徒然雑記

終日のたりのたりかな  
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2016年 9月 書籍新刊カレンダー  

★マーク付は要注目作品

8月31日
さよなら、サイキック 1.恋と重力のロンド】 清野静(角川スニーカー文庫) Amazon Kindle B☆W
 【エクスタス・オンライン 01.魔王はクリアを許さない】 久慈マサムネ(角川スニーカー文庫) Amazon Kindle B☆W
 【魔装学園H×H 9】 久慈マサムネ(角川スニーカー文庫) Amazon Kindle B☆W
 【いつかの空、君との魔法】 藤宮カズキ(角川スニーカー文庫) Amazon Kindle B☆W



9月1日
 【神話大戦ギルガメッシュナイト 3】 翅田大介(HJ文庫) Amazon Kindle B☆W
 【ドルグオン・サーガ】 にゃお(HJ文庫) Amazon Kindle B☆W
 【精霊幻想記 5.白銀の花嫁】 北山結莉(HJ文庫) Amazon Kindle B☆W



9月2日
彼女がフラグをおられたら 冥土の土産よ、最期に卒業式のことを教えてあげるわ】 竹井10日(講談社ラノベ文庫) Amazon Kindle B☆W
「地下鉄に乗るっ」シリーズ 京・ガールズデイズ 2 ~太秦萌の九十九戯曲~】 幹(講談社ラノベ文庫) Amazon Kindle B☆W
 【やっぱり死神が無能なせい】 広重若冲(講談社ラノベ文庫) Amazon Kindle B☆W
 【虚無の魔王、創世の英雄姫】 澄守彩(講談社ラノベ文庫) Amazon Kindle B☆W



9月8日
 【ぬり壁のむすめ: 九十九字ふしぎ屋 商い中】 霜島ケイ(光文社文庫) Amazon


9月10日
はたらく魔王さま! 0−】 和ヶ原聡司(電撃文庫) Amazon
狼と香辛料XVIII Spring Log】 支倉凍砂(電撃文庫) Amazon
新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙】 支倉凍砂(電撃文庫) Amazon
 【OBSTACLEシリーズ 激突のヘクセンナハト 3】 川上稔(電撃文庫) Amazon
 【血翼王亡命譚3 ―ガラドの夜明け―】 新八角(電撃文庫) Amazon
 【おはよう、愚か者。おやすみ、ボクの世界】 松村涼哉(電撃文庫) Amazon
 【クロバンス戦記 ブラッディ・ビスカラ】 高村透(電撃文庫) Amazon
 【魔法と夜のウォンテッド!】 高樹凛(電撃文庫) Amazon
 【シンドローム×エモーション】 本田壱成(電撃文庫) Amazon
 【プラスティック・メモリーズ -Heartfelt Thanks-】 林直孝(電撃文庫) Amazon Kindle B☆W


 【まのわ 竜の里目指す 私強くなる 2】 紫炎(このライトノベルがすごい!文庫) Amazon


 【本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第三部「領主の養女機廖曄々畄酥夜(TOブックス) Amazon Kindle B☆W


 【異世界駅舎の喫茶店】 Swind(宝島社) Amazon
 【最強魔王様の日本グルメ】 kimimaro(宝島社) Amazon



9月13日
ぼんくら陰陽師の鬼嫁】 秋田みやび(富士見L文庫) Amazon Kindle B☆W



9月14日
りゅうおうのおしごと!4】 白鳥士郎(GA文庫)) Amazon Kindle B☆W
我が驍勇にふるえよ天地 2 〜アレクシス帝国興隆記〜】  あわむら赤光(GA文庫)) Amazon Kindle B☆W
ゴブリンスレイヤー 3】 蝸牛くも(GA文庫)) Amazon Kindle B☆W
 【中古でも恋がしたい! 7】 田尾典丈(GA文庫)) Amazon Kindle B☆W
 【フィクション・ブレイカーズ】 西島ふみかる(GA文庫)) Amazon Kindle B☆W
 【異能バトルは日常系のなかで 12】 望公太(GA文庫)) Amazon Kindle B☆W
 【うちの居候が世界を掌握している!15】 七条剛(GA文庫)) Amazon Kindle B☆W


 【不老少女と魔法教授】 松西義人(GAノベル) Amazon Kindle B☆W


 【銀河機攻隊マジェスティックプリンス はじまりの少女、約束の螺旋】 宍戸義孝(宝島社) Amazon



9月15日
皿の上の聖騎士(パラディン) 2 ― A Tale of Armour ―】 三浦勇雄(NOVEL0) Amazon Kindle B☆W
 【ディメンタルマン ロイドのカルテ】 サイトウケンジ(NOVEL0) Amazon Kindle B☆W
 【破滅軍師の賭博戦記 幼き女王は賽を投げる】 至道流星(NOVEL0) Amazon Kindle B☆W


 【戦国小町苦労譚 三、上洛】 夾竹桃(アース・スターノベル) Amazon



9月16日
やがて恋するヴィヴィ・レイン 1】 犬村小六(ガガガ文庫) Amazon Kindle B☆W
弱キャラ友崎くん Lv.2】 屋久ユウキ(ガガガ文庫) Amazon Kindle B☆W
 【人類は衰退しました 未確認生物スペシャル】 田中ロミオ(ガガガ文庫) Amazon Kindle B☆W


 【ハーシェリク 転生王子と憂いの大国2】 楠のびる(Mノベルス) Amazon



9月17日
デート・ア・ライブ 15.六喰ファミリー】 橘公司(富士見ファンタジア文庫) Amazon Kindle B☆W
機甲狩竜のファンタジア】 内田弘樹(富士見ファンタジア文庫) Amazon Kindle B☆W


 【オークの騎士】 darnylee(ぽにきゃんBOOKS) Amazon



9月20日
 【マルドゥック・アノニマス 2】 冲方丁(ハヤカワ文庫JA) Amazon Kindle
 【セルフ・クラフト・ワールド 3】 芝村裕吏(ハヤカワ文庫JA) Amazon Kindle



9月21日
英雄教室 6】 新木伸(ダッシュエックス文庫) Amazon
セーブ&ロードのできる宿屋さん 〜カンスト転生者が宿屋で新人育成を始めたようです〜】 稲荷竜(ダッシュエックス文庫) Amazon
 【白蝶記 3―どうやって獄を破り、どうすれば君が笑うのか―】 るーすぼーい(ダッシュエックス文庫) Amazon


 【さようなら竜生、こんにちは人生7】 永島ひろあき(アルファポリス) Amazon



9月23日
Re:ゼロから始める異世界生活 9】 長月達平(MF文庫J) Amazon Kindle B☆W
異世界拷問姫 2】 綾里けいし(MF文庫J) Amazon Kindle B☆W
エルフでビキニでマシンガン!】 神野オキナ(MF文庫J) Amazon Kindle B☆W
前略、英雄候補は強くなるためにセンセイと××します。2】 葉村哲(MF文庫J) Amazon Kindle B☆W
 【世界の終わりの世界録(アンコール) 8.慟哭の神霊】 細音啓(MF文庫J) Amazon Kindle B☆W
 【奴隷エルフちゃんを英雄にプロデュースします! 崖っぷちから始める世界寿命の延ばし方】 秋月煌介(MF文庫J) Amazon Kindle B☆W
 【ようこそ実力至上主義の教室へ 4.5】 衣笠彰梧(MF文庫J) Amazon Kindle B☆W



9月24日
 【山内くんの呪禁の夏。 夏の夕べに約束を】 二宮酒匂(角川ホラー文庫) Amazon Kindle B☆W



9月25日
 【現実主義勇者の王国再建記 2】 どぜう丸(オーバーラップ文庫) Amazon Kindle B☆W
 【ワールド・ティーチャー 異世界式教育エージェント 4】 ネコ光一(オーバーラップ文庫) Amazon Kindle B☆W
 【黒の召喚士 2.偽りの英雄】 迷井豆腐(オーバーラップ文庫) Amazon Kindle B☆W
 【音使いは死と踊る 2】 弁当箱(オーバーラップ文庫) Amazon Kindle B☆W
 【神殺しの英雄と七つの誓約 5】 ウメ種(オーバーラップノベルス) Amazon Kindle B☆W



9月26日
翼の帰る処 5.―蒼穹の果てへ―(下)】 妹尾ゆふ子(幻冬舎コミックス) Amazon


9月30日
異世界食堂 3】 犬塚惇平(ヒーロー文庫) Amazon
 【無属性魔法の救世主(メサイア) 2】 武藤健太(ヒーロー文庫) Amazon
 【竜峰の麓に僕らは住んでいます 2】 寺原るるる(ヒーロー文庫) Amazon


 【楽園への清く正しき道程 国王様と楽園の花嫁たち】 野村美月(ファミ通文庫) Amazon B☆W
 【龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 11】 鳳乃一真(ファミ通文庫) Amazon B☆W
 【銃魔大戦 怠謀連理】 カルロ・ゼン(エンターブレイン) Amazon B☆W


 【モンスターのご主人様 7】 日暮眠都(モンスター文庫) Amazon



2016年 9月 漫画新刊カレンダー  

★マーク付は要注目作品

9月1日
 【Fate/stay night (Heaven's Feel) 3】 タスクオーナ(カドカワコミックス・エース) Amazon Kindle B☆W
 【吸血バイト霧島くん 1】 鹿島初(カドカワコミックス・エース) Amazon Kindle B☆W



9月2日
 【新しい彼女がフラグをおられたら 4】 凪庵(KCDX) Amazon Kindle B☆W
 【食戟のソーマ L'etoile―エトワール―3】 昭時大紀(ジャンプコミックス) Amazon Kindle B☆W
 【食戟のソーマ 20】 佐伯俊 (ジャンプコミックス) Amazon Kindle B☆W
【血界戦線 Back 2 Back 2】 内藤泰弘 (ジャンプコミックス) Amazon Kindle B☆W



9月7日
【大家さんは思春期! 6】 水瀬るるう(まんがタイムコミックス) Amazon Kindle B☆W
 【昭和元禄落語心中 10】 雲田はるこ(KCx) Amazon Kindle B☆W



9月9日
【夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~ 19】 ヤスダスズヒト(シリウスKC) Amazon Kindle B☆W



9月10日
【あまんちゅ! 11】 天野こずえ(ブレイドコミックス) Amazon
【魔法使いの嫁 6】 ヤマザキコレ(ブレイドコミックス) Amazon Kindle B☆W



9月12日
【辺獄のシュヴェスタ 4】 竹良実(ビッグ コミックス) Amazon Kindle
【つぐもも 18】 浜田よしかづ(アクションコミックス月刊アクション) Amazon Kindle B☆W
 【シュトヘル 13】 伊藤悠(ビッグコミックススペシャル) Amazon Kindle



9月16日
 【ACMA:GAME 19】 メーブ(週マガKC) Amazon Kindle B☆W
【恋は光 5】 秋☆枝(ヤングジャンプコミックス) Amazon Kindle
 【はやて×ブレード2 4】 林家志弦(ヤングジャンプコミックス) Amazon Kindle B☆W
【魔王城でおやすみ 1】 熊之股鍵次(少年サンデーコミックス) Amazon Kindle



9月20日
【紫電改のマキ 7】 野上武志(チャンピオンREDコミックス) Amazon Kindle B☆W
【亜人ちゃんは語りたい 4】 ペトス(ヤンマガKCSP) Amazon Kindle B☆W



9月23日
 【グラゼニ 〜東京ドーム編〜8】 アダチケイジ(モーニングKC) Amazon Kindle B☆W
 【宇宙兄弟 29】 小山宙哉(モーニングKC) Amazon Kindle B☆W
【アイゼンフリューゲル 弾丸の歌よ龍に届いているか】 七竈アンノ(ビッグコミックス) Amazon Kindle
 【タブー・タトゥー 12】 真じろう(MFコミックスアライブシリーズ) Amazon Kindle B☆W
【ガールズ&パンツァー リボンの武者 5】 野上武志 (MFコミックス フラッパーシリーズ) Amazon Kindle B☆W
 【ストライクウィッチーズ エーリカ・ハルトマン1941 1】 槌居(カドカワコミックスA) Amazon Kindle B☆W




9月24日
 【ナイツ&マジック 1】 加藤拓弐 /天酒之瓢(ヤングガンガンコミックス) Amazon Kindle B☆W
 【WEB版 WORKING!! 4】 高津カリノ(ヤングガンガンコミックス) Amazon Kindle B☆W
 【ディメンション W 11】 岩原裕二(ヤングガンガンコミックススーパー) Amazon Kindle B☆W



9月27日
 【はたらく魔王さま! 10】 柊暁生/和ヶ原聡司(電撃コミックス) Amazon
【狼と香辛料 14】 小梅けいと/支倉凍砂(電撃コミックス) Amazon Kindle B☆W



9月28日
 【魔法少女育成計画 restart1】 海苔せんべい/遠藤浅蜊(カドカワコミックスA) Amazon Kindle B☆W



9月30日
【お前は俺を殺す気か 4】 シギサワカヤ(楽園コミックス ) Amazon


真田丸 第38回 昌幸   


ついに、ついに真田安房守昌幸、逝く。
大河ドラマ史において語り継がれる名キャラクターでありました。草刈正雄、役者人生の中の最大の当たり役だったのではないでしょうか。その最期の力演たるや……。
秀吉役の小日向さんもそうでしたけれど、老いさらばえる演技というものの凄まじいこと。あれ、どうやるんだろう、本当に。成り切って成り切って成り果てないと、出来ないよなあ。源次郎に遺言を伝えているときの、あの自然と形が歪になる口元とか、どう意識してやってるんだろう。
思えば、一話からぶっ飛んだ、しかし歴史クラスタが思い描く表裏比興たる真田昌幸そのものが飛び出してきて、あれでハートを鷲掴みにされたんですよね。今回の大河ドラマは今までと違う、と確信させてくれた。
その昌幸が、何だかんだとこの作品の根幹を支え続けてきた真田昌幸が、逝ってしまった。なんて寂しいんでしょう。
彼のみならず、ポロポロと歯が串抜けていくように多くの登場人物が亡くなっていくのです。
稲の子とおこうの子、二人の孫を平等に可愛がってくれる本多平八郎忠勝。彼が生涯初めて傷を負う、小刀での切り傷。確か史実では仏像をほっているときに、という話でしたけれど、真田丸では孫に竹とんぼを作ってあげているときに手元を誤って、という話になっていましたけれど、これって蜻蛉切もかけてるんでしょうなあ。
それでも、自分の引き際を悟りながらもそれを朗らかに家康に伝える忠勝の姿にはどうしても胸が熱くなってしまいます。
まだ西に不穏な空気が有るのだ、と隠居を押しとどめようとする家康に、事が起こればこの老いた身でも槍を持って馳せ参じましょう、と笑う忠勝。家康は、労るように彼の隠居を許すのでした。
初めて登場した時、あれは甲斐攻めのときでしたか。家康さん、忠勝のこと凄い鬱陶しそうにしてたんですよねえ。本当に心から、長らく仕えてくれた部下を慈しむように肩を叩く家康の姿に、ふとあの頃を思い出してしまいました。長く、長く時が流れたんだなあ。
その長い間を、ただただ主君のために尽くしてこれた本多忠勝。幸せな生涯だったんだなあ。彼もまた、大坂の陣を待たずして去っていく。

そして、九度山暮らしの中で、主君北条氏直の墓参りに高野山を訪れていた板部岡江雪斎と再会する源次郎。
このまま、やりたいこともないですしこの山奥の村で穏やかに過ごしていきたい、と語る源次郎に、江雪斎は首を振り、その瞳の奥に熾火が見える。いつか、その熾火を求めてお主を訪れる者がいよう。
その時を。再び真田左衛門佐が世に現れることを、楽しみにしているぞ。と薄っすらと笑う江雪斎殿。彼もまた、源次郎という青年の才を愛し、高く評価してくれた人物の一人だったんだなあ。そんな板部岡江雪斎、北条家を見守り続けた外交僧もまた、源次郎の活躍を見ることなく大坂冬の陣の五年前に没する。
最期まで、山西さん演じる板部岡江雪斎、かっこよかったなあ。

石田治部から豊臣秀頼を託された、加藤清正もまた……。
あの時、石田治部が清正に囁いた内容。それは自分が亡き後の秀頼を託す、命をかけて守れ、という友への遺言だったのか。その言葉に殉じるように、凛々しい青年へと成長した秀頼の側に侍る清正。
尤も、史実ではこの頃にはむしろ豊臣家からは距離を置いて、徳川の親族として振る舞っていたというから既に豊臣秀頼という象徴は担ぐものの居ない神輿に成り果てていたんだろうなあ。
真田丸においては、秀頼に近づくものすべてに噛み付く虎のように尖りきった態度で徳川に相対する加藤肥後守。すでに杖をついて足元も怪しい本多佐渡を、制止されたからといって突き飛ばすのはいかんですよ。本多佐渡、いい人だけれど根に持たないわけじゃあないのよ?
二条城の秀頼と家康の会見で、まず二人きりで会見するという約定を無視し、制止する本多佐渡を押しのけて秀頼について会見の場に入り、家康の出て行けという言葉は無視。そして豪快だったのが、秀頼の下がれという言葉に対して、清正は部屋から下がるのではなく、一端立ち上がったあと、家康の側に座りなおすんですよね。これ、最初意味がわかんなかったんだけれど、「下がれ」と言われて秀頼より下である家康の側に下がった、という意味だったんですね。これは徳川家康も不快感を隠せないですわ。
この一件で、家康と本多佐渡は加藤清正の排除を決め、世代の改まった服部半蔵に清正の暗殺を決行させるのである。
こうして、加藤清正は治部殿の遺言を果たせぬまま、肥後に帰る旅路の途中にて突然発症した病に倒れ急逝してしまうのでした。

図らずも、武田最後の重臣である真田昌幸、北条を看取った板部岡江雪斎、徳川家の興隆を守り続けた本多忠勝、豊臣家最後の槍である加藤清正、と各家の守護者がこうして去っていく回だったのでした。

寂しい……。

にしても、今回はわかっていたとはいえ怒涛のように年月が流れましたねえ。真田丸が始まってから作中で一年立つのに、あれだけ時間がかかったのに比べるのがおこがましいほどに速い速い。場面が変わるたんびに登場人物の見た目に年輪が刻まれていく。
家康や秀忠が征夷大将軍に任じられるのを期に、恩赦を願ったのは本当の話のようで、この時本多佐渡は実際に積極的に支援してくれてるんですよね。本多忠勝亡きあとも、彼に代わって真田家に何かと便宜を測ってくれていたようですし。
真田丸としても、本多正信はいざとなると謀殺もじさない冷酷な謀略家であるものの、ことが徳川家の命運に関わらなければ、本当に優しい人情家なんですよね。かつて、頑張る若者である源次郎を損得抜きで助けてくれたりしてくれたのも嘘ではなかったわけで。徳川嫌いの真田源次郎ですけれど、佐渡守だけは沼田問題の件もあって、ずっと敬愛してる節があったのですが……。
そんな佐渡守の恩赦嘆願にも、頑として首を振る家康。結局、最後まで家康は昌幸を許さないままでした。

そう言えば、正式に徳川につくこととなった真田信之とその家臣団……全員、月代をいれて頭剃っちゃったんだw 一斉に髪型変わってるので、なんか画面に凄まじい違和感があったんですけれど、不思議とすぐに慣れてくるのでした。特に信之は、月代にヒゲを生やすと貫禄が出て似合ってたなあ。
思えば、最近長らく登場していない真田信尹叔父も、徳川家臣になったら月代してましたっけ。

九度山暮らしの方は、史実では昌幸が生きている間はわりと悠々とした生活だったみたいですけれど、本作では村の住人との関係も悪いというわけではないものの打ち解けたものにはならず、なんとも灰色の重苦しい日々を感じさせる描写でしたね。やることないので、ひたすら子供を作り続ける源次郎w
この時期には、正室の春だけでなく、きりちゃんとも娘二人こさえてるはずなのですが……って、それは次回以降になるのか。次回には、呂宋に送っていた秀次の娘が現れるみたいですし。
そのきりちゃん、相変わらず過ぎて変な笑顔に。正室の春ちゃんに自覚なく喧嘩売りまくってるんだけれど、実際春ちゃん面白くないんだけれど、あまりにアレな言動に「別に、負ける気しませんし」とか言い捨てられちゃってるし、きりちゃん……。
むしろ、お春がライバル心を燃やしているのは既に亡きお梅の方で、初子の娘にお梅という名をつけて、源次郎のお梅のイメージを上書きしてやる、と暗い情念を燃やしてるこの正室、怖いです、怖いですww
プスプス障子に穴開けるのやめれw
だめだ、嫁が癒やしにならないww

ともあれ、クライマックスである大坂の陣へと加速しだす、これまでの真田丸を支えてきた面々が次々と消えていった回でありました。
そして、ラストを飾る最大の登場人物である豊臣秀頼のデビュー回。凛々しく聡明な好青年に成長した秀頼ですけれど、その置かれた立場を思うとあそこまで堂々と天下人のように振る舞うのはやっぱり悪手なんですよね。慎重で臆病なのはついぞ変わらない徳川家康という人が、そんな秀頼を見てどう思うのか。
思えば、周りにバカにされようがへりくだってバカのように振る舞ってみせた伊達政宗という人は、あれはとんでもない男ですけれど苦労人でしたなあ。
個人的には、秀頼のお披露目をまるで自慢の孫を送り出すように目を細めていた片桐さんの微笑みが印象的でねえ……。

週刊少年ジャンプ No.43 感想   


以下に収納

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火輪を抱いた少女 2.悪鬼 ★★★★   

火輪を抱いた少女II 悪鬼

【火輪を抱いた少女 2.悪鬼】 七沢またり/流刑地アンドロメダ エンターブレイン

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新たな仲間を従え、快進撃を続けるノエル隊。神出鬼没、逆らう者は全て煉獄に叩き落とすとノエルの評判は戦場に知れ渡っていた。しかし、戦況は一筋縄ではいかない。敵・味方それぞれの思惑が入り乱れ、一寸先には闇が待つ。それでも戦い抜くことこそが幸せへの近道だと信じて疑わないノエルは災厄をはねのけるように、戦場を駆けぬける。
降り注ぐ土砂降りの雨の下で天を振り仰ぐノエル。この二巻を象徴するシーンでもあるのだけれど、当シリーズのジャケットデザインはどれも珠玉ですなあ。
戦い続けることで、生き残り、仲間を得て友達と呼べる人、呼んでくれる人を得たノエルは、戦うことが幸せを得る手段だと信じて、戦場を渡り歩く。決して戦狂いというわけではなく、幸せにならなければならないと自分を縛る生き方故の彼女なりの人生観であるのだけれど、その苛烈な戦いぶりや容赦のない所業は彼女の名を「悪鬼」として高めていく。もっとも、ノエル自身は自分の評判というものには殆ど関心というものを持っていないのですけれど。彼女の関心はかつての家族たちの屍との約束、幸せになるということ。幸せになるとはどうすればいいのか、を探し尋ねながら行き着いた生き方が悪鬼と呼ばれるそれなのは皮肉な話なのかもしれないけれど、それでも彼女には一緒に幸せになりたい、と思える人たちが周りに集ってきたんですよね。一方で、彼女の中の敵味方のラインというのは恐ろしく厳格で曖昧な部分がなく、常軌を逸していてすらいて、どう言い繕ってもノエルって、まともな人間ではないのである。その意味では同じ計画の出身者でありただ二人の生き残りであろうファリドの方が、まともな人格の持ち主なのでしょう。
そんな人として危うい部分を備え持ったノエルが仮にもそれなりにまともにやっていけてるのって、彼女自身の一線を跨ぎこえさえしなければかなりファジーに何でも許容してしまうファジーさと、まず何よりもシンシアという彼女を叱ってくれる人が居たからなのでしょう。シンシアと出会うまでのノエルって、ちょっとしたことで均衡を崩しかねない何か境界線上をフラフラしているような尖った危うさがあったものですけれど、シンシアが何かノエルが突拍子もないことを仕出かしたり、言い出したりした時にすかさず叱りつけ、怒って矯正する関係になってからは、もちろんノエルは基本的にこうと決めたことは揺るがさないんだけれど、ふらっとまともではない「あちら側」に行ってしまいそうな危うさはなりを潜めたんですよね。
それになにより、シンシアにゲンコツを落とされているときのノエルの痛がりながらも嬉しそうな様子、シンシアがノエルの理不尽な扱いに自分のことでもないのに代わりに怒り狂ってくれたのを目の当たりにした時の、そしてハッキリとノエルのことを友達だと言ってくれたときの、あの心からの笑顔。どこか壊れているノエルが、やっぱりシンシアと一緒のときには一番自然に笑えてるんですよね。
だからこそ、だからこそ、幸せになるという約束が潰えそうになったとき、シンシアによって引導を渡されることになったとき、あれだけ反抗し、泣きじゃくることになったのでしょう。シンシアがあくまで友達であるが故に、ノエルと共に死ぬことも厭わない覚悟を示していただけに、なおさらに自分の手の及ばない場所で決まってしまった運命に、あれだけ荒れ狂い、そしておとなしく従うことになったのだ。
ノエルがどれほど強くても、戦争に勝てる可能性のある作戦を提示出来ても、獅子身中の虫があれほどの規模で味方の中で蠢動していたら、そりゃあどうにもならない。否応ない理不尽を、仕方ないと割り切りながら出来る範囲で出来る限りのことをしつくすことで生き切ってきたノエルにとっても、この一事はあまりに痛恨で、仕方ないと笑えなかったんだろうなあ。あの涙は、半狂乱の姿はあまりに痛切だった。
それでも、山を乗り越えればまたあっけらかんと笑えるノエルと違って、ずっと引きずるシンシアの姿がまた胸を突くんですよね。ノエルが明るく振る舞えば振る舞うほど、シンシアの落ち込みが濃く写って、この二人の関係に影を落としたあの裏切り者二人には、どれだけ言い分があろうともどうしたって仄暗い憎しみが湧いてくる。
臥薪嘗胆のときである。
最後まで天真爛漫に、そして虎視眈々と瞳の奥底に復仇の炎を燃え上がらせているノエルが、なんとも頼もしい。そう言えば、この巻ではもうノエルが誰彼となくどうやったら幸せになれるのか、と尋ねることはなくなっていた。もう、彼女は何が幸せなのか、漠然としているのかもしれないけれど、その方向性は見つけていたのかもしれない。シンシアと笑っていたあの姿に、そしていつか戻ってくることを宣言して去っていくその背中に、ノエルのたどり着こうとしている先を見た。

1巻感想

『このライトノベルがすごい!2017』アンケート終了間際  


ライトノベルBESTランキングWebアンケート

あれ? そう言えば告知とかしてなかったんじゃないかと。締切は25日一杯までなのです。もうあと2日だよ。投票される方はお急ぎください。
今回は文庫部門と単行本部門に別れているようですので、お気をつけを。
私も協力者枠で参加させていただいてます。


>メールフォームレスポンス
>猫さん
>こちらで失礼します。新刊新刊でお忙しいかと思いますが、秋の夜長・読書の秋に、5年ぶりの過去の名作紹介をしていただけないでしょうか? 前回紹介された作品は古本屋を回って何とかゲットしてこの夏にようやく読み終わりました。どれも面白かったです。

あー、やりましたね、そんな企画。もう五年も前になるんですか。あの頃はまだ時間的にも体力的にも余裕あったんだなあ。紹介した作品に興味を持ってください、実際手にとっていただいたみたいで、記事を書いた甲斐があるというものです。前回ですら予定の三回を達成できずに断念してしまったのですが、機会があればもう一度やりたいなあ。具体的には長期連休のとき、くらいしか余裕なさそうですけれど。



>阪神、福原忍投手引退。
今年もこの時期が来てしまいましたね。外でも横浜の番長三浦なんかが引退表明していますが、我が阪神からもついに福原さんが引退会見を。今年は二軍に落ちてからもずっと精彩を欠いていて引退するんじゃないかという噂が流れていましたが、幾度も復活してきた人だっただけに信じたくなかったんだよなあ。
彼が入団してきた頃のことは今でも覚えています。当時は阪神は軟投派ばっかりでねえ。140キロ出れば速球派! くらいの状況だったところに、いきなり当時でも決して多い方ではなかった150キロを越えるストレートをバンバン投げ込むピッチャーが現れたのです。阪神についに真の速球派が! それも、145キロオーバーという怪しい看板じゃなくて、本当に150キロ越える球投げるピッチャーが来たぁ! と歓喜したものです。
それでも、このパワーピッチャーがここまで長い間、一線で働き続け、一線で投手陣を支え続けてくれるとは当時も思いもよらなかったのですけどね。福原忍というと、巨人に入団した二岡智宏と小学生からの幼馴染というのが評判でしたけれど、二岡の華々しい活躍も相まってまさか二岡より長く続けるとは思わなかったもんなあ。
しかも、ついに最後まで速球で押しまくるスタイルを変えなかったなんて。
2011年以降、長らく阪神の中継ぎ陣を支え続けてくれたのは、阪神の試合を壊さずに最後までつなげてくれたのはこの人の働きでした。いつだって頼りになるのは福原さんでした。いやもうなんでこの人にもっと給料あげないんだよ、と防御率1点台だった頃なんか歯噛みしてました。
ほんとうに、お疲れ様でした。


2016年 10月 書籍新刊カレンダー  

★マーク付は要注目作品

9月30日
シャチになりましたオルカナティブ】 にゃお(角川スニーカー文庫) Amazon B☆W
 【自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う 2】 昼熊(角川スニーカー文庫) Amazon B☆W
 【異世界図書館へようこそ 2】 三萩せんや(角川スニーカー文庫) Amazon B☆W


 【ノラ猫マリィ】 十文字青(角川書店) Amazon B☆W


彼方なる君の笑顔は鏡の向こう】 持崎湯葉(講談社ラノベ文庫) Amazon
雛菊こころのブレイクタイム 2】 ひなた華月(講談社ラノベ文庫) Amazon
 【異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 6】 むらさきゆきや(講談社ラノベ文庫) Amazon



10月5日
 【艦隊これくしょん -艦これ- 艦娘型録 弐】 コンプティーク編集部(角川書店) Amazon


10月8日
 【キノの旅XX the Beautiful World】 時雨沢恵一(電撃文庫)
ネトゲの嫁は女の子じゃないと思った? Lv.12】 聴猫芝居(電撃文庫)
 【ヴァルハラの晩ご飯III 〜金冠鳥と仔鹿のグリル〜】 三鏡一敏(電撃文庫)
 【ガーリー・エアフォースVII】 夏海公司(電撃文庫)
 【神獄塔 メアリスケルター 〜光の在処〜】 乙野四方字(電撃文庫)
 【狂気の沙汰もアイ次第】 神田夏生(電撃文庫)


10月13日
 【僕とやさしいおばけの駅】 永菜葉一(富士見L文庫) Amazon


10月14日
【ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 11】 大森藤ノ(GA文庫) Amazon
【聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 18】 あわむら赤光(GA文庫) Amazon
 【超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!4】 海空りく(GA文庫) Amazon
【のうりん 13】 白鳥士郎(GA文庫) Amazon 
 【灰燼の魔法士と魔導戦艦 2】 葉月双(GA文庫) Amazon 
 【百億の金貨と転生者】 美高ヒロ(GA文庫) Amazon 
 【アキハバラ∧デンパトウ】  藍上陸(GA文庫) Amazon 


【剣士を目指して入学したのに魔法適性9999なんですけど!?】 年中麦茶太郎(GAノベル) Amazon



10月15日
【魔法少女育成計画 16人の日常】 遠藤浅蜊(このライトノベルがすごい!文庫) Amazon
 【銀河連合日本 3】 松本保羽(星海社FICTIONS) Amazon
 【駿英血統 神馬を継ぐ者】 田尾典丈(Novel0) Amazon
 【トクシュー! 2 特殊債権回収室】 吉野茉莉(Novel0) Amazon
【ユケ、鉄路 夜行急行『北星』北東北突破戦】 早狩武志(Novel0) Amazon

 【人狼への転生、魔王の副官 5】 漂月(アース・スターノベル)
 【即死チートが最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。】 藤孝剛志(アース・スターノベル)
 【野生のラスボスが現れた!3】 炎頭(アース・スターノベル)


10月17日
 【宝石吐きのおんなのこ 5.~ちいさな宝石店といつわりの魔法使い~】 なみあと(ぽにきゃんBOOKSライトノベルシリーズ) Amazon


10月18日
俺、ツインテールになります。12】 水沢夢(ガガガ文庫) Amazon
コップクラフト 6】 賀東招二(ガガガ文庫) Amazon
 【僕の地味な人生がクズ兄貴のせいでエロコメディになっている。】 赤月カケヤ(ガガガ文庫) Amazon
 【七星のスバル 4】 田尾典丈(ガガガ文庫) Amazon

 【パノラマ島美談】 西尾維新(講談社タイガ) Amazon
 【デボラ、眠っているのか? Deborah, Are You Sleeping?】 森博嗣(講談社タイガ) Amazon


10月20日
【ワールド・イズ・コンティニュー】 瀬尾つかさ(富士見ファンタジア文庫) Amazon
 【ロクでなし魔術講師と禁忌教典(アカシックレコード)7】 羊太郎(富士見ファンタジア文庫) Amazon
 【東京廃区の戦女三師団】 舞阪洸(富士見ファンタジア文庫) Amazon
 【ドラゴン嫁はかまってほしい】 初美陽一(富士見ファンタジア文庫) Amazon
 【武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行9】 赤石赫々(富士見ファンタジア文庫) Amazon

【高度に発達した魔法は神の奇蹟と区別がつかない 2】 瀬尾つかさ(一迅社文庫) Amazon


10月21日
【ガールズ&パンツァー 劇場版(上)】 鈴木貴昭(メディアファクトリー) Amazon


10月25日
Re:ゼロから始める異世界生活 10】 長月達平(MF文庫J) Amazon
 【異世界とわたし、どっちが好きなの? 2】 暁雪(MF文庫J) Amazon
 【クソゲー・オンライン(仮)2】 つちせ八十八(MF文庫J) Amazon
 【俺たちは空気が読めない 孤独(ボッチ)な彼女の助け方】 鏡銀鉢(MF文庫J) Amazon

その無限の先へ OVER THE INFINITE 5】 二ツ樹五輪(MFブックス) Amazon
 【異世界薬局 3】 高山理図 (MFブックス) Amazon

【カンピオーネ! XIX 魔王内戦】 丈月城(ダッシュエックス文庫) Amazon
 【尾木花詩希は褪せたセカイで心霊を視る】 紺野アスタ(ダッシュエックス文庫) Amazon
 【遊者戦記 #君とリアルを取り戻すRPG】 紙城境介(ダッシュエックス文庫) Amazon
 【無双竜撃の継承者】 空埜一樹(ダッシュエックス文庫) Amazon


キミもまた、偽恋だとしても。1(下)】 渡辺恒彦(オーバーラップ文庫)
 【生ポアニキ パンプアップ】 アサウラ(オーバーラップ文庫)
 【神話伝説の英雄の異世界譚 6】  奉(オーバーラップ文庫)

【0能者ミナト 10】 葉山透(メディアワークス文庫) Amazon


10月28日
今日が最後の人類だとしても】 庵田定夏(ファミ通文庫) Amazon
魔術師たちの就職戦線】 嬉野秋彦(ファミ通文庫) Amazon
 【竜騎士から始める国造り 2】 いぬぶくろ(ファミ通文庫) Amazon
 【モブ志向な俺がよりによって異世界巨大化無双】 志田用太朗(ファミ通文庫) Amazon

アサシンズプライド 3.暗殺教師と運命法廷 ★★★☆  

アサシンズプライド (3) 暗殺教師と運命法廷 (ファンタジア文庫)

【アサシンズプライド 3.暗殺教師と運命法廷】 天城ケイ/ニノモトニノ 富士見ファンタジア文庫

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「わたしがその試験に合格できなかったら、先生は?いなくなってしまうんですか…?」
学院での一年が過ぎ去ろうとする季節。クーファは様々な悪意に晒される教え子・メリダに、進級試験を課す。もし失敗すれば、自らの手を彼女の血に染める覚悟を秘めて―。もう何もできない私じゃない。気負いながらエリーゼと共に試験へ赴くメリダの前に、同じ騎士公爵家の娘ミュールとサラシャが現れ…
「三大騎士公爵家の四人娘、初の共同任務よ!」
世界を欺く少女に試練と断罪の刃が振り下ろされるとき、暗殺教師と少女は命がけの矜持を示す―!
この作品の戦闘シーンは特徴的で面白いなあ。とはいえ、前の二巻では感じなかったことなので、この三巻からの描写なのかもしれないけれど、とにかくアクションが速い。特にクーファとマディアに関しては戦闘シーンのスピード感がノリにノッていて痛快極まりないんですよね。余計な勿体ぶりや間の悪い掛け合いもなく、バッタバッタザックザックと敵をなぎ倒していく、また動きが捉えられないほどの挙動の速さとか、手管の数やとめどなさ。ハイテンポのミュージックを聞いているかのような気持ちよさが感じられるわけですよ。これは雑魚敵相手だけではなく、強敵にぶち当たっても同様で相手のリズムを無視して自分たちの即戦のスピード感で塗りつぶしていくさまは、非常に楽しかったです。
このテンポの良さはメリダたち娘さんたちは学院長の奮戦なんかにも波及していて、かなり錯綜した混戦が続くのですが、それらがそのまま読んでるこっちの混乱に繋がらず、この戦闘描写のリズム感によってきれいに切り開かれていくような感覚があって、展開がごちゃごちゃしているわりにかなり読みやすかったんじゃないでしょうか。
メリダ・エリーゼ組とミュール、サラシャのコンビとのガチ戦闘なんかも、かなり歯ごたえがありましたし。メリダもエリーゼも、お師匠たちにガンガン鍛えられているだけあって、強くなったなあ。お互い、理不尽な境遇は続き、悪意が絶え間なく浴びせかけられる辛い立場なのですが、能力的な強さ以上にそうした悪意にへこたれない、胸を張ってやり返せる強さをいつの間にか身につけていたかと思うと、感慨深いです。これだけ、着実に、明確に、メキメキと成長しているのを見てしまうと、ね。
今回の舞台は、迷宮化した巨大図書館。これまでの人類史において記されたあらゆる本や記述、日記やメモに至るまで自動的に収集され秘蔵される図書館、なんてワクワクものじゃないですか。しかも、ダンジョン化し、中には本を探すゴーストたちがウヨウヨしていて、稀少は本を手に入れるためには司書資格を手に入れて図書館の奥深くまで潜らないといけない、と。ただの迷宮より、こういう大図書館の方が個人的にはワクワクさせられてしまいます。
メリダの境遇については、自力での改善も然ることながら、ようやく彼女の父親の真意がツンデレの奥の奥ですけれど、明らかになってきただけに、ちょっとホッとしました。場合によっては、父親にメリダを殺して事態を収集する意志がある、と疑いが生じかねない状況でしたしね。
しかし、この様子だとメリダの両親に不和はなかったようですし、メリダは実子で間違いないのか。最悪、メリダが身分を捨てて、クーファと駆け落ちしないと収まらないんじゃないか、とまで危惧していたのですがw
とりあえず、明確な黒幕というか悪役も出てきましたし、まだまだわからない部分はあるとはいえある程度道筋は見えてきたかな。
あとは、メリダの恋の物語の方ですけれど、何しろクーファくんが満更じゃなさそうだしなあ。あの、飛び出す絵本の記録の件は、微笑ましくてたまりませんでしたが。もう可愛いなあこの子。
それよりも面白かったのが、今回は味方として登場したマディアでしたが。褐色ちびっこ、お嬢様方にもうモテモテじゃないですか。今回は、クーファよりもマディアの方がお嬢様たち相手に思いっきりカッコいい騎士様してたから仕方ないんでしょうけれど、これ幼女にして騎士様、お姉さま扱いなんじゃなかろうか(笑

1巻 2巻感想

週刊少年サンデー&週刊少年マガジン No.43 感想  


いかに収納

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皿の上の聖騎士〈パラディン〉 2 ‐ A Tale of Armour ‐ ★★★★   

皿の上の聖騎士〈パラディン〉2 ‐ A Tale of Armour ‐ (Novel 0)

【皿の上の聖騎士〈パラディン〉 2 ‐ A Tale of Armour ‐】 三浦勇雄/屡那 Novel 0

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片腕を失ったアイザックは剣の特訓をしながら旅を続けていた。次の目的地はベヒモスの棲む大湖沼。しかしアイザックたちが着いたときにはすでに件の霊獣の姿はなく―?伝説の甲冑、その醜悍しき真実に身を裂かれた聖母と、王に背き大陸中を巡るフィッシュバーン家の神話、第二章。
ヒュドラさん、パねえ、と思わず浮かぶにへら笑い。いや、何気に今回一番活躍したのって、ヒュドラさんじゃね? マジでマジで。ヒュドラさん、貫禄のラスボスじゃなかったのか。それどころか、むしろこの言動、ツンデレヒロインなんですけれど。変に真面目だし偏屈なわりに律儀だし、けっこうお節介だし、霊獣って伝説の時代からの僅かな生き残りであり、その強大さから殆ど神様みたいな扱いを受けているわりに、いつまでもサキュバスの色香に惑い続けてて人間臭いところもある、という雰囲気で見ていたのが一巻だったのですが、今回の話を見ているともう人間臭いどころじゃなくて、その精神性って殆ど人間と変わらないんじゃないだろうか、と感じさせられるんですよね。
それに、話の順番に霊獣を訪ねていって、アシュリーの体を取り戻していく、という単純な筋書きでは無いことが明らかになってきましたし。
皿の上の捧げられた生贄としての聖騎士……それが驚愕の話の真実だった、というのもどうやら怪しくなってきて、皿の上どころか皿の下が問題になってきた上に、そもそも国が霊獣にアシュリーの肉体を差し出したことすら、単に霊獣との契約を重んじてその報復を恐れてアシュリーを生贄に捧げた、という話ではなく、裏の思惑がある、ということが明らかになってきて……。
まさに歴史の謎、世界の真実が関わってくる大きな話になってきてるんですよね。その一方で、自分たちが中心にいる事件がどうやらとてつもない規模の、そここそ霊獣たちですら知るよしのなかった世界規模の神話にすら関わる陰謀劇になってきた、というのを承知した上で、そんなことは知ったことじゃなくまず成し遂げるべきはアシュリーを元に戻すことだ、と一貫してブレないアイザックのひね過ぎて変に強靭になってしまった彼のメンタルである。右往左往しないのは頼もしい限りなんだけれど、この弟ってわりと根っからの無頼漢なんじゃなかろうか。そういう考え方の傾向ってあんまり騎士っぽくないし。
その無骨さが、自分の体の欠損にも対して頓着しない、という傾向に出ているのなら、心配ではあるのだけれど。アシュリーとしても心配だわなあ。この弟、必要とあらば平気で残った左腕だろうと両足だろうと眼球だろうと差し出してしまいそうだし。その意味でも、これからアシュリーの体が戻ってくる度に、それを霊獣の能力とともに装着する特殊能力を扱うために、体の一部を削り落としてしまうんじゃないか、というアシュリーの懸念は当たらずとも遠からず、だったように思う。そりゃ、口ではそんなことしないと言ってるし、それは本心なんだろうけれど、この男、いざとなってそれしかないとなったら躊躇わんだろうし。
だからこそ、ヒュドラさんの助言で発想の転換が出来たのは大いに助かった件だったんですよね。今後のことを考えると、霊獣の能力を使えるに越したことはなかったでしょうし。
ヒュドラさん、この調子だと今回で助力は終わり、とはならなさそう。何だかんだと、文句言いながら見捨てられずに助けてくれるタイプだよなあ。
ドラゴンの娘であるイザドラも、今回の一件を通じてしっかり仲間として定着しましたし。元々健気に頑張る子でしたけれど、アシュリーとアイザックの姉弟コンビに意外としっくり馴染んで三人組になってたんですよね。姉に対してひねくれた態度のアイザックも、素直なイザドラにはわりと真っ直ぐに接していて、これはアシュリー相手には見せない顔でしたからね。
でも、姉弟の掛け合いがやや少なくなってしまったのは残念かなあ。「弟よぉーーー!?」のアシュリーの絶叫は何気にハマってましたし。

未だ、謎が謎を呼ぶかのような展開が続いていますが、どんどん核心へのベールが剥がれていっている実感もあり、ワクワクが止まりません。なるべく、速く続き出ておくれ。

1巻感想


真田丸 第37話 信之   


「この生き地獄 たっぷりと味わうがよい」


これまで苦渋を舐めさせられてきた真田昌幸に対する、徳川家康のほの暗い情念を帯びた復讐。それは昌幸に、死ぬまで、この戦のなくなった太平の世で平穏でのんびりとした悠々自適の田舎ライフを堪能するが良いぞ、というまさに生き地獄を味わわせる鬼畜の所業であった……ん?
実際、生活は苦しかったみたいですが、それはついてきた家臣に払う給料とか連れてきた妻子や新たに作った子供とか側室とか、生活費掛かるわなあ。蟄居と言いつつ、けっこう行動の自由もあったようでイメージのような監禁とは程遠く、あちこち観光もしてたとか。あと、パパったら新しく側室作って子供ももうけてるんですよね。かなり良い生活もしていたみたいで、仕送りしていた兄ちゃんたちの苦労がしのばれます。

ともあれ徳川内府さま、昌幸みたいな戦狂いには忸怩たる思いがあったんだろうなあ。これまでのホームドラマ大河だったら、戦がなくなり合戦に行かなくて良くなり、平和に暮らせ、というのは物語の最終目標の一つですらあるんですよね。それを生き地獄と称し、負の情念と暗い喜びともに真田昌幸に与える家康公の存念。そして、まさにそれを生き地獄じゃないか、と感じてしまう真田丸に毒された視聴者たちw


関が原のあとの混乱も収束し、無駄な抵抗を続けていた真田昌幸も、ついに膝を屈して家康に対して降伏を申し入れる。そして、上田城の受け渡しに現れたのは、平野長泰。
平野さん、もっと嫌味ったらしくネチネチと責めてくるかと思ったら、思いの外淡々とかつての母衣衆の同輩がこうして勝者敗者として向かい合うことの無常を源次郎と語り合うという、思わぬ姿を見せてくれるんですねえ。
この辺、さすがは七本槍として名を馳せた武辺者らしい姿でした。平穏な世の官僚としての彼は、怠惰でやる気の欠片もないだらけたおっさんだったんですけれど、やっぱりこの人は戦場の人だったのか。

信幸兄ちゃんは、犬伏での約定通り、命をかけて父と弟の助命嘆願に向かうことに。この決意に感銘を受けた舅の本多忠勝が同道して、一緒に嘆願してくれることに。
何気に、他にも徳川家臣団の中にも真田親子の助命嘆願をしてくれた人たちが居たとか。
渋る家康に対して、この願い叶えてくださらぬのなら、婿殿と上田城に篭って殿と一戦、所望する、と吠える本多平八郎! え?なにそれ聞いてない!?とギョッとする信幸兄ちゃん。
股肱の臣にここまで迫られては家康も仕方ない、とばかりに真田親子の助命を許すことになる……。もっとも、誰彼を助けてやってください、許してくれないなら腹切ってやる! と脅迫まがいに迫ってくる家臣には事欠かなかったようなので、家康さんもいい加減おつかれでしたのでしょう。三河武士、めんどうくさい。

しかし、徳川内府もただでは許さない。信幸に対して、真田家代々の偏諱である「幸」の字を、父との絆を捨てよ、と迫るのである。兄ちゃんもこれには逆らえず、しかし苦渋を噛み締めてどれほど辛いかがひしひしと伝わってくる表情で、頭をさげるのであった。
このあとの、信幸から信之という名に改名しながら、読み方は同じにした、これは俺の意地だ、と言ったときの鼻息の荒さも含めて、徳川に対して膝を屈しても心までは預けていない、という負けん気の強さが滲んでいて、実に真田昌幸の息子らしい姿じゃないですか。

そうして、昌幸と信繁は直接、信幸から処分の沙汰を聞くことになるのですが、紀伊は九度山という場所に蟄居、という結果を聞いて、昌幸パパは兄ちゃんを口汚く罵倒するんですよね。
これが辛い。
すぐに源次郎に窘められて謝るのですが、あれってやっぱり本気でこぼしてしまった想いなんだろうなあ。徳川の監視の元であるが故に、理不尽な怒りをぶつけれる信幸に同情心を集めるため、とも話もありますが、パパの腹芸の範疇じゃないよなあ、あの怒り方は。

家臣や家族は、それぞれ上田に残るか、九度山についていくかを選ぶことになる。多くの人とは、ここが永久の別れとなってしまうのですな。
未だ寝たきりとなっている出浦さんとも、昌幸パパは最後の別れを済ます。おそらくは、もっとも昌幸と戦国人としての価値観を共有していた男。パパにとっての掛け替えのない戦友との別れである。最後まで、大坂城の攻め手を伝えたり、と態度を崩さない出浦さんへ向ける昌幸パパの柔らかい表情。この二人の友情は、この大河のひとつの肝でありました。
出浦昌相は、このあとも長らく信幸の元で家老職として活躍することになります。

そして、九度山に向かう前で、大坂で家康と面会。また、源次郎は片桐さんや北政所さまと再会し、別れの挨拶をすることになります。そこで、関ヶ原で反旗を翻した小早川秀秋と再会。彼に対して、感情らしい感情を見せない源次郎もけっこうアレなんですが、それ以上にあの子も悪い子じゃないんだけどねえ、とうそぶくお寧さまに、ちょっとギョッとさせられたんですよね。
秀吉が死んで以来、豊臣家の正室としての仕事から離れたときから顕著になってましたけれど、それ以前からこの人の感性というのは、天下という広々としたものに基づくものは理解できず、極々小さな身内にまつわるレベルでしか捉えられない人だったのかなあ、と。家族に対しては母として暖かく接してあげられるのかもしれないけれど、その枠を越えたところではまったく役立たずなんですよね。秀次のときもそうだったし、石田治部の家康襲撃未遂に関しても、結局彼を身内を越えた範囲で理解してあげようとすらしていなかった。お茶々に対しては、その在り方が凄く良い風に作用していたのですが……。
その茶々さま、淀君は今は源次郎と顔を合わせず、秀頼に今の源次郎は何の価値もないから、なんだろうけれど……いずれまた、顔を合わせることになるでしょう。と確信を以って語る茶々さまの、無邪気とも妖艶とも付かない微笑。やはり、源次郎の人生とはこの人に囚われてしまっているのかもしれない。

しかし、小早川秀秋に関してはあれだけ秀次の頃から意味深に描いてきたにも関わらず、結局消化不良のまま終わってしまった感があるなあ。今までのテンプレな小早川秀秋のまま片付いてしまって、結局彼の闇を掘り下げることができないままだった。彼に関してだけは、ちとがっかり。あの秀次の破滅を暗い目で一部始終見つめていた姿が忘れられないだけに。

そして、再会した春から伝え聞く大谷刑部の最後。

「楽しかったぞ、治部!」

その最期の言葉に、刑部様があの関ヶ原までの燃え上がるような日々をどう捉えていたのか、伝わってくるようじゃないですか。どういうつもりで、石田治部の決起に応えたのか。
あの最期の日々、輝いていました。
でも、源次郎、伝え聞いた義父刑部殿の姿に、真の武士、あの人のように生きたい、と呟いてるんですね。また一つ、源次郎信繁を縛る呪いが……。

そうしてもう一人、加藤清正に連れられ源次郎に会いに来たのは、石田治部の妻であるうたさま。
夫の命で城から逃れ、そして治部が処刑される一部始終を目に焼き付け、その最期を親しくしていた人たちに語りまわっているという彼女。
その彼女の狂ったような叫びが、
「あの方は、豊臣家のことしか考えていませんでした!!」
痛烈に胸を貫くんですよね。清正に腕を惹かれ、促されながらも部屋を出て、廊下に引きずられながらも彼女は「あの方は、豊臣家のことしか考えていませんでした!!」と連呼し続ける。
これ、治部の豊臣家への忠誠を訴えているようで、なんか全然違うんですよ。あの人は、豊臣家のことしか考えていなくて、自分たち家族のことなど一度たりとも省みてくれなかった、という凄まじい恨み節に聞こえてしまった。
治部様、思い残すことなく潔く散っていかれてしまいましたが、残した人々に多くの傷を刻んでいってしまったなあ。
ちなみに治部殿の子供たちは、嫡男は僧籍に入り天寿を全う、次男も津軽家の家臣となり重臣として存続していくこととなります。


「もう上田に戻っていいぞ」

これだけ重苦しい雰囲気の回にも関わらず、変わらぬきりちゃんの扱い!(笑
心が弱っている母薫さまのお世話を献身的にしていたきりちゃん、それもあって薫ママのためにも九度山に一緒に来て欲しい、と源次郎様、ついにきりちゃんにデレた!? と目を剥いた途端に、昌幸パパが薫は上田に返そう、という言葉に際して、上記した源次郎のセリフである。
きりちゃん、発狂(笑

でも、ちゃっかり九度山に向かう一行にきりちゃん、加わってるんですよね。さすがきりちゃん、しぶとい、しぶとい。


ここで、次回一気に時間飛ぶんですね。次回予告でのパパや源次郎の老けっぷりがまた凄い。
ああ、ついにこの真田丸の主役とも言ってよかった昌幸パパが退場するのか……。まだ来年まで二ヶ月くらいあるってのに、もうパパいなくなるのか。そう思うと、辛くて悲しい……。

Babel ―異世界禁呪と緑の少女― ★★★★☆  

Babel ―異世界禁呪と緑の少女― (電撃文庫)

【Babel ―異世界禁呪と緑の少女―】 古宮九時/森沢晴行 電撃文庫

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『小説とかドラマって不思議だと思わない? 異世界でも言葉が通じるなんて』
ごく平凡な女子大生・水瀬雫は、砂漠に立ち尽くしていた。不思議な本を拾った彼女は気づけば"異世界"にいたのだ。
唯一の幸運は「言葉が通じる」こと。
魔法文字を研究する魔法士の青年・エリクに元の世界の言語を教える代わり、共に帰還の術を探す旅に出る雫。しかし大陸は二つの奇病――子供の言語障害と謎の長雨による疾患で混乱を極めていて……。
自分に自信が持てない女子大生と、孤独な魔法士。出会うはずのない二人の旅の先、そこには異世界を変革する秘された物語が待ち受けていた。
「言語」と「人間」を描く、感動のファンタジー登場!
ああ、そうか。一番最初の、シズクという名前をエリクに名乗った時点でもう齟齬は描かれていたんだ。あのやりとりこそが、この物語の根幹を揺るがすキーワードになるとは、まったく想像もしてなかったもんなあ。
というわけで、ウェブ版は既読済み。いやもうこれ大好きでねえ。元は作者が藤村由紀名義で書かれているファンタジー小説「Memoriae」、【Babel】は同じ世界観を舞台とするMemoriaeの中の一作品だったわけです。特に【Babel】はこの「言葉」という主題の扱い方と、シズクの波乱万丈な異世界紀行に、エンディングへと至る物語の流れの美しさとか、ラストが凄い好きでねえ。本作を書籍版として読めるというのは、実に嬉しい限りなんですよ、しかも森沢さんの絵付きで。これが雫かー、シズクかー!
この雫という娘は本当に何の特別な力も持たない等身大の娘さんにも関わらず、異世界に飛ばされただけじゃなく、その異世界の中ですらあちらこちらと世界中を旅してまわり、また波乱万丈と言っていいくらいの様々な境遇へと放り込まれるのである。むしろ、何の特別な力もないからこそ自分の意志の元に一貫した立場を保てずに、他者の思惑や偶然の出来事に翻弄され、意図せず立ち回りを強いられてしまう。
と、ここからが水瀬雫という娘の凄いところで、彼女はたとえ強いられた境遇であっても決して立ち止まらないんですね。理不尽の中に置かれても決して前に進むのをやめない。元の現世に居た頃から、個性的で優秀な姉と妹に挟まれ、劣等感と自信のなさに苛まれながらも、雫ってそれを理由にして立ち止まっている様子は一切ないんですよね。大学進学を期に、姉妹から離れて一人暮らしを始めた、というのも逃げという消極さよりも現状でどうにもならない境遇を足掻いて抜けだそう、固定化されかけていたものを刷新しようという積極性に端を発している感じなんですよね。
まず、異世界の砂漠の只中に放り出された時に、開き直って歩き始めたように、この子は蹲って動かなくなるということを絶対にしないのである。意志も責任も放り出さず、常に彼女は自分自身で決断し続けるのである。理性と理知を行動力でコーティングしたような彼女のそんな特質を、恐らく一番正しく評価していたのは彼女の姉と妹なんだろうけれど、それを面と向かってちゃんと彼女に告げてあげたのって、多分エリクが初めてなんだろうなあ。
ぶっちゃけ、この雫をして比べて地味という枠に押し込んでしまう彼女の姉と妹って、どんだけだよ、と思わないでもないのですけれど。バイタリティの塊だもんなあ。感情的に豊かであっても派手ではなく、さっぱりとして理性的なのが地味めに見えてしまったのかなあ。
まあ雫に関しての見解については、後々に妹ちゃんから語られた妹から見た姉、という視点でのそれに随分と頷かされたものでしたが。なるほどなあ、と。人間、自分については案外見えてないものなのである。だからこそ、自己評価と実際の齟齬とをきちんと修正してくれる周りの人というのは大切であり、そういう人と出会えるというのは運命的なものなのでしょう。それはエリクにとっても、感情的じゃないわりとサラッとした物言いで、確信を突くというかバッサリ有り体に自分の在り方について表現されるというのは、新鮮だったんじゃないでしょうか。

本作の主題の一つに、言葉というものがあります。いや、まさに主題そのものでしょう。それこそ、タイトルが「Babel」。統一言語とその崩壊の神話であるバベルの塔から取られたものであるからして。
雫がどうして、異世界に迷い込みながらその世界の言葉を理解できるのか。そもそも、この世界の言語の概念と、雫の世界である地球の言語の概念とが食い違っていることからはじまって、この世界の根底に横たわっている謎そのものに踏み込んでいくストーリー。言葉というキーワードがすさまじいまでに重要になってくるのであります。
一方で、本作の舞台となる「大陸」は「Babel」という物語すらもが、大きな歴史の流れの一端に過ぎない「クロニクル」であります。作中でちらりと触れられているファルサスという国の成り立ちや、かの国に存在する精霊、それをもたらした魔女の話など、様々な歴史と物語に彩られ、積み重ねられた世界なんですよね。
つまるところ、この世界は「水瀬雫」のために準備され用意された世界ではないのです。雫という主人公を起点にして生まれた物語世界ではないんですね。水瀬雫は、長く長く続いてきて、そしてこれからも続いていく世界の中の、物語の中の、本当の意味での異邦人なのであります。これって、異世界転移系の物語の中ではやっぱりかなり珍しい構図なんですよね。小野不由美の【十二国記】の中嶋陽子なんかはそれに該当するのか。それだけに、雫が迷い込み、エリクと共にあっちこっちを歩きまわり、飛び回り、転がり込む世界の大地には、国々の風俗には、そこで暮らす人々の生きる姿には、積み重ねられた年月という揺るぎのない強度があり、厚みがあり、通り過ぎるだけの目に映る風景に膨大な背景が感じられるのである。雫の目に映る異世界は、確かにそこにある世界で、過去から存在する世界で、これからもずっと続いていく、世界なのだ。
そんな踏みしめる感触の有る世界を、雫は旅していくのだ。翻弄されながら、生きているのだ。迷い込んだ先で、彼女はその世界の人々と交流しながら、生きていく。
それが、書籍版となり、今まさに始まったこのシリーズ最初の一冊からも、ひしひしと感じることができる。指先で触れるように、匂いを胸いっぱい吸い込むように、日差しや風を体中で浴びるように、感じることが出来たのだ。
それが、何とも嬉しくて、くすぐったくて、心地良い。

あぁ今、自分、異世界を舞台にしたファンタジーを読んでいる。

さあこれが、【Babel】の開幕だ。

週刊少年ジャンプ No.42 感想   


月曜祝日のため、土曜早売り

以下に収納

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個人と国家 人魔調停局 捜査File.02 ★★★★☆   

個人と国家 人魔調停局 捜査File.02 (Novel 0)

【個人と国家 人魔調停局 捜査File.02】 扇友太/天野英 Novel 0

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国籍を持たない不法移民−−通称『ベイグラント』と呼ばれる社会的弱者。主人公ライルに持ち込まれたのは度重なるベイグラントの暴走事件だった。
時を同じくして、クリアトと冷戦状態にあるヘクト連合王国からコスタス少佐が入国。少佐の目的はヘクトを裏切りクリアトに密入国したテロリスト・ヴォルフの殺害だった。
2つの事件を追う人魔調停局。だが、その背後には恐るべき陰謀が隠されていて……!?
新相棒カエデと共に、ライルはクリアトの街を疾走する。
これなー、これなー。ヴォルフのあの時の慟哭、どうしてこうなってしまったんだ、という嘆き。これ、ラストで真実が明らかになったあとに振り返ると、胸を掻き毟られるんですよね。前回のラスボスもそうだったんだけれど、あまりにも個人に対する扱いが非道すぎて泣きそうになる。国家への忠誠に対する報いがこれなのか、これなのか。駒の扱いとしても酷すぎるんですよね。平和を守るための正義とは、いったいなんぞや。
ただ、国家という秩序を守るためのシステムの無機質さが原因のみならず、より酸鼻を極める状況をもたらしている悪意が、裏側にあるんですよね。本能派……各国からテロリストとして追われる一団、これは予想以上にえげつない集団なのかもしれない。魔物種としての本能を重視する姿勢とは、魔物種たちの人としての在り方、善意や義侠心、優しさや仲間意識、愛や平和を尊ぶ心、といった人らしい想いすらも全否定するようなものじゃないか。魔物が人であることを、貶めるかのようなその行動原理。まさに人類の敵である。
が、そんな彼らの活動に相乗りするもの、同調する原理が社会の中に厳然と蔓延っている、その結果が地獄めいた幾多の現実であり、それを正そうとする行為すら酸鼻を極める悲劇となってしまう。
苦しいなあ。
でも、それをなんとかしようという正義もある。やっぱり、自分ロイヤーたちのような人たち、好きですわ。権力構造の内部から、構造そのものに喧嘩を売るものたち。それこそ、現場で働くライルのような戦士たち、いや騎士たちか、が居ないとその力を発揮しきれない人種かもしれないけれど、逆に言うならどうやったって現場で頑張るしか無い、既に起こってしまっている現出した地獄を対処療法で鎮圧していくしか無い現場の人間でしか無い彼らに、さらに最奥まで届く道を示してくれる、或いは道を創りだしてくれる支援者というのは、得難い相方なんですよね。今回のロイヤーとの共闘は前回にもましてガッチリ四つに組んでのもので、その行き届いた支援は非常に頼もしかったものの……同時にドツボにハマってしまった、戻れないところまで組んでしまったなあ、という感もある複雑さ。

にしても、相棒ってユニコーンのアルミスじゃなくて、毎回変わるのか! いやいやいや、人間種のライルの体の弱さからして、アルミスの回復魔法がないっての致命的じゃないの!? 前回なんて戦闘あるたんびにアルミス居なかったら死んでた状態なのに! と、思ってたんだけれど、案の定くたばりそうになりまくるライルくん。回復支援役がいないのに、簡単にボロボロになりすぎだ、この男!
だが人魔調停局最強の近接戦闘能力者にして、最高の剣士というだけあって、烏天狗のカエデ姐さん、強い強い。もう頼もしいのなんの。いや、この戦闘力、いわゆる警察の範疇に入る人魔調停局で扱われるレベルじゃないでしょう、強すぎだろう。元は移民局の特殊部隊に居たっていうけれど、尋常じゃないですよ。おまけに、空を飛べる! 空を飛べるのである。しかも、一人だけじゃなくてライルを抱えて飛ぶことも出来るという飛行能力付き。この近接戦闘力と飛行能力で、ライルのことを助ける助ける。ってか、ライル助けられすぎだろ、ってくらいに死にそうな場面で助けにきてくれるカエデ姐さん。絶体絶命のピンチで助けられるのって、1エピソードで一回あれば十分だろうに、ライルくん何回助けられましたか、あんた。口も態度も軽いお調子者でありながら、カエデの頼もしさたるやまったくまったく。
いやもうライルって、頼りになる相棒がいないと普通に死にますね。それでいながら、毎回毎回殺し合いの場に突入するはめになってるし。最初から戦闘になる前提で突っ込むシーンって何気にあんまりないんですよね。ただ、事情聴取とか張り込みとか聞き取り調査に向かった先で面白いくらい毎回死体の山が出る場面に出くわしてしまうこのトラブル吸引体質。別にライルの血の気が多くて余計な戦闘を彼が起こしている、というようなわけでもないのが尚更に可哀想というかなんというか。
そりゃ、これだけトラブル吸引してたら、家に帰れないよなあ。ただ、ライルに家で待ってるクーへの意識が薄いというのも確かで、あれだけ気にかけているのに仕事が煮詰まるとあっさりクーとの約束とか忘れてしまっているあたり、まだまだ家で家族が待っている、という状況に彼自身が慣れていないのが伝わってくる。アルミスやカエデにあれだけ注意されているのに。
だからこそ、クーの「自分には文句言う資格がない」という言葉がしみるんですよね。ライルの揺るぎない正義こそが、クーの命も尊厳も何もかもを救ってくれたことをクー自身が誰よりも知っているからこそ、余計に彼が戻ってこなくて寂しい思いをしてしまっている自分の気持ちに嫌悪をいだき、苦しんでいる、というのが痛々しくて。そりゃ、アルミスがガチ激怒するよ。
ただ、このクーの想いの吐露が、ライルにクーとの関係、家族を持つということの覚悟を改めて据え治させた気がします。彼が戦おうとしている巨悪、彼が貫こうとしてい正義には、クーのような家族というアンカー、そして精神的な支えがやっぱり必要なのかなあ。
ラストで自分の弱さをこの上なくキツい形でつきつけられたからこそ、余計に、尚更に、クーのような家族、アルミスやカエデたち人魔調停局の仲間たちとの関係が大事になってくるのかも。

さて、次回もどんどん地獄行しそうですけれど、またぞろ相棒変わるんだろうか。ちらっと出てきただけでも人魔調停局は個性的で魅力的な連中が揃ってるので、誰が相方になっても面白そう。もちろん、再び変態ユニコーンになっても全然構わないのよ。

1巻感想

真田丸 第36話 勝負   

せ、関ヶ原ぁ!!

大谷刑部と石田治部の、そして徳川内府のあの史実通りの鎧衣装に興奮してたら、即座に終了したーー!!
こ、これが当時真田含めて全国地方の諸将が感じた、唖然呆然の関ヶ原顛末なのか。

第二次上田合戦は、これ完全に新しい学説に基づいてやってましたね。ちょうど、手元に歴史群像の最新刊で第二次上田合戦の記事があったので、それと照らし合わせながら見ていたのですが、なるほどなるほど。
旧来は、秀忠率いる別働隊が上田城の真田勢に足止めを食らったために関ヶ原の決戦に遅れてしまった、という定説でしたけれど、元々会津征伐のために派遣されていた秀忠勢はそのまま信濃で唯一豊臣方への旗幟を鮮明にして交通の要衝である上田城に陣取った真田昌幸の討伐を命じられていた、というのが昨今の説のようで。
上杉勢が最上勢に襲いかかり、周辺の地盤を固めに掛かったように、直江兼続がこの大乱は長く続く、というのが大方の認識だったんですよね。九州で暴れまわった黒田官兵衛然り、さり気なく各地に攻め込んでた毛利輝元然り。そして、それは石田治部・大谷刑部の西軍首脳部や、それこそ西に兵を進めた徳川内府すらもそうだったのでしょう。
西軍の戦略からすると、木曽川ラインで徳川勢を押しとどめているうちに畿内から親徳川勢力を排除することで豊臣政権内から徳川家康の影響力を取り除くことだったのでしょう。狙いとしては小牧・長久手の戦いの再現あたりでしょうか。当時の徳川家では10万近い軍勢を維持し続けることはかなり厳しい物があったでしょうし、豊臣恩顧の諸将たち、黒田細川藤堂池田加藤といった主だった将の根源地が西日本にあったのを考えると、これらの軍勢の維持も徳川が担わなければならなかったでしょうし、時間を置くほどに当初の結束の維持は困難となったことでしょう。まあ福島正則の領地が尾張だったのを考えると、ここを策源地としてそうですけれど。実際、東軍の兵站はここが要になったんでしょうし。

でも蜂起のタイミングとしては、悪くなかったんだよなあ。
この西軍のプランが崩壊したのは、予想以上に早く徳川家康率いる本隊の転進が速く、北陸から伊勢に掛けての日本中部フロントラインの制圧が終わらぬうちに、福島正則を筆頭とする豊臣恩顧勢が木曽川を突破した挙句、阻止ラインの要である織田秀信が守る岐阜城をわずか一日で落としてしまったところなのでしょう。この福島たちの速攻には徳川家康も泡を食ったらしく、かなり慌てて追いかけたみたいですけれど。実のところ徳川内府が江戸を出陣したのは岐阜城陥落を聞いてから、なんですよね。
で、さらにマズいことに、以前から不穏な動向を見えていた小早川秀秋が、整備を進めていた松尾山城砦に配備されていた守備隊を追い払って占拠してしまったわけです。
この時、石田治部たちは、地図見るとわかるんですけれど、関ヶ原より東に位置する大垣城に陣取っていたわけです。ところが、背後の街道の合流地点を見下ろす松尾山を小早川秀秋の軍勢が抑えてしまった。
これを聞き及んだ石田治部たちは大垣城を出て、小早川勢を抑えに掛かるのです。この行軍を、どうやら西軍、夜間にやったらしいんですよね。この時代に、夜間進軍して関が原に陣取ったのである。これ、なかなか凄まじい練度がないと難しいと思うのですけれど、それでも混乱は必定。
そして恐るべきは徳川内府で、西軍が関ヶ原の転身したと知るや即座に追撃を命じるのである。ここで戦国屈指の野戦司令官である徳川内府、野戦による決戦をやれる、と踏んだのではないかと。

これまでのイメージだと、関ヶ原ってお互いに決戦場を関が原に決めて、軍を進めて陣を張り、満を持して面向かっていっせーのーで、で両軍ぶつかった、という腰を据えての決戦、というものでしたけれど、むしろこうしてみると流動的な機動戦、それも西軍の態勢が整いきれてない中で東軍が殴りこみをかけた、という感じなんですよね。

……と、こんな風に今までの関が原合戦とは違う関ヶ原合戦が見れるんじゃないか、とワクワクしてまずは上田城攻防戦だー、と堪能していたのですが、佐助が現れたのを見て、もう血の気が引く引くw
実際の関ヶ原の詳報は来週語られるとは思うんですが、この高速関が原には度肝抜かれたなあ。冒頭でも書きましたけれど、まさに当時の距離による情報格差の恐ろしさを、真田丸の最初の頃を思い起こさせるように再び思い知らされた感がある。昌幸パパ、これに関しては本能寺の頃からとうとう克服できなかったんだよなあ。中央から離れた地方大名の限界を、パパはついに越えることが叶わなかったわけだ。

第二次上田合戦の方は、第一次のようなキツい攻防が起こる前に徳川勢が転進してしまったのをそのまま描写。でも、実際終始真田側が徳川勢を翻弄したのだから、勝利というのは間違ってないんですよね。
とはいえ、秀忠を支える本多佐渡の貫禄と指し手に陰りは見えず、この第二次上田合戦は真田昌幸と本多正信の謀将同士の手の指し合いという感じで歯ごたえありましたなあ。
何気に、秀忠のリアクションも面白かったんですよね。
「これは怒っても良いのか?」
と、一応聞いてから、いいんですよ、と言われてぐわーーと怒り出す秀忠くん。素直というか、家康と違う意味で律儀というか、初陣らしい拙さに愛嬌があっていいんだなあ。
織田信忠や北条氏直といった御曹司たちとはまた違う、二代目としての妙ある姿。いやー、今後が色々楽しみデスわ、秀忠くん。

と、その前の上田城に戻る前の沼田城攻防戦。上方から戻った稲姫とおこうさんが、見事に昌幸パパを騙し合いで上回ったお話。この逸話、たもとを分かったからには義父とは言え城に入れるは叶わぬ、孫と顔を合わせるのも許しません、と追い払いながら、あとで昌幸が逗留する宿所にこっそり子供を連れて訪れて、会わせてあげた、という話だったと思うのだけれど、信幸の子たちとの最後の顔合わせは上方から戻った時にした、という形にしたのか。
稲姫にしっかり従っているおこうさんがいい感じなんですよね。ここの夫婦はほんと、安泰だというのを感じさせてくれる、二人の正妻と側室の関係でした。

矢沢三十郎も、ここで兄上の方につけてしまうのかー。源次郎命、の三十郎がどうして兄上の方につくのかと思ってたんだけれど……。兄上のところに行くのだ、と命じられて、応とも否とも言えずに顔を歪めて「ぐぅぅぅ」と唸るしかできない三十郎の苦渋が、胸に染み入る。そして、内応してきた三十郎に「苦労!」と声をかける信幸兄ちゃん、ちゃんと三十郎の気持ちをわかってる風なのが、頼もしい。
そして、兄と弟、最後の別れ。戦場で、お互い見つめ合い、かすかに頷き合う二人の姿が、本当に印象的でした。

地味に、平野長泰さん、再登場が嬉しすぎる。

「ご無沙汰」
いや、本当にww







 
9月30日
ノラ猫マリィ
 十文字青(角川書店)

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シャチになりましたオルカナティブ
 にゃお(角川スニーカー文庫)

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自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う 2
 昼熊(角川スニーカー文庫)

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異世界図書館へようこそ 2
 三萩せんや(角川スニーカー文庫)

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彼方なる君の笑顔は鏡の向こう
 持崎湯葉(講談社ラノベ文庫)

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雛菊こころのブレイクタイム 2
 ひなた華月(講談社ラノベ文庫)

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異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術 6
 むらさきゆきや(講談社ラノベ文庫)

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異世界食堂 3
 犬塚惇平(ヒーロー文庫)

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無属性魔法の救世主(メサイア) 2
 武藤健太(ヒーロー文庫)

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竜峰の麓に僕らは住んでいます 2
 寺原るるる(ヒーロー文庫)

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楽園への清く正しき道程 国王様と楽園の花嫁たち
 野村美月(ファミ通文庫)

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龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 11
 鳳乃一真(ファミ通文庫)

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銃魔大戦 怠謀連理
 カルロ・ゼン(エンターブレイン)

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モンスターのご主人様 7
 日暮眠都(モンスター文庫)

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【お前は俺を殺す気か 4】
 シギサワカヤ(楽園コミックス )

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9月28日
【魔法少女育成計画 restart1】
 海苔せんべい/遠藤浅蜊(カドカワコミックスA)

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9月27日
【はたらく魔王さま! 10】
 柊暁生/和ヶ原聡司(電撃コミックス)

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【狼と香辛料 14】
 小梅けいと/支倉凍砂(電撃コミックス)

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9月26日
翼の帰る処 5.―蒼穹の果てへ―(下)
 妹尾ゆふ子(幻冬舎コミックス)
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9月25日
現実主義勇者の王国再建記 2
 どぜう丸(オーバーラップ文庫)

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ワールド・ティーチャー 異世界式教育エージェント 4
 ネコ光一(オーバーラップ文庫)

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黒の召喚士 2.偽りの英雄
 迷井豆腐(オーバーラップ文庫)

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音使いは死と踊る 2
 弁当箱(オーバーラップ文庫)

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神殺しの英雄と七つの誓約 5
 ウメ種(オーバーラップノベルス)

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9月24日
山内くんの呪禁の夏。 夏の夕べに約束を
 二宮酒匂(角川ホラー文庫)

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【ナイツ&マジック 1】
 加藤拓弐 /天酒之瓢(ヤングガンガンコミックス)

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【WEB版 WORKING!! 4】
 高津カリノ(ヤングガンガンコミックス)

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【ディメンション W 11】
 岩原裕二(ヤングガンガンコミックススーパー)

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9月23日
Re:ゼロから始める異世界生活 9
 長月達平(MF文庫J)

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異世界拷問姫 2
 綾里けいし(MF文庫J)

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エルフでビキニでマシンガン!
 神野オキナ(MF文庫J)

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前略、英雄候補は強くなるためにセンセイと××します。2
 葉村哲(MF文庫J)

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世界の終わりの世界録(アンコール) 8.慟哭の神霊
 細音啓(MF文庫J)

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奴隷エルフちゃんを英雄にプロデュースします! 崖っぷちから始める世界寿命の延ばし方
 秋月煌介(MF文庫J)

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ようこそ実力至上主義の教室へ 4.5
 衣笠彰梧(MF文庫J)

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【グラゼニ 〜東京ドーム編〜8】
 アダチケイジ(モーニングKC)

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【宇宙兄弟 29】
 小山宙哉(モーニングKC)

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【アイゼンフリューゲル 弾丸の歌よ龍に届いているか】
 七竈アンノ(ビッグコミックス)

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【タブー・タトゥー 12】
 真じろう(MFコミックスアライブシリーズ)

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【ガールズ&パンツァー リボンの武者 5】
 野上武志 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

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【ストライクウィッチーズ エーリカ・ハルトマン1941 1】
 槌居(カドカワコミックスA)

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9月21日
英雄教室 6
 新木伸(ダッシュエックス文庫)

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セーブ&ロードのできる宿屋さん 〜カンスト転生者が宿屋で新人育成を始めたようです〜
 稲荷竜(ダッシュエックス文庫)

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白蝶記 3―どうやって獄を破り、どうすれば君が笑うのか―
 るーすぼーい(ダッシュエックス文庫)

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9月20日
【紫電改のマキ 7】
 野上武志(チャンピオンREDコミックス)

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【亜人ちゃんは語りたい 4】
 ペトス(ヤンマガKCSP)

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9月17日
デート・ア・ライブ 15.六喰ファミリー
 橘公司(富士見ファンタジア文庫)

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機甲狩竜のファンタジア
 内田弘樹(富士見ファンタジア文庫)

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【オークの騎士】
 darnylee(ぽにきゃんBOOKS)

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9月16日
【やがて恋するヴィヴィ・レイン 1】
 犬村小六(ガガガ文庫)

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【弱キャラ友崎くん Lv.2】
 屋久ユウキ(ガガガ文庫)

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【人類は衰退しました 未確認生物スペシャル】
 田中ロミオ(ガガガ文庫)

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ハーシェリク 転生王子と憂いの大国2
 楠のびる(Mノベルス)

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【ACMA:GAME 19】
 メーブ(週マガKC)

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【恋は光 5】
 秋☆枝(ヤングジャンプコミックス)

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【はやて×ブレード2 4】
 林家志弦(ヤングジャンプコミックス)

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【魔王城でおやすみ 1】
 熊之股鍵次(少年サンデーコミックス)

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9月15日
皿の上の聖騎士(パラディン) 2 ― A Tale of Armour ―
 三浦勇雄(NOVEL0)

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ディメンタルマン ロイドのカルテ
 サイトウケンジ(NOVEL0)

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破滅軍師の賭博戦記 幼き女王は賽を投げる
 至道流星(NOVEL0)

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戦国小町苦労譚 三、上洛
 夾竹桃(アース・スターノベル)

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9月14日
りゅうおうのおしごと!4
 白鳥士郎(GA文庫)

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我が驍勇にふるえよ天地 2 〜アレクシス帝国興隆記〜
 あわむら赤光(GA文庫)

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ゴブリンスレイヤー 3
 蝸牛くも(GA文庫)

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中古でも恋がしたい! 7
 田尾典丈(GA文庫)

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フィクション・ブレイカーズ
 西島ふみかる(GA文庫)

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異能バトルは日常系のなかで 12
 望公太(GA文庫)

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うちの居候が世界を掌握している!15
 七条剛(GA文庫)

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【不老少女と魔法教授】
 松西義人(GAノベル)

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【銀河機攻隊マジェスティックプリンス はじまりの少女、約束の螺旋】
 宍戸義孝(宝島社)

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9月13日
ぼんくら陰陽師の鬼嫁
 秋田みやび(富士見L文庫)

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9月12日
【辺獄のシュヴェスタ 4】
 竹良実(ビッグ コミックス)

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【つぐもも 18】
 浜田よしかづ(アクションコミックス月刊アクション)

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【シュトヘル 13】
 伊藤悠(ビッグコミックススペシャル)

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9月10日
【あまんちゅ! 11】
 天野こずえ(ブレイドコミックス)

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【魔法使いの嫁 6】
 ヤマザキコレ(ブレイドコミックス)

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はたらく魔王さま! 0−
 和ヶ原聡司(電撃文庫)

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狼と香辛料XVIII Spring Log
 支倉凍砂(電撃文庫)

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新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙
 支倉凍砂(電撃文庫)

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OBSTACLEシリーズ 激突のヘクセンナハト 3
 川上稔(電撃文庫)

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血翼王亡命譚3 ―ガラドの夜明け―
 新八角(電撃文庫)

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おはよう、愚か者。おやすみ、ボクの世界
 松村涼哉(電撃文庫)

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クロバンス戦記 ブラッディ・ビスカラ
 高村透(電撃文庫)

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魔法と夜のウォンテッド!
 高樹凛(電撃文庫)

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シンドローム×エモーション
 本田壱成(電撃文庫)

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プラスティック・メモリーズ -Heartfelt Thanks-
 林直孝(電撃文庫)

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【まのわ 竜の里目指す 私強くなる 2】
 紫炎(このライトノベルがすごい!文庫)

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【本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第三部「領主の養女機廖
 香月美夜(TOブックス)

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9月9日
【夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~ 19】
 ヤスダスズヒト(シリウスKC)

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9月8日
【ぬり壁のむすめ: 九十九字ふしぎ屋 商い中】
 霜島ケイ(光文社文庫)

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9月7日
【大家さんは思春期!6】
 水瀬るるう(まんがタイムコミックス)

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【昭和元禄落語心中 10】
 雲田はるこ(KCx)

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9月2日
彼女がフラグをおられたら 冥土の土産よ、最期に卒業式のことを教えてあげるわ
 竹井10日(講談社ラノベ文庫)

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「地下鉄に乗るっ」シリーズ 京・ガールズデイズ 2 ~太秦萌の九十九戯曲~
 幹(講談社ラノベ文庫)

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やっぱり死神が無能なせい
 広重若冲(講談社ラノベ文庫)

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虚無の魔王、創世の英雄姫
 澄守彩(講談社ラノベ文庫)

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【新しい彼女がフラグをおられたら 4】
 凪庵(KCDX)

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【食戟のソーマ L'etoile―エトワール―3】
 昭時大紀(ジャンプコミックス)

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【食戟のソーマ 20】
 佐伯俊(ジャンプコミックス)

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【血界戦線 Back 2 Back 2】
 内藤泰弘(ジャンプコミックス)

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9月1日
神話大戦ギルガメッシュナイト 3
 翅田大介(HJ文庫)

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ドルグオン・サーガ
 にゃお(HJ文庫)

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精霊幻想記 5.白銀の花嫁
 北山結莉(HJ文庫)
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【Fate/stay night (Heaven's Feel) 3】
 タスクオーナ(カドカワコミックス・エース)

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【吸血バイト霧島くん 1】
 鹿島初(カドカワコミックス・エース)

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