神曲奏界ポリフォニカ サイレント・ブラック
【神曲奏界ポリフォニカ サイレント・ブラック】 大迫純一/BUNBUN
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 神曲奏界ポリフォニカのどこか哀愁漂うブラック・シリーズ。通称ポリ黒の第二巻。
 やっぱりこのデコボココンビはいいなあ。デコボコというと失礼か。
 犯人の意識がどうしても巨漢であるマナガの方に向けられている中、マナガの陰から小さいマティアがすっと現れ、鋭く事件に切り込む。この構図が凄く好きだ。マナガもただのパワー担当のでくの坊じゃなく、コロンボばりの惚けた話術で容疑者の被る薄皮を一枚一枚剥ぎ取っていく器用さと、大きな背中に男の哀愁を漂わせる実に渋味のあるいい男で。
 ただ今回はマナガもマティアも犯人が誰なのか確信して捜査を進めるのだけれど、何故か捜査が進むに連れて逆に容疑者が犯人ではないと示す証拠が出てきて、マナガもマティアも頭を悩ませる事になる。
 ここらへん、ポリフォニカ世界特有の精霊に関する設定に基づく事柄になるんだけど、ちょっと驚いたのが「歌では絶対神曲を紡げない」という専門家による断言。
 ええ!? ポリ白のスノウは歌で神曲奏でてませんでしたか?
 おそらく、ポリフォニカのシェアワールドでは設定の詰めはかなりしっかりやっているようなので、ポリ白のスノウドロップの方がかなり特殊な事情を抱えていると考えていいんだろう。バカメイドのくせにw
 これ、特に時系列が同行しているポリ黒とポリ赤は、よくお互いのキャラが登場するのでけっこう楽しい。精霊なんかは長生きさんなので、過去篇であるポリ白にはポリ赤のヒロインであるコーティーなんかも登場するし。ミノティアスなんか全部でてるもんな(笑
 中でもブラックには頻繁にポリ赤の主要人物が登場してくる。ユフィンリーなんかは殆ど準レギュラーなんじゃないのか。今回もラストでは事件の結末、精霊と人間との関係に悩むマナガに、一つの指針を示すほどの重要な役どころに配されてるし。いや、彼女がそういう指針を示せるのもポリ赤での事件があるわけだから……うん、このシェアワールドは凄く機能してるんじゃないだろうか。