堕天使の旋律は飽くなき (富士見ミステリー文庫 66-9 夜想譚グリモアリス 2)

【夜想譚グリモアリス 供‖津兄箸寮律は飽くなき】
 海冬レイジ/松竜 富士見ミステリー文庫


あれ? 第一巻、感想書いたと思い込んでたんだけど書いていなかったみたい。
色んなところでヒロインのアコニットがローゼンの水銀燈みたい、なんて評判が立っていたので、ついつい買ってしまったわけですが、前作のバクトが合わずにあんまり期待していなかった分、これがキャラの掛け合いがよくってだいぶ面白かったのです。
というわけで、第二巻。
なんか、水銀燈VS水銀燈みたいになってません!?(マテ

一巻で誓護に頑なだった心を開かれてしまったせいか、二巻では表面上はたかびーなお姫様全開にも関わらず、内面では完全にデレモードに入ってしまっているアコニット。
一巻がまだ慣れずに不信感たっぷりながらもなんだか気になって着いて回ってしまう猫だとしたら、今回はすっかり心を許しているけど、習性でついつい素っ気無くしたり我が侭に振舞ってしまう猫、みたいな感じです。
口では強がったりムチャクチャ言ったりしながら、心の内側では危険に巻き込まれた誓護が心配で動揺しまくったり、誓護の妹のいのりの面倒をちゃんと見てたりと、前回コンプレックスがだいぶ解消されたことで、かなり可愛らしい性格になっちゃってます。意外と律儀だし、面倒見良かったりするのね。
こちらがメンタル的にいい方向に向かった水銀燈だとしたら、人間を目の仇にし、アコニットを憎むあまりに暴走する鈴蘭は、完全に心が病んだ水銀燈(笑
いい感じにイッちゃってます。激しすぎる感情が理性を飲み込んでいくあたりの描写は、まさに狂気に呑まれていく姫君。

肝心(?)のミステリー部分も、この『夜想譚グリモアリス 供戮箸い作品の特有要素を使い、けっこう上手いこと仕上げてきた感触。薄々流れは感じ取れたものの、最後まで真相に確信をもてなかったもんなあ。

ともあれなにより、誓護とアコニットの関係にはニヤニヤしっぱなし。アコニットはもう誓護に完全に御執心。でも誓護はどうなんだろう。極度のシスコンで、本当はお人好しで面倒見がいいとしてもそれまでは他人と関係を深めることを忌避してきた彼が、アコニットに対しては逢えただけではしゃぎまくり、子犬みたいに物凄い親愛と信頼を示しているんだから、アコニットが好きで好きでたまらないのはわかるんだけど、そこから当人の頭の中に恋愛感情という要素がすっぽり抜けているのが、なんとも微妙な関係で。
今のところ、本当にワンコにしか見えないんだけどww
あれだけベタベタに懐かれていながら、恋愛感情が無いとなると、アコニットとしては複雑だぞ(笑