断章のグリム 8 (8) (電撃文庫 こ 6-21)
断章のグリム 8 (8) (電撃文庫 こ 6-21)

【断章のグリム 8.なでしこ(上)】 甲田学人/三日月かける  電撃文庫


……なんだか、今回は異様に配役がすっきりと決まっているのが、不気味なんだよなあ。なでしこ。犬。料理番。母親。父王。
全部、それらしい人物が当てはまる。
毎回、あっと言わされるような人物に、思わぬ配役があてがわれることが多いだけに、この順当さが不気味なのだ。
後編で大どんでん返し的に、配役の変換が行われるのか、それともここまで明確に提示したことで逆にストレートにこのまま行くのか。どちらにせよ、迷わされるわけだ。
【なでしこ】という童話は、蒼衣などと同じく私もここで初めて知りました。たぶん、これは読んだ記憶がない。
マイナーなのだろう。
それだけに、この童話についての研究は他の著名な童話と比べて進んでいないはず。逆にいえば、解釈の自由度は大きいとも言えるんだけど、とっかかりが少ないというのはハードル高いはず。
それでも、ここでの童話の解釈というのは、あくまで泡禍における解釈だから、実際のそれとはまた異なるだけに、なんとも言えないのだけれど。
はたして、王子役が誰なのか。順当に考えるなら、あの二人のうちのどちらかなのだろうけど、それだとあまりにもストレートすぎる。
本来部外者であるはずのロッジの面々もまた、ここに組み込まれてくるのだろうか。
そもそも、潜有者が誰なのか。

今回は、あの【人魚姫】の事件での生き残り、海部野千恵も再登場する。泡禍の惨劇にまみえることで、やはりというべきか彼女も<断章保持者>になっていた模様。
ただ、そのせいでかなりえらいことに。本当に、泡禍というのはたとえ生き残っても、決して無傷では終わらないんですよね。人間と言うものを、あらゆる意味で破壊していく。
彼女ものちのち、騎士として活動することになるんだろうか。彼女の断章は、またえらく扱いにくそうだけれど。
……後々、なんて話をするには、まずこの【なでしこ】を生き残らにゃならんのだよなあ。たとえ、泡禍を生き残ったからと言って、あっさり別の
泡禍に殺されるケースだって無きにしもあらずで……胃が痛い。
これでも彼女、さまざまな事件の中で、致命的な立ち位置にいながら生き残った稀有な例なだけに、なんとか今後も生きていてほしいんだけど。
この作品、登場人物の致死率が高すぎるからなあ。

だいたい、この【なでしこ】からして、順調に人が死にすぎるw
しかも、今回は気合入ってるかして、もういつもにもまして、グチャグチャのグログロ(うへぇ
だから、あんなグロい惨劇を、ありありとまぶたの裏に移り込むような描写をしないでください。夢に見そうだよ、ほんとに。
いやまあ、それが売りなんでしょうけど。それ見たさに読んでるのもあるんですけどww
後半、何度もミスリードされて、最後にあれでしょ? このシリーズほど、読んでて心臓に悪いのは滅多ないですよ、参るなあ。
……しかし、今回はマジで登場人物の死亡率が高すぎるなあ。もう、残って無いじゃないですか?(ぉ
……それがだから怖いんだって。後半もまずペース落ちないだろうし。
マジで千恵さん、危なくないか?(汗