とある科学の超電磁砲 3―とある魔術の禁書目録外伝 (3) (電撃コミックス)

【とある科学の超電磁砲 3】 冬川基  (電撃コミックス)

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幻想御手(レベルアッパー)編、完結。
ほんとに毎回毎回同じこと言ってますけど、このスピンオフは素晴らしい。パーフェクトだよ、ウォルター。
ビリビリは主人公やらせたら一等輝きますねえ。ある種の狂人の類いである上条ちゃんや、ダークヒーローたるアクセルレータと違って、ビリビリは正統派だもんなあ、考えたら。彼女の正義は信念とは少し違う、単純な優しさからくるものだからだろうか。
また、木山先生の事件を起こした理由もまた、彼女の優しさからくるものだったわけで。学園都市の暗部というやつは、とことん人の優しさを食い潰していくものらしい。ゆえに、彼女は絶望を抱き、それでも優しさを捨て切れず、だからこそ手段を選ばず、彼女自身が災厄を運ぶ担い手になってしまうというのは皮肉な話。
ビリビリは彼女の誤った道を修正し、彼女の狂気を沈めたわけだけど、彼女の絶望を振り払えたわけじゃないんですよね。そして彼女はあきらめない。
のちに、ビリビリもまた木山先生と同じたぐいの絶望を、学園都市から突き付けられることになるんだけれど、これって結局学園都市そのものをなんとかしないと、決して終わらない絶望の連鎖になってしまうんじゃないですかね。上条ちゃんがやってるのは、あくまで目の前の不幸をねじ伏せるだけの対処療法に過ぎないわけだし。

個人的にこの三巻で一番痛快だったのは、シーン的には地味なんだけど、あのレベルアッパーの使用者たちのその後の話を収録した【とある学徒たちの後日談集】なんですよね。あそこまで自分たちの現状に絶望し、心折れ屈折してしまっていた彼らが、レベルアッパーを失った後にどうなってしまうのか。正直、暗澹たる予想しかしていなかったのですが、ここのひっくり返し方が三者三様、素晴らしかった。
それぞれ名前もないモブキャラなのにさ、立ちあがって前を向いた表情に、ビリビリ電気が走りましたよ。ビリビリだ、ビリビリ

アンチスキルとして活動し始めたころの、まだ美琴と知り合う前の黒子の話、番外編も面白かったー。
いや、あのアンチスキルのめがねの先輩、カッコイイし美人だし素敵なんですけど、なんでレギュラーじゃないですか? ないですか?