ゼロの使い魔 15 (15) (MF文庫 J や 1-18)

【ゼロの使い魔 15.忘却の夢迷宮】 ヤマグチノボル/兎塚エイジ MF文庫J


うんうん、面白い面白い♪ すっかり、いい意味で熟成した感があるゼロの使い魔15巻。初期はラブコメとしては面白くとも、キャラも物語もまだフワフワと地に足が付いてない感があったんですが、中盤からはそっち方面でも巻を重ねてきたことで土台がしっかり出来て、腰を落ち着けて見られるようになってきたように思います。
それにしても、サイトはブレがなくなったなあ。自分のやるべきことをしっかりと見定め、覚悟をきめて選択し、好きな女のために戦うと決めた男の芯の太さが見えるようになってきた。
これは、ルイズが自分を好きだという事実に疑いを抱かなくなったこともあるんだろうけど。
前までは、<ルイズの事が好きだから守ってやりたい>、という献身型のスタンスだったのが、今は何となく<こいつは俺の女だから守って当然>みたいな態度なのが微笑ましいやら可愛いやら(苦笑
自分は惚れた女に愛されているという確信があると、男はこうも揺れなくなるもんですかね。ちょっと前まではルイズが本当に自分の事が好きなのか信じきれなくて、グルグル悩んだり血迷ったりしてたくせに、今となってはルイズがどれだけツンな態度を取ろうが、さらっとあしらいやがってさ。このこのw

まあこうなっては、この二人に割って入るにはシエスタがルイズ公認の愛人になるぐらいしかないのですがw
タバサもそう来たか。
ただ、これは連中、手を出しちゃいけない領域に手を突っ込んでしまった、という怖気を走らせるような迫力を、ラストでタバサが撒き散らしていたので、タバサの逆襲というべきか、新たな復讐によって連中がどうなるのか、かなりそそられるんですが。

ガリア王ジョセフの末路は、なんとも物悲しいばかり。愛情を求めたが故に、歪んでしまった哀しい人。この人が悲惨だったのは、自分がどれほど歪み狂っているのかを正確に理解し、そのおぞましさを認識し嫌悪しながら、それを止められずに流されてしまった所なのでしょう。ある意味、生き地獄を延々とのたうちまわっていたわけだ。
彼が最後にみた夢は彼にとっては救いだったんだろうけど…夢を見せることを武器として使った連中には、やはり嫌悪感が湧くのは否めない。
ジュリオは、彼は彼で誠実なんでしょうけど。サイトへの対応を見る限り。正義を疑わないような狂信者ではないのだろうけど、悪を為す事に躊躇いのない人間ではあるわけだ。

さて、物語はガリアの掣肘が終わり、本当の聖戦に。
教会とアンリエッタはじめ各国の駆け引きがどうなるのか、ちとそのへん楽しみかも知れない。期待するべきではないかもしれないのかもしれないけど。