蒼海訣戰 1 (1)    IDコミックス REXコミックス
【蒼海訣戦 1】 納都 花丸

ネコミミ! だけど男みたいな!

舞台は異世界の大陸の端にある、日本がモデルなのであろう島国。文明レベルは19世紀末〜二十世紀初頭。おそらく、日露戦争風の戦争モノになるんだろうけど、現在のところは舞台は軍の学校なので、しばらくは学園モノ風な話になるんだろうか。とはいえ、女っ気は笑ってしまうほど皆無なんだが。
この島国は、一応多民族国家という建前になっている。国民の8割は黒髪黒瞳の秋津人、1割強が金髪碧眼の汐見人。そして残る僅かが世界で唯一とがった耳と尻尾を持つ追那人。主人公は、この耳と尻尾のある追那人の少年なのだが、初っ端から真っ向に少数民族に対する厳しい目線――差別が描かれている。どうやら本作は、この民族差別を主人公への壁として設定しているようだ。
なかなかどうして、挑戦題材としては難しいものを選んだものである。

だが、うん。まだ第一巻である以上なんとも言い切れないが、土台や屋台骨がしっかりした上で、方向性も定まっており、少年の成長物語として非常に高レベルで離陸したように思えるのだが、どうだろう。
主人公が虐げられるストレスの溜まる展開が多くてけっこうキツいかもしれないが、ちゃんと周辺に影に日向に主人公を助けてくれる頼れる親友に、理解のある教官。そして尊敬する優しい兄上という立場の人々が配置されているので、めげることはないぞ。

だが、いざ戦争モノとなってきたら、いったいどうなるんだろうねえ。現在でまだ任官前の学生なのだから、戦争まで行くとなると随分と大河な話になるが。
この三笠兄弟、秋山兄弟がモデルなんだろうが、兄貴が騎兵将校として活躍するのはいいとしても、弟が参謀として作戦立案に関与する展開なんぞはあるんだろうか。

しかし、異世界化日本を舞台にすると、まず間違いなくカワイイ女帝が即位してらっしゃいますなあ……気持ちは大変よくわかりますがw