ICO −霧の城−

出版社/著者からの内容紹介
「ぼくが君を守る。だから手を離さないで」
頭に角の生えた生贄の少年。鋼鉄の檻で眠る囚われの少女。2人が運命を変えることを、「霧の城」は許さない。

構想3年。同名コンピュータゲームに触発されて、宮部みゆきがすべての情熱を注ぎ込んだ、渾身のエンタテインメント!

霧の城が呼んでいる。時は満ちた、生贄を捧げよと。
何十年かに1人生まれる、小さな角の生えた子。頭の角は、生贄であることの、まがうことなき「しるし」。13歳のある日、角は一夜にして伸び、水牛のように姿を現す。それこそが「生贄(ニエ)の刻(とき)」。なぜ霧の城は、角の生えた子を求めるのか。



なるほどなあ。うーん。
ゲームをノベライズするという枠組みに足を絡め取られてしまったか、宮部みゆき氏。
書きたいことって、時々文字通り霧の向こうに行っちゃうって事あるんですよね。これほどの人でもそうなってしまった、という事なんだろうか。
ゲーム未プレイの人は、出来れば読んで欲しくない。ゲームをこれから絶対にやらないというのなら、その限りではないけれど。これを読むことで、ゲームプレイ時に感じるであろう様々なものを、多く失ってしまうだろうから。

気持ちは分かるんだ。あのゲームを小説にしようと思い立ったなら、これは間違いなく形の一つと言える。でも、最初の一歩がやっぱり違うよ。書きたい書きたいって気持ちが逸って、これは書くんじゃなくて描いてこそ表現できるゲームだったってのを忘れちゃってたんだろうな、と思うのです。これは読んでるからこそ指摘できることで、書いてる方は書いてる最中にも書き終わったあとにもなかなか分かり得ない事なんだけど。

幻想は解体しちゃいけなかったんだ。
ユメをユメのまま小説に出来る人だと信じていたんだけど。残念。