マリア様がみてる―大きな扉 小さな鍵
【マリア様がみてる 大きな扉小さな鍵】 今野緒雪

買う段ではもう惰性の気分なんだけど、これが読むとやっぱり面白いんだよなあ。
というわけで、引っ張りに引っ張っていた瞳子の秘密公開篇。いやね、その辺はなんかどうでもいいんですよ、わりと。秘密もありがちといえばありがちだし、瞳子の気持ちとか、彼女に対しての祐巳のスタンスとか、乃梨子の思いとか、この話の芯となる部分は、まあこんなもんかな、というもので。
ただ、でも、それだけじゃないのが、やっぱりこのマリみてなわけで。むしろ、その話の芯からやや外れた外周部分、瞳子の事情に関わらないところでの日常の心理描写、これが素晴らしいんだわ。クラスメイトの態度に対しての瞳子の心理とか、新聞部の企画持込に対しての由乃さんを中心としたブトゥンや乃梨子の丁々発止とか。
大人気ない、には参った。やっぱり乃梨子はいいわ(笑

で、本題。
柏木優さんの本命って、誰?
どうやら今回の話を読んでると、優さんにははっきりと本命の人がいる模様。これまでは、同性愛者というのは嘘らしい、という情報は出てたんだけど、本命がいるという話が出たのは今回がはじめてですよね。
しばらく、私は祐巳と優さんのコンビってくっついたらその過程が面白そうだ、と期待してました。祐巳が天敵みたく思ってるあたり、逆に脈ありか、と思ってたんだけど、どうやら今回の話を見てる限り、その可能性はなさそうと判明。いや、優さんが嘘ついてたらまたわかんないんだけど。
祥子さまもなさそう。今回、はっきりと妹として認識しており、異性としては見られない、となっちゃってるもんね。とはいえ、これも優さんが偽ってたらその限りにあらず、なんだが、この場面で祥子さんへの気持ちを偽るのはどう考えても意味がないので、その線はないと考える。
となると、だ。
候補は三人。独断と偏見で予想してみよう。
まず大穴――容子さま(先代紅薔薇さま)
祥子さまのお婆様が亡くなった際に、彼女と組んで色々と働いていた優さま。彼が顎でこき使われるのは彼女だけ。でも、カップルとして完璧すぎて、逆にあまり似合わない気が。この人が相手だと、優さまもすぐに自分の気持ちを伝えてそうなので、まずないかと。
対抗――聖さま(先代白薔薇さま)
優さまの天敵にして好敵手。彼と正面からガチンコで勝負できるのは彼女だけ。
まあ、この人を優さんが好きだったら、それはそれでメチャクチャ面白そうなんだけど……それってマリみてじゃないように感じるのは私だけ?

本命――
今作読んで、直感的に思ったわけですが。
本命って瞳子じゃない?
彼が名前を呼び棄てるのは彼女だけ。
同じ親類でありながら祥子が知らなかった瞳子の秘密を知ってたりするし、車内でのあのシーン。あそこで彼がああなるのは、好きな人のことだから、とは言い切れないのですけど。
まあ、意味深では在る、と受け取ってしまう私であった。


しかし、これ読んで優さんの本命予想なんぞに傾注してる人なんて他にいるんだろうか……(汗
いいじゃない、私、優さん好きなのよ。