真月譚月姫 4 (4)
【真月譚月姫 4】 佐々木少年

素晴らしい。

原作付きの漫画に対する褒め言葉の常としてあるのが、原作未読、原作未プレイの人でも問題なく楽しめ、原作を知っている人はさらに楽しめる、なんて文句だけど。
こりゃあ、そういう褒め言葉じゃ全然足りない漫画だわ。
言うなれば、これぞ!という活劇漫画、伝奇漫画を見たいなら何はともあれこれを読め! である。
ゲームの月姫という衝撃を味わった人ならば、まず感動するのはあの別ジャンルに変換するのがとことん難しいはずの月姫を、よくぞここまで見事に漫画化しているものだ、というところになんだろう。複雑に入り組んだ物語を解きほぐして、独自の、だが原作の雰囲気を損なわずに、新たな月姫を創りだしている、と。
いや、それはまさしくその通りなんだが。全力で喝采を送るべき点ではあるんだが。
刮目すべきは、ストーリーテーリング能力のみならず、そのアクション描写だ。いや、1,2巻の頃はここまでワンシーン、1コマごとにゾクゾクさせられはしなかったと思う。シエル先輩と秋葉のバトルもそうだが、特に目を見張ったのがシキとの交戦中にシエル先輩が介入してからの1コマ毎の息を呑むような濃密な、そして圧倒的なスピード感の凝縮力。
これは、やはり連載初期よりも腕があがっているということなのか。というよりも、自分には作者のセンスがどんどん洗練されていっているように感じられるのだ。

素晴らしいじゃないか。一巻で世界観を見事に漫画化してみせたその技量に驚かされたこの作品は、それどころか巻を重ねるごとにより一つの漫画作品としてのパワーを加速度的に増しているのだから。


しかし、それにしても32話のシエル先輩登場シーンの格好よさときたら、久々に漫画で鳥肌が立ちました。
やはり、ね。ここぞという場面で高所から登場する際は、直立着地なのですよ。膝を曲げて着地の衝撃を逃がすような惰弱なマネをしてはダメなのですよ。
ここ、力説ねw