ある日、爆弾がおちてきて
【ある日、爆弾がおちてきて】  古橋秀之

やべぇ。マイ短編集教典にしたいぐらい面白かった。
話が短い事で余計なものがすべて削ぎ落とされて、よい部分だけつまみ食い、みたいな。
あとがきを読むと、全部時間モノのバリエーションらしい。普通のペースでいる男の子と時間の進み方が違う女の子のお話集だとか。そう括るには無理があるんじゃないかと思うような話もあったけど。
停止・逆行・ループ・長短の差・乗り換え・時間差・飛び乗り。色々と取り揃えております、と言ってもそうした設定が主眼なSFSFした話じゃなくて、ライトノベルらしい男の子と女の子の話って所が私なんかにゃツボでして。はい。
友達以上恋人未満。意識するようでしてないようで。始まる前のエッセンス。もしくはそっぽを向きながら手を繋ぐような関係がなんとも楽しいわけで。同時にほろ苦さも秘めてたりして。
まあそこらへんがギューッと圧縮されてながらスッキリあっさりペロリと平らげられるような感じで並べられているので。お夜食にどうぞ。

個人的にお気に入りは「三時間目のまどか」と「おおきくなあれ」。両方オチがお気に入り。
表題の「ある日、爆弾がおちてきて」は、本当は怖いような哀しいようなお話のわりに主人公の男の子が飄々と惚けているので、なんだか哀しい気持ちは胸の奥に仕舞われてポカポカ陽気の公園のベンチで日向ぼっこしてるような気になってしまった。ということでこれも気に入ってるのかも。
いや「出席番号0番」とか「トトガミじゃ」もいいなあ、てか全部か。