アスラクライン (10) (電撃文庫 (1603))

【アスラクライン 10.科學部カイメツ】 三雲岳斗/和狸ナオ 電撃文庫


ちょっ!? ちょっ!? ちょっと!?

これは、衝撃的展開だッ!!

あとがきでの作者の言葉じゃないけど、これじゃあ何を口にしてもネタバレだよ。タイトルからある程度不穏な展開を迎えることは覚悟していましたけど……はるかに想像以上でした。そもそも、後半の展開やそれぞれの思惑はまるで予想していなかっただけに、完全に虚を突かれた感があります。
環緒については、前巻で登場した際の纏ってる空気と言うか違和感から、だいたい彼女の抱えていた秘密については察していたんですけど、不覚ながら彼女がそうなら彼も必然的にそうなるという事を、彼の話が出るまでまったく考えていなかったんですよね。そもそも、聞き及んでいた彼の人品と、この世界における彼のキャラクターがあんまりにも違ってたというのもあるんだろうけど。無意識に、その可能性を外していたというべきか。
そもそも、これまでは今のトモが一巡目の世界のナニカを受け継いでいるものと思っていたからして。いや、そういえば最初からトモが二巡目の世界に、と言ってたんだから、完全にこっちが勘違いしてたのか。
だいたい、一巡目、二巡目という表現をされたら、一度完全に世界は終了して、もう一度やり直していると思っちゃうですよ。
それにしても、本当に予想外。正直、あの扉絵は完璧なまでにネタバレしているにも関わらず、いや実際あれが彼女だというのはまあ半信半疑ながら理解していたにも関わらず、あれには彼女なりの何らかの理由があるものだとばかり思い込んでいたので、まさかここまで物凄い大どんでん返しが待ち受けているとは……。
あの人に関しては、本気で完全にノーマークだったもんなあ。
これはもう、本当に科學部の壊滅どころではない、トモたちが何とか維持していた日常の、完全崩壊。完膚なきまでの喪失。
なんだかんだと、私もショックが大きいみたいです。ここまで凄惨な展開になるなんて。いや、哀音が消えた時から、アニアの姉たちが消滅した時から、すでにひたひたとこの破局は始まっていたのかもしれない。
あの暢気な日常風景は、もうすでに実体のない陽炎のようなものだったのかもしれない。
これで、折り返しというんだから信じられないですよ、まったく。てっきり、私は次が最終巻か!? というくらいのテンションで読み終えたというのに。

しかし、未だにこの作品のメインヒロインが奏か操緒なのか判断に苦しむなあ、これ。