煌夜祭
【煌夜祭】 多崎礼

 これは、いいなあ。いいなあ。
 中央公論の新書ノベル『C・NOVELS Fantasia』の新人賞大賞作品。
 世界各地で話を集め、他の土地へと伝え歩くことを生業とする語り部達。そして今日は、年に一度の語り部たちの祭り【煌夜祭】の冬至の夜。廃墟と化したとある島主の館で、二人の語り部が語りだす人を喰う『魔物』の物語。
 二人の語り部が交互に自分の持つ物語を語り合う、という形式で話が進んでいくんだけれども、これが見事な構成の妙で。
 ちょっと内容に触れようと思ってつらつら書いたんだけど、消しました。うん、これは事前にある程度知っていても決して遜色のない作品だと思うけど、この染み入るような哀切、優しさ、愛情を受け止めるにはやはりまっさらな状態で読んで欲しい。
 傑作。