世界平和は一家団欒のあとに 5 (5) (電撃文庫 は 9-5)

【世界平和は一家団欒のあとに 5.追いかけてマイダーリン】 橋本和也/さめだ小判 電撃文庫


ああもう、この一家はホントに仲いいなあ。
変に肩肘張った家族愛とかいうのとは違って、自然な形で仲がイイというのが一番ピッタリくる。
ちょっとした昔の家族間のエピソードがキュっと胸にくるんだこれが。子供のころの七姉と軋人が、二人してこっそり母親のあとを付いて回ってた話なんて、子供なりの親への想いが愛おしくて仕方がない。
このシリーズ、ほんとにこういう傍から見たらなんでもないようなささやかなエピソードの作りが巧いんだ。変に大きなイベントじゃなくったって、この一家が家族に対してどんな心情を抱いているのか、慈しんでいったのか。歴史と今が深呼吸するみたいに感じられて、素晴らしいったらありゃしない。
巻を重ねるごとに冴えわたってきている感すらある。ネタ的に長く続けるのはどうなんだろうと当初の心配をあっさりと覆してくれているのはうれしい限り。
もうこの一家、大好きである。

前巻でくっついた彩美姉と竜助の関係は順調なようで、ニヤニヤ。というか、面倒見の良い彩美姉が、食事危機に陥ってる家族をほったらかしてる時点で、もう二人の関係って順調を通り越して爛熟の域に達してるんじゃなかろうか。このエロエロめ。軋人のセリフじゃないですが、マジで通い妻だな、おいww

ちょっち今回可愛いと思ったのが、へこむ七姉(笑
そういや、最強キャラにも関わらず、最近いいところ無いもんなあ。本人、意外と気にしてたのか。いつも傍若無人な七姉が、弟たちにシュンとした姿を見せたシーンは、これまでとのギャップもあって、なんかキュンと来た、キュン(笑
意外と、というべきなのからしいというべきなのか、結構素直に弟たちにも自分の弱い部分とか見せるのね、七姉は。変な意地は持たないタイプなのか。でも、すかさずフォロー入れる軋人や美智乃は、いい弟妹してるなあ。まあ、その前にさんざん役に立ってない姉ちゃん、言葉責めでいたぶってるわけですがww

今回の主人公だったお母さん。これまでスポット当たってなかっただけあって、いまいちキャラ掴めてなかったのですが……軋人におんぶされてるあのシーンはグッと来た。お母さん、なんだなあこの人も。
母親からしたら、息子にあんな風に背負われるってのはどんな気持ちなんでしょうねえ。
おばさんになったお姫様。少女然とした若々しい雰囲気もいいけれど、義父と一緒に茶の間で時代劇見てたり、ふとした年輪を感じさせる姿もまた、この人にとっては魅力を増す要因になってる気がします。
なるほど、おばさんだけど、お姫様。いいじゃないですか、それ。

一方でますます星弓家の嫁化が進んでる柚っち(笑
さらっとうちで暮してもいいんだぞとか誘うな、軋人w いやもう家族みたいなもんという無意識から来た言葉なんだろうけど、よそ様の年頃の女の子にいうセリフじゃねえってばよ。
とはいえ、柚っちも軋人を完全に尻に敷くのは当然として、パパをはじめとして七姉や美智乃、果てはじい様までいいように手綱を取り始めてて、既に星弓家の人間を掌握しつつあるような(笑
なんか、頭上がる人がいなくなってきてるよ? 星弓家のヒエラルキィの頂点に手をかけてます、いつの間にかw

なんにせよ、相変わらず面白かったし、なにより読後のこの柔らかな多幸感は、最高です。この一家、ほんとに好きだわ。