ネコソギラジカル (中) 赤き征裁VS.橙なる種
【ネコソギラジカル(中)赤き征裁VS.橙なる種】 西尾維新/竹

読了。
予想通りな部分と予想外な部分の乖離が大きすぎて、もう何がなんだか。予想外の部分のお陰で予想通りだった展開もどういう意味で捉えたらいいかわからんくなってる。
最終巻の展開がいったいどうなるのか、本気でさっぱり見当が付かない。

やっぱりこの巻でも人がたくさん死ぬ。芋蔓に死ぬ。五月雨みたいに死ぬ。そりゃもう眠かったら欠伸が出るくらいに当たり前に人が死ぬ。
とても哀しい。非常に苦しい。儚く虚しい。
それでも読み進めることに不快感を抱けないのは、昔と変わったいーちゃんのありようのお陰だろう。
そしていーちゃんの変化から思うのだ。まるで無意味に思える戯れ言使いの物語の死人たち。あっさりぽっきりあっけないあの人たちの死に様は、独り残らずきっといーちゃんという人間のありように影響を与えたのだと。
そう思えば、使い捨ての死にも使い捨てなりの意義があったのだと思えるわけだ。
この作品の死は軽い。羽毛のように軽く死ぬ。風船のように易く割れる。
しかれども、いかに軽るかろうと、易かろうと。
いーちゃんの変化が教えてくれるわけだ。
人が死ぬってことは、本当に取り返しのつかないことなんだと。
痛くて、哀しくて、辛くて、情けなくて。
でも、少しだけ嬉しい。

ネコソギラジカル 赤き征裁vs.橙なる種

今回は多分、そんな辛辣に優しいお話。