十三番目のアリス 3 (3)
【十三番目のアリス】 伏見つかさ/シコルスキー 電撃文庫
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この作品では、男どもは完全にヒロイン扱いというのが明らかとなったサブキャラメインの短編集。ここで脇に焦点を当てて短編を組んできたのは正解だと思われ。
というわけで、自分が主役に収まるやいきなし大暴走を開始する大変人宮田怜奈。本編ではまだ変人の枠に収まっていたような気もするけれど、実は変人ではなく変態であることが発覚する短編『女子寮の眠り姫』
姫じゃねえだろ(笑
現パートナーというか腐れ縁というか蜘蛛の巣に囚われたトンボと蜘蛛というか、あらすじ文でいうところのすれ違いカップルとなる桐山誠人との馴れ初め話。
普通に受け止めるなら、誠人としてはかなり美味しいイベント盛りだくさんの話のはずなのだけれど、あんまりそうは見えないのはやはり怜奈が変態っぽいからか。
これも、あくまで男の誠人の方がヒロインぽいんだよなあ(笑

『どきどき温泉パニック!』
怜奈が女衆を唆して男湯を覗こうと奮闘する話。だから、そこが変態だっての(笑
ガチ百合のくせに、怜奈に乗せられていけない気分に染まってしまい、変態の仲間入りをしてしまう皇城瞑。この娘、なんだかんだと弄られ性質ですなあ。嫌々覗いてるくせに、思いっきり男の裸に興奮してしまってるあたりとか(笑
そして、眼鏡系ぽっちゃり天然メイドというパーツだけみるとアレなくせに、異様にキャラ立ちまくってる十番目・悠理が相変わらず面白いなあ、こいつ。燃えもこなせるボケキャラというのは、案外貴重なのかもしれない。

『十二番目のリリス』
アリスのライバルキャラとなるリリスの昔話。ぶっちゃけ主人公のアリスよりもよほど凄絶で過酷な過去。彼女が背負う罪と罰、その悲壮な覚悟と目的を果たすための信念は、まさしく主人公の好敵手に相応しいキャラ立てである。
ライバルと書いて戦友と読む、みたいな。時に命を掛け合う敵として、時に背を預けあう友として、という質感のあるキャラクターの構築に成功したのじゃなかろうか。
二巻での彼女は、まだ目的が分からず余計な茶々を入れてくるお邪魔虫にしか見えなかっただけに、改めて読むと印象変わるなあ。

『純情 ボーイ・ミーツ・ガール』
ここでやっとこ、主人公の九条院アリスと九条院母娘の公認ヒロインである鬼百合三月くんのイチャイチャしまくる話。
『結婚するまでキスは禁止!』といういまどきありえねー身持ちの固さを堅持する純情娘のくせに、アリスのエロ可愛さは異常領域。
なんですか、「三月くん、貴方まさか、この私に蝋燭を使うつもりなんですか?」とか「私が負けたら、一つだけ、貴方の言うことをなんでも聞いてあげます。女の子にこんな台詞を言わせて悦に入るなんて、えっちですね、三月くんは」とか、膝の上に馬乗りに乗っかって抱きついてきたりとか、ありえませんから、ええ。
カラー口絵のエロさは、かなりキテると思います。カニバサミだし、カニバサミ! しかもミニスカ!

万民にオススメ! とは言わないけれど、個人的にはめちゃめちゃ嵌まってるシリーズになってきたなあ、これ。かなり好き、大好き。