エビアンワンダーREACT 2 (2)

【エビアンワンダーREACT 2】 おがきちか

Landreaallのおがきちかさんのもう一つのシリーズ、エビアンワンダーも、これにて完結。
伏線は幾重にも敷かれていたわけで、この真実には薄々気がついていたわけですが。
うん、フェイのハウリィに対する焦れったさ、辛辣さ、不満、苛立ちはやはりそういうことだったのねえ。しかし、フェイは大人だわなあ。ハウリィにも一面としてそういう部分はあったにしろ、自分の未熟さを延々と突きつけられて平静でいられる人間はなかなかいないもの。

にしても、うん。
本当におがきちか作品は……参るなあ。テーマとしては決して斬新なものではなく、むしろ昔から連綿と探求され続けたものなんだけど、切り口が鮮やか過ぎてしばらくそういうものだということにすら気がつけない。
むしろアプローチの方法としては奇をてらわず正道に近いはずなんだが、凄いなあ。
フレデリカの望み。自分がそうだと信じていたものは、でも大概にして真実ではなく。自分の感情、望み、意志。誰よりも自分こそがわかっていると思いがちだけど、案外それは自分こそがわかっていないことで。でも、自分もわからないものは他人にはより一層理解できないものである。
結局のところ誰にもわからないものなのかもしれないけれど、それでも理解しよう、わかろうとすること自体は怠ってはならない。自らに深く潜ることによって、他人の眼に映る自分を見つめることで。人は、自らの真実に辿り着く。そう、真実とは到達するためにあるものなのだから。
そして、真実に届いた先にあるものは。
これまで生きてきた目的。これから生きるための目的。
物語の全貌が明らかになるとともに、登場人物たちが自らの願い、進むべき道を見つけ、決断する。
その先に、手に入れるもの。

うん、凄いなあ。じわじわと来る。きたぁ。
ランドリオールとはまた一味も二味も違った、人間たちの物語。
めでたし、めでたし、だな。