いぬかみっ! 14 完結編 下 (14)
【いぬかみっ! 14.完結編(下)〜fly high high〜】 有沢まみず/若月神無 電撃文庫


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震えた。
体の芯から震えが来た。来た。来た!
熱狂の大嵐! 燃え尽きて悔い無しの大活劇!

間違いなく最高傑作! 

もう読んでて作者の筆がカッ飛んでるのが伝わってくるような、怒涛の勢い。興奮のスパイラル。素晴らしい。これがエクスタシーでなくてなんなのか。

薫復活のために、独りで呼び出した太古の三神に課せられた試練をクリアできず、命という代償を払うはめに陥ったなでしこ。
そのなでしこの命を救うために、三神の試練に挑む啓太。試練の内容は制限時間内に世界を一周してくること。プラス三神による実力行使の妨害アリ。

絶望的なまでに圧倒的な力を振るう神々の力の猛威。無敵としか思えない神々に、力押しから智謀策謀まであらゆる手段を駆使して立ち向かう啓太たち。
まさにこれまで出たキャラクター総出演のフルキャストオールスター総力戦!!

短編でのコメディ回の一発ネタかと思っていた大人化ともはねの再臨。
眠れる天才川平カオルの覚醒。
最強の犬神なでしこの真価。
他にも、薫の復活。姐御と化した新堂ケイ率いる変態軍団の活躍。猫の留吉をはじめとした妖怪たちの支援。やっぱり最後まで変態行為を強要されながらも何故か格好よくて仕方の無い仮名史郎。薫復活の儀式のために集めた精霊達の援護。婆ちゃんとはけの最強犬神使いの大盤振る舞い。親友の危機に駆けつける仙蛙白山名君。ここにきてようやく集結した川平薫の犬神十匹による完全版破邪走行発露。
とにかく興奮しっぱなしの中に、真打登場とばかりに満を持して登場する、大妖狐と赤道斎の【いぬかみっ】ラスボスコンビ。
絶対無敵かと思われた三神相手にガチに渡り合う二人に激痺れ。伊達にボスキャラじゃなかったのね!

そして、これらすべての味方を指揮し、ようこを傍らに伴って神々を圧倒していく我らが裸王 川平啓太(笑

ここまで盛り上がりに盛り上がり倒したラストバトルはそうはお目にかかれないかと。あまりの熱さと疾走感に酩酊すら覚えながら、最後まで楽しい雰囲気を損なわず、これからもこいつらは大宴会さながらに愉快に楽しく過ごしてくんだなあ、と感慨に浸りつつ完結のページを閉じるのでありました。

14巻という冊数もアリ、随分たくさんのキャラが登場したこの【いぬかみっ】ですけど、敢えて一番好きなキャラをあげるなら、わたしは「ごきょうや」だったりします。
啓太の父の犬神だったごきょうや。主人である彼に女として想いを寄せるものの、啓太父は人間の女性と結婚し、心ならずも彼の元を遠ざけられたごきょうや。未だに失恋の傷心を抱えつつ、主人の息子である啓太の成長を慈愛ある目で見守っていたり、啓太の横顔に垣間見える想い人の影に心を揺らす、そんな彼女の物凄い女っぽいところにモロにノックアウトされたんですよねえ。
自分がフラノなんかも好きなのも、どうやら彼女が過去に人間の男と恋をして、その彼と死別しているらしい、というあたりの秘められた過去からふと垣間見せるほかの犬神の女の子とは一線を画した大人の女の色気みたいなのに惹かれたのかも。

最初は誰が誰かわからないくらいだった薫の犬神十人衆も、巻が重なるたびに愛着が湧いて、最後はみんな、好きになりましたねえ。
でもやっぱりごきょうやが一番好き。
二番目は新堂ケイかな。なんやかんやのうちに変態たちの姐御になってしまった二十歳女子高生、頑張れ、新堂ケイ。たゆねの躍進はあったけど、ようこの対抗馬は君だと私は思ってるぞ。応援したるけえのう(笑