の上から大東岳が意外に大きく見えている。
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熊沢林道の峠部分に降り立って、少し西側に進んだ左手に巡視路の入口がある。
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かなりな急沢を登ると、スギ林を右に巻いて登っていく。
登り切ったところで44番鉄塔に着く。

ここは西側の奥羽山脈の大展望台になっている。
船形連峰の三峰山と後白髪山がくっきり見える。
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秋保の大倉山の背後に山形神室と仙台神室が少し霞んで見えていた。
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次の43番鉄塔が建つ山が赤石山西峰である。
今回は東に位置する赤石山には立ち寄らなかった。

赤石山西峰まで登ると、蕃山の萱ヶ崎山から伸びてくる送電線のラインが一望できる。
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下の44番鉄塔のところより泉ヶ岳と北泉ヶ岳(左)がよりせり上がって迫力ある姿に変わった。
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南西側には今まで樹林を透かしてしか見えなかった鹿ノ上山が端正な山容を露わにしている。
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そして南東側にはこれから向かう中ノ森、そしてその背後に尖った山容が目立つ坪沼愛宕山が見えている。
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赤石山西峰は冷たい風が吹きぬけて休める状態ではないので、一通り写真を撮ってからすぐに中ノ森に向かった。
最初の急坂を慎重に下ると、ミズナラの一直線の道が続く。
林業作業中の毎回掲示されている看板を過ぎて、次の小ピークを登ったところで道を外れて左折。
薄い藪のスギ林を適当に進んでいく。

途中で振り返ると、鉄塔が目立つ赤石山西峰が望めた。
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前にマスさんと歩いた時には、巨大なイノシシが逃げていったスギ林
今回も食痕が至る所にあったが、イノシシの気配はなく安心した。
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鞍部から中ノ森への登りはかなりな急登で大変である。
ほとんどステップもなく、掴まる枝もないので、獣道を足場にしながら慎重に登った。

登りきると三等三角点が設置された中ノ森山頂に着く。
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三角点の東側の広場が宗教上の山頂。
七基の石祠が祀られ、野芝に覆われた広場は休憩にちょうどよい。
祠をバックに記念写真を撮る。
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ちょうどこの日はmorinoさんのお誕生日だった。
maronnさんがまたちょっと種類の違うガレッロ・デ・ロワをご馳走してくれる。
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六等分にケーキを切ったら、当たりは残りの部分にあり、誰も当たらなかった。
この山頂は日当たりが良く、風も弱いのでのんびりと過ごせて良かった。

ケーキを食べ終わってから南西に広がる景色を眺める。
北山の丘陵地の背後に蔵王連峰が連なるが、その山頂部は雪雲がかかって見えなかった。
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唯一北蔵王の雁戸山が頭を出してくれた。
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帰路は中ノ森登山道を忠実に下る。
急斜面に何度も九十九折を刻む。
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この登山道は自然度が高く、南斜面なので早春の早い時期にマンサクの花が咲く素晴らしい道だ。
しかし行程が短いので、今回の宮城県の山ガイドの選定から漏れた経緯がある。
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お長床のような建物の脇を過ぎてスギ林を下っていくと、やがて竹林の中に入る。
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竹林を抜けると梅の木が繁る赤い鳥居の登山口に降り立った。
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この後、うめさんの車で熊沢林道の水道施設に向かう。
今回は車2台を使えて助かった。

ある意味、雪山を歩くより充実した山行であった。
皆も他の人に知られたくない秘密の場所にしたいと感想を述べていた。

この日の歩行距離は10km。里山だけどそこそこ歩いた気になった。

GPS軌跡です。(赤線が今回の軌跡。青線は昨年。)
mabikisawa


動画です。