楽園の魔女たち 楽園の食卓(後編)
【楽園の魔女たち 楽園の食卓(後編)】 樹川さとみ コバルト文庫

 私にとってコバルト文庫と言えば『マリア様がみてる』でも『流血女神伝』でもなく、この『楽園の魔女たち』でありました。最初に私をコバルト文庫をはじめとする少女レーベルに引き釣り込んでくれた名作でありました。それもこの21巻目をしてついに完結。ああ、遂に終わってしまいました。残念でもアリ感無量でもあり。
 きっちりと話を締めくくれるコメディとしては、おそらくライトノベルの中でも一番と言っていいでしょう。毎回その軽妙な語り口に笑い転げさせてもらい、ほんわかと荒んだ心を慰めてもらいました。また、振り返ればすぐに思い出せる愛すべきキャラクターの宝庫でもありました。サラ、ダナティア、ファリス、マリアの4人の魔女に永遠の21歳のエイザード、そして支部長どんに虹の谷の村人たち、ナハさん。まだまだずっとこの人たちの話を読んでいきたくはありましたけど、終わりはいつか来るものです。すばらしい物語をありがとうございました。
 支部長どんが結婚できるのかどうかは大変気になるところではあるのですが……あの元婚約者の妹の女騎士団長では望み薄なのだろうか(w
 あと、何はともあれ、フレイ、あんた良くやった!! 『七日間の恋人』で登場した時はそのままフェイドアウトかと思っていましたけど、まさかあのファリスを落とすとは。一貫して誠実で真面目だけど気弱な美少年キャラだったファリス・トリエが『楽園の食卓』に入ってからは見事なくらい恋に臆病な女の子という側面を垣間見せてくれて、それだけでも十分だったのに(w
 怒涛の伊達男っぷりは最高でした。さすがは両刀(笑)