モーフィアスの教室 2 (2) (電撃文庫 み 6-21)

【モーフィアスの教室 2.楽園の扉】 三上延/椎名優 電撃文庫


ちょ……なんか、ものすごいヤンデレフラグ立ててる人がいるんですけど(w
いやいや、前作【天空のアルカミレス】で「お兄ちゃんどいてそいつ殺せない!」的な濃厚なヤンデレフラグを立てつつ、あっさり身を引いてしまった礼奈の礼もあるので、まだなんとも言えないのですが。
逆に言うと、前回中途半端に終わってしまった分、今回はやれるところまでヤッてしまってもいいんじゃないかとひそかに期待してしまうところがあるようなないような(マテ

今回は椎名さんのイラストが表紙と言い口絵といい挿絵といい、強烈だなあ。この絵師さんは多くの作品に絵を提供してるから見慣れてるはずなんだけど、なぜかこの【モーフィアスの教室】の絵は特別好きなんですよね。なんでだろう?

さて、今回も傍若無人唯我独尊ヒロイン、久世綾乃の大暴れは続く……かと思ったら、さすがに一巻ほどの傍若無人振りは鳴りを潜めてい……るのか? 冷静に今回の言動を振り返ってみると、あながちそうとも言い切れないような。うむむ、それだけ一巻の暴れっぷりが凄かったということか。
ただ、綾乃の真意が垣間見えるようになった、というのも大きいのかもしれない。彼女の行動が他人のことなんざ一顧だにしない勝手な振る舞いにしか見えていなかったのが、前回の事件を通じて彼女なりに考えて行動してるのがわかったのが、今回の行動にそれほど勝手感を感じなかった要因とも考えられる。
直人の家に了承も得ず同居を決め込んでしまったのだって、自分がそばについていなければ悪夢に苛まれて眠ることすらままならない直人のため、というのが笑っちゃうくらいはっきり分かってるわけだし。それでも、何も知らされてない妹の水穂は災難だよなあ。
怒るのも無理はない。ブラコンの卦だってあるわけだし、幼いころから綾乃に対して面白くない感情を抱く理由もあったわけだし。
でも、「ケダモノ」とか「淫獣」呼ばわりはヒドイ(笑
普段、口数が少ないだけに、一言一言のダメージ量が半端ないな、この娘は。
いや、それにしても綾乃の常識のなさはなんなんだろうね、あれ。正体や生まれはともかく、幼いころからこっちの世界で育ったんだから常識は備わりそうなものなんだけど。親か? あの親が悪いのか? マダム、やたらと濃い人だし放任主義だけど、倫理観はしっかりしてそうなんだけどなあ。
とにかく、高校生にもなって男の前で下着姿で平気というのは大いに問題ありかと。同棲についてもまったく問題に思ってないみたいだしw
でも、綾乃は本気でなんとも思ってないというのは表層意識の上でだけで、深層意識的にはどうなんだろう、という描写がそこかしこにちりばめられてるんですよね。この下着姿で直人の濡れた髪をバスタオルで拭いてあげる綾乃、というシーン。無自覚、無意識だからこその色気みたいなのがあるんですよね。だって、本来まず直人にこんなことしてあげるような女じゃないですもん。奉仕させることはあっても。
さすがは電撃文庫でも三大幼馴染ストの一人として数えられる三上さん。幼馴染故の距離感のバランス感覚は抜群にうまいんだよなあw