薔薇のマリア 9 (9) (角川スニーカー文庫 182-13)

【薔薇のマリア 宗,気茲覆蕕旅圓着く場所】 十文字青/BUNBUN 角川スニーカー文庫


なんという恋の嵐の猛威哉。
今回は、男も女もバカも変態も小猿も、みんな可愛いなッ!!
アジアンが頭領をつとめるクラン<昼飯時>のメンバーが、ベティとヨグを除いてすべて消えてしまうという非常事態で、あのアジアンが完璧にへこみモード入ってしまっている状態にも関わらず……、いやだからこそか。これまでアジアンから逃げ回っていたマリアが、アジアンに対してガードが下がりまくってる状態で……。ただでさえ、例の一件でアジアンに負い目みたいなものを感じてしまってるマリアが、元々自分で思っているよりも遙かに人が良くて世話好きなところがあるマリアが、こんな状態のアジアンに対して辛く当たるなんて出来ないわけで。
ZOOに入って精神的に成長したマリアは、以前に比べて自分の内面を変に鎧ったり、繕ったりしなくなったせいか、かなり自分の中から浮かんでくる感情に対して、むやみに拒絶しなくなりましたね。その分、アジアンへの防備が非常に疎かになってる。それでも、並程度のツンは保ってるわけですけど。マリアもへこんだときとか、精神的に追い詰められた時にアジアンの顔が思い浮かんでしまうあたり、かなりドツボのハマってきてるんですよね(苦笑
ただ、荊王に対しても、ああいう仕打ちを受けて寛容に済ませてしまうあたりは、自分の抱いているアジアンへの感情にかなり動揺している節が伺えますw いや、もともと優しいからなあ。彼に悪意がないとしたら最終的には赦しちゃっただろうけど、ああもイビるような言動や皮肉めいた態度も一切見せずに許しちゃうあたり、いろいろ緩んでるなあと思うわけですよ。
ベティが怖い(笑

と、マリアがかなりデレ期に入ってる今回ですけど、MVPはマリアじゃなくユリカでしょう!(力説
挿絵も、やたらと力入ってるし。高級服バージョンだけじゃなく、ちゃんとシリアルキラー・ブランドのバージョンも出してくるなんて、パーフェクトです、完璧ですw
飛燕、ナイス。
天真爛漫自由奔放な飛燕に振り回されながらも、どこか自縄自縛の頸木から解き放たれて楽しそうなユリカが、またかわいくて仕方ないんだ、これが。
あんな無防備な寝顔見せられたら、そりゃ参るわ(苦笑
マリアやカタリが、お父さんは許さんですよの完全に舅モードに入ってるのに比べて、サフィニアがそういう批判的な素振りみせないのは、あのお似合いと言えばあまりに素敵な二人のシーンを見てしまったからなんでしょうねえ。トマトクンとの関係に悩むサフィニアからすれば、あの光景は憧憬に値するような眩しいものだったんじゃないかと。
いや、でもこのユリカと飛燕の見た目子供カップル(実年齢二十三歳)は、薔薇マリでもベストカップルなんじゃないですか? 私、凄い好きです、好き好き。
いつもは引っ込み思案なサフィニアも、今回はユリカに触発されたのか風邪でダウンしたトマトクンに対して、今までからは考えられないくらい積極的にアプローチ。でも、どれだけ妄想を広げても、手を握るあたりで思考がオーヴァーヒートするあたり、超ド級の清純派なのがサフィニアで……w 和むなあ、愛いなあ(笑

今回は男連中も可愛かった。可愛かったよ。叱られてばっかりだったですけどね♪
荊王にしても、飛燕にしても、ピンパにしても、それぞれ怒られてしょげる姿が、もうね? しんぼうたまらんw

と、なぜかラブストームが吹き荒れている今回ですけど、ストーリーの方は昼飯時のピンチにクランの枠を超えて、ZOOの面々や龍州連合のボスである飛燕や荊王が協力することになるという、この悪徳に塗れた世界観からすればかなり燃える展開に。
しかし、マリアは戦闘になっても存在感を発揮できるようになったなあ。感慨深い。個体戦闘能力は相変わらず下の下、役立たずに等しいんだけど、幾多の激戦を経た経験からくる自信もあってか、完全に戦闘指揮者としての才幹を発揮しつつある。今まで連携を組んだことの無い昼飯時や龍州連合の連中にもてきぱきと指示を出し、戦場を制するマリアの指揮。
なかなか魅せてくれます。

そして、ラストの衝撃的な展開。
あれは……ちょっと驚愕だったなあ。なんてこったい。
次巻、どうなるんだ? 気になる、気になる、うっうー。
一応、このエピソードは次の巻で終わるらしいんですけど…終わるのか? またぞろめっさ厚くなりそうな予感。