ぎゃぼ!?

なんかあれだ。この漫画に嵌った気分を千秋風に表現すると。
「ようこそ、変態の森へ♪」

ああ、これはいい。実にいい。
自分なんかはクラシック音楽については眠たいという以上の感想を持ち得ない非文化的な人間なのだけれど、例えばLittlewitchの『Quartett!』をプレイした時にはかの楽団が弾き奏でる音楽に目を伏せ聞き惚れ、感動に胸を熱くし涙すら流しました。
今また、この漫画を呼んで、彼ら若き音楽家たちの奏でる音楽を、無性に聴きたくなってる自分がいます。
悔しいなあ。クラシックでもSFでも数学でも美術でも、もっと深く理解できるのなら、もっと深く楽しめるのだろうに。
人に与えられた時間は有限で、理解力を得るための才能も、費やされる労力も、僅かしかありません。人の手は、あまりに短い。

と、感動しつつも、この尋常でないギャグの切れ味に笑い転げて七転八倒している私。
この間が、間が魔なり!!
どうしてそこにそんな台詞が、なんでここでこんなコマが。
笑い転げながら、唖然とするほかありません。こりゃ、すげえわ。

この「のだめカンタービレ」以外でオーケストラを舞台とした作品を読んだのは岩佐まもるの「ブルースター・シンフォニー」ぐらいなんだけど、両方から感じたのが指揮者のオーケストラが奏でる音楽への支配力。これらを読む前までは、指揮者なんて台の上で指揮棒振ってるだけで居る意味あるんだろうか、なんであんなに持てはやされるのだろう小沢征爾、と凄まじく無礼な事を思っていたのだけれど、すみませんごめんなさい。
いや、指揮者すごいわ。数十人からなる音楽の束を、まさに指揮者が一つに纏め一音すらも見逃さずに掌に収め、繰り高める。
人間業じゃないわ。
それでいて、指揮者とオーケストラ奏者とのガチンコがまた「のだめ」も「ブルシン」も楽しいのなんの。
ブルースターではリハーサルを「戦争」と称してるけど、うん、こういう真剣な意見のぶつかり合いというのはイイ。それも曖昧な言葉ではなく、音楽というシンプルで複雑怪奇で揺るぎのないもののぶつけ合いなのが、妙に見ている方の心を浮き立たせ、魅了する。

なんにしても、きました。本を持つ手にビリビリと電気を感じる大傑作!!