ギャルゴ!!!!!2 地域限定焼餅大全 (MF文庫 J ひ 3-2)

【ギャルゴ!!!!! 2.地域限定焼餅大全】 比嘉智康/
河原恵 MF文庫J


ちょっ、このざっくりばっさりブチ切れな終わり方は明らかに容量オーヴァーで削除しました、てな感じなんですけど!
いやいやいや、幾らなんでもこれはもう少し書かせてくださいよ。なんとか話は終わってますけど、終わった後の余韻というか、エピローグという、物語の締めに浸れるようなものがないと、なんかあんまりだ(涙
一昔前の香港映画じゃあるまいしッ。

と、文句もひとしおなのですが、今回も素晴らしかったなあ。
変に誤解も暴走もせず、まっすぐに純粋に好意をぶつけてきてくれるメインヒロインのコトリも、一巻からさらに破壊力を増しつつ見事なヒロイン振りをかましてくれてるのですけど、そこにさらに驚きのエリアスの舞台登攀に、新ヒロイン、ライムの魅力の凄まじいこと。
侮ってました。この作者、女の子の可愛さの表現力が半端じゃない。そんじょそこらの並みのラブコメ職人なんざ箸にもかからない腕の持ち主だぞ、これは。
そして、それら極上の女性陣を惹きつけるに足る主人公の器を存分に示しているのが、この【ギャルゴ】こと田中春男なのです。
こいつ、本当に普通に中学生なんだけどなあ。
実に中学生らしい純朴さを持ちつつ、思春期らしくスレてて、女の子から汚いものを見る目で見られる自分の境遇に諧謔たっぷりで。
別に言動ともに格好いいところなんて特段見受けられない、本当に普通の中坊なんだけど、なんだろうなあ、第一巻を読み終えたときにも感じたんだけど、読了後改めて彼の印象は、と問いなおしてみると。
なんか、むちゃくちゃカッコいい、という印象が色濃く刻まれてるんですよね。
無理に背伸びはしないけど、自分に勝手に枠や限界は作らず、やらなきゃならないことを前にしたら、きっちりそれをやり遂げる。なにより、女の子にも男の友達にも決して悲しい思いをさせない行動力。当人はそれほど意識してないし、肩肘も張ってない自然な態度でそれをやってるので、読んでる最中はそれほど強烈に印象付けられてないんだけど、こいつ、ラブコメの主人公がよくやるような、些細な言動でヒロインを傷つけるような優柔不断な態度はうまいこと回避してるんですよね。
さすがは、恋愛ゲームで正解の選択肢を間違わないギャルゲーゴッドのあだ名で呼ばれる男だけありますw
当人は現実世界じゃそんな特技なんざ役に立たないと思ってるようですけど、さりげなく、現実世界でも正解選んでますよ(笑 
おかげさまで、モブキャラはともかく、攻略対象ヒロイン(?)の好感度はウナギ登りです。
これで、孤高のヒーロー像も背負ってるんだから、近年でも稀に見るパーフェクトな主人公です。満票を差し上げますw

それにしても、ああもう、コトリさんは可愛いなあ!!
「この意味、わかっちゃいましたか?」とかとかもうもう(ジタバタジタバタ
本来ならこれほど強力なヒロイン、もはや独壇場のはずなんですけど、新キャラのライムがこれに真っ向から対抗できるほどの凄まじいパワーファイターでございましたがな!
強気な態度の裏に垣間見えるか弱い小さな女の子の姿。
並みのメインヒロインなら一飲で飲み干してしまいそうな、凶悪無比な魅力の持ち主なんだけど、コトリが相手というのが惜しすぎる。もったいなすぎる。
そして、まさかのエリアスの介入。この子も、無茶苦茶な言動をとっているわりに、肝心な時にはきっちりと相手の気持ちを慮って身を引ける、すごくいい子なんですよね。ちょっとそんなに空気読まなくても、と思わず思ってしまうくらい空気読む。
そりゃ、春男も大事にするわなあ。
加えて、謎の着物女の登場。彼女の真相には最後の最後まで気づきませんでした。それこそ気づいたのはほとんど春男とおんなじくらいの遅さ。これは不覚だった。
ところで肝心の地方都市伝説や、噂長との対決という本筋の話は一向に進まなかったような気もしますけど、青春モードがあまりにも素晴らしかったので、気にしない気にしない。

ところで、あの名前も明らかにされずセリフすらも一切ない、春男の隣の席のギャルゲ嫌いで春男のことを嫌いぬいているクラス一番の美少女、という少女。
カラオケ大会のエピソードから推察すると、もしかして春男のこと、好きなのか!?
いや、小説的にはその線、大ありなんだけど、現状入手できる状況証拠では、読者の妄想でしかないのが面白いw カラオケ大会の出来事も、相手は別に春男じゃなくても全然かまわないわけですしねえ。
でも、小説的には大ありなんですよね(ニヤニヤ