週末に天気が悪いパターンにはまっているため、山を高原地図の登山道調査の仕事が滞っている。
そこで平日の晴れの日を逃さず、maronnさんを誘って神室連峰の台山に登ってきた。
この山は昨年10月に蒲沢から権八小屋跡を経て往復しているが、山頂から西側の土内へ下るルートが従来の山と高原地図に記載されていなかったので、その調査の必要性を感じていたのだった。

【 9╱12 台山(1078m) 山形・神室連峰 】
火打新道登山口駐車場~銀次郎小屋~不動山林道終点~伐採地~稜線分岐~前山~台山(往復)

台山はウェブ上にほとんどルート情報がアップされていない。
この山へ登るルートは行政では監理されておらず、昔から作業道として使われ、有志の方が時々ボランティアで刈り払いをしているらしい。
しかし珍しい事に今年6月初旬、土内から台山を往復する新庄市の市民登山イベントが行われたという情報を得た。市の担当者にお伺いしたら、地元の山岳会の方々が引率して、登山道の刈り払いも行われたらしい。これは願ってもいないチャンスなので、ずっと登る機会を狙っていたのである。

土内集落の手前から台山を望む。
天気予報では晴れの予報だったが、ヤマセが入っている様子で、神室連峰の東側は雲に覆われ、標高1200m以上のピークには雲がかかっている。
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8月の二度に渡る豪雨被害が懸念されるため、土内集落を抜けて直ぐに左折する不動山林道には入らず、火打新道登山口の駐車場まで車を走らせた。

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駐車場から少し東に歩くと、左手に個人所有の銀次郎小屋が建っている。
銀次郎小屋の右手から台山登山口がある不動山林道まで行く作業道がある。
以前、入口に台山登山口へ、という看板が立っていたが、今は無くなってしまった。
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少し草薮がかかるスギ林の中の作業道を登って行くと、左に折れて水平道に変わる。
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人に踏まれた作業道を奥に進むと、地形図にない林道の終点に着いた。
そこは伐採した木材の貯木場になっていた。
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整然と重ねられた材木にはこんなステッカーが貼られていた。
合板用として使われるようである。
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まったく地図にない林道が出て来たので、GPSで現在地を確認する。
何処に続くのか分からない作業道が林道終点から左右に続いている。
赤テープのマーキングがついた右の道に入ると、伐採地に出てしまった。
次に左の作業道に入るが、伐採と枝打ちされたスギ林の中に入り、道が判別できなくなる。
どうも西側の沢筋に林道があるようなので、歩き難いスギ林を少し下ったら不動山林道に合流できた。

林道を少し登って行くと、伐採作業に従事している4名の男性と出会った。
登山道で伐採作業が行われている場合は通行止めになるので、一応確認したみたら、別な場所で伐採作業を行っているとの事。先ずは一安心。

その先で神室山・台山登山口の標識が出てくる。
伐採用のブル道が左右に分かれていて、伐採前の状態とまったく異なった様相になっているようだ。
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8月の集中豪雨の影響でブル道はズタズタの洗掘されていた。
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小尾根に取り付く手前に水場の標識があった。
登山道は基本的に金掘沢の左岸を沢とつかず離れず登っていく。
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登山道はほぼ直線的に続く。
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森の前方が明るくなってきて、突然伐採地に飛び出した。
ここで登山道は完全に寸断される。
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山勘で涸れた沢筋方面にブル道をたどってみたら、前方に接続する登山道が確認できた。
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登山道に合流して僅かな距離で稜線の分岐に着く。
台山へは右折。左折する踏み跡は枡沢ダム湖畔まで続いているらしい。
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ここから先は顕著な登山道になる。
少し登ると美しいブナの二次林に入った。
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標高800mまで登ると、ブナの巨木が出て来た。
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地元で前山と呼ばれる標高825mの三角点ピークは、点の記では加室山と標記されている。
少し笹薮がうるさくなるが、歩くペースを阻害するものではない。
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少し下ってから892m峰へ登り返す。
尾根の北斜面に入ると藪は無くなり、尾根上に出ると少し薮っぽくなる繰り返し。
しかし6月の市民登山で一番薮が酷い箇所は刈り払われているので助かる。

892m峰からの下りで、漸く台山が見えてきた。
ここから山頂まで標高差220mの急登が待っている。
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岩がゴロゴロした滑りやすく、ステップの薄い急坂に苦労しながら登ると、やがて傾斜が緩くなり頂稜に出たことが分かる。
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歩きだしてから休憩を入れて2時間45分で山頂に着いた。
標高は1100mにも満たない低山であるが、流石に神室連峰の一座。
決して楽に登らせてくれない。
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台山山頂からは第一級の展望が得られる。
土内川を挟んで神室山~天狗森~小又山~火打岳へ続く神室連峰の主稜線が、至近距離で眼前に展開する。

しかしこの日は各々の山頂部だけ雲がかかってちょっと残念な状態だった。
天狗森は山頂に着いてからずっと見えていた。
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火打岳は流れ飛ぶ雲の狭間に何度も顔を出してくれた。
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神室山はゆっくり食事を摂っていたら、雲が飛んでその姿を見せてくれた。
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唯一、山頂にいる時に見られなかったのが小又山。
でも初めてこの山頂に立ったmaronnさんはとても満足していた。

山頂に吹く風は完全に秋の様そう。
長袖シャツを重ね着してちょうど良い気温だった。

帰路は登ってきた道を戻るだけ。
キノコを探しながら下ったが、道の両脇は笹薮が深く、キノコが生える倒木の存在がさっぱり分からない。唯一生えていたブナカノカは高い位置に生えていて採取できなかった。
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下って行くと、鳥海山が枝越しに見える場所が一か所だけあった。
今年は神室連峰に何度も通っているため、鳥海山は数多く見ている。
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825m峰を過ぎ、ブナの二次林の中で休憩を取る。
ここは鉤掛森のふれあいの森遊歩道に感じが似ている。
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稜線分岐を左折して、金掘沢左岸の登山道を下る。
ブル道んが交錯していても、登りのルートを全て記憶しているので、スムーズに迷わず下れた。
下部の洗掘された歩き難いブル道を下る。
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不動山林道終点からスギ林を抜けて、火打新道登山口駐車場に停めた車に戻った。
もっと薮が被った登山道を予想していたけど、稜線分岐までの伐採用ブル道が交錯した場所以外は、とても歩きやすいコースだった。次は残雪期に訪れてみたい山である。

GPS軌跡です。
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