オンライン書店ビーケーワン:ブレイブ・ストーリー 1【ブレイブストーリー 1】 宮部みゆき

映画になるアレである。文庫落ちしたので購入。ちなみにスニーカー文庫版と角川版があり、私はスニーカーの方買ったんだけど……挿絵も無いし、角川版の方が良かったかも。
で、現在全4巻中、二巻まで読んだんだけど……。

一巻と二巻の物凄い落差に酩酊中。
な、なんとまあ。
一巻はほぼ全編に渡って現世での話なんだけど、これがもう恐ろしいほどに宮部みゆき。凄絶なまでのディティールの深さ。子どもが主人公ということで、序盤はまだ手加減している感じなんだが……。あ、いや。そうでもないか。ワタルという少年の歳相応の複雑な内面を丹念に執拗に引っぺがして外界に曝していく外科手腕ときたら、【模倣犯】の狂奔的なまでの心理描写を思わせる容赦呵責のなさだったし。
特に父親関連の問題が浮上してきてからの、一連の事態の描写ときたら、呼吸するのも苦しいほどの、目の前に迫ってくるような迫力と圧迫感……正直に言っていい? ぶっちゃけ、幻界だの異世界だのというものはどっかやっちゃって、ファンタジーじゃなくてこのままこの現代社会の中の話としての続きで読みたかった。ものすごく読みたかった。

二巻に入って、ワタルが異世界に渡ってから、途端に書き割りみたいに薄弱化してしまった世界観とワタルを見せられてはなおのこと。
この格差ときたら、いったいなんなのか。同じ作家が書いてるとは思えないほど。
うーん、3巻以降は持ち直してくれるんだろうか。

しかし、異世界に渡ってしまってからのワタルの恵まれっぷりを読み進めてると、1エピソードのたびに【十二国記】の陽子の悲惨さが思い出されて、なんだか涙が出てきました。
陽子はよぅ、陽子はよぅ、ホンっっとにたいへんだったんだぞぅ……T△T