Roman 2 (2) (ヤングジャンプコミックス)

【Roman 2】 SoundHorizon/桂遊生丸(ヤングジャンプコミックス)

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物語(ロマン)が在る。繋げるか、断ち切るか。それが最大の謂わば問題だ。それらの解釈に桂先生の葛藤と、漫画家としての信念と、人間への愛を感じる。
Romanは繋がるのだ。


Revoさんの帯コメはまた、イカしてるなあw
しかし、このコメントに込められた熱い思いも、大いに理解できるのだ。この漫画の曲に対する解釈は、もはや圧巻ですらある。
幻想組曲第五の地平線の漫画化を手掛ける人選として、今となってはこの人以外に考えられないでしょう。曲のイメージを壊さないまま膨らませ、そこに物語を創生する。いや、崩さないという言葉はまだ弱い。それぞれの曲の姿を保ったまま、物語は広がっていくのだ。この不可思議で幻想的な読書空間の浮遊感、吸い込まれるような心地のなんという素晴らしさ。

特に、今回のは【緋色の風車】に尽きるでしょう。あの曲の解釈を、こういう形で持ってくるとは。自責と復讐の輪転の果てを、こんな風にするのか。
それだけじゃない。個々に分かれているようで、繋がる物語。流転する物語。失われていくものだけでなく、遺させれ次代に繋がっていく想いの連環。
それは、一つの歌であり、歌に込められた名前であり、願いであり、託された未来であり。
人は生まれ、死んでいく。そこに意味はあるのだろうか。この世ではないどこかから。生まれる前の命が産まれるために墜ちていくこの現世を覗く先では、多くの人々が無情に、無残に、まるで死ぬためのように生きている。生まれることは絶望なのか。生まれることに意味などないのか。産まれてくる意味。死んでいく意味。
その答えは、きっとこの二冊の本の中で示されたに違いない。悲劇ばかりのこの世界だけれど。11文字のメッサージュ。
その願いは、生まれてくるものたちに、祝福となって舞い降りますように。
なんて、残酷で、それでもとてつもなく美しく、素晴らしい愛の世界。

……これは、きっと傑作なんだろうと思って、泣く。